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赤目のハーン  作者: SSS
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その日の夜はガルツさんの鉱山仲間の家族みんなで豪勢な食事会だった。

大人は久しぶりにお酒を楽しみ、子供たちは甘いお菓子付きの夕食に盛り上がっていた、カミラも僕にお菓子をくれる、お酒とお菓子…太りそうだ…


食事もだいたい終わった頃、はしゃぐ子供たちは置いといて、僕はガルツさん達とお酒を飲みながら、今後の話を詰めていた。


『ハーンさん、さっきの話しだが、やはり分け前が半分というのはどうかと』

『僕は他の傭兵と違い1人です。蟻の数が多いときに誰かが犠牲になる可能性が高い』


大人達は難しい顔をして黙ってしまった。

『もちろん、誰も犠牲にしないようには気をつけますが、他の傭兵のように責任を取る後ろ盾もないのです』


僕の話しにみんなしぶしぶ了承してくれた。僕はガルツさんに鉱山の中で気になったことを尋ねてみた。


『そういえば帰りに何か粉のようなものを撒いていましたよね、あれはなんですか』


『蟻は仲間がやられたときにその臭いをかぎつけて確認に来ることがある。もし多数の蟻が同時にきた場合危険だから自分達を追ってこない様に臭いをごまかすのがあの粉だ』


そんな習性があるのか…上手く使えないかな。


『まあ、どちらにせよハーンさんに頼らなければ我々はこの町をでなければならない、ハーンさんのお言葉にみんなで甘えよう』

どの親もお願いします、お願いしますと頭を下げてくる。


服を引っ張られるので振り返るとカミラがいた。ブラド達が僕のことや蟻の事を話しているのを聞いて話が聞きたいようだった。


僕の話を楽しそうに聴くカミラ。話を聴き終わり。

『やっぱりハーンおにいちゃんはすごいのね』と胸を張り、ブラド達に自慢していた。



翌朝、ガルツさんとブラドの3人で今後の方針を話し合った。

『今蟻が多いのは8番だが傭兵も多く蟻達もそろそろ違う鉱脈を探す可能性が高い、私のお勧めは昨日と同じ13番だ』

『親父、13番は昨日も蟻一匹だけだったぜ、居なかったら無駄足になるんじゃないか』

確かにそうだなと僕も思った。


『昨日倒した蟻の死骸はそのままにしてきた、その臭いを確認しに来てる可能性がある。幸い13番までの道は比較的見通しがいい道が多い、危険度は他より低いはずだ』

『確かに、では13番中心で行きましょう』


ブラドはみんなを呼びに飛び出していった。ガルツさんは例の粉を僕に渡し、採掘用の道具を準備しに倉庫へ向った、僕も準備を手伝った。


ちょっとサイズが大きいが子供たちが鉱夫の格好で並んでいる。ガルツさんに再度鉱山での注意事項を聞き僕らは鉱山へ出かけた。


そしてまたカミラはサポさんに捕まって頬を膨らましていた、頭に鉱山帽をかぶって…



鉱山の入り口では色々な人にこそこそ笑われた、仕方もない、僕は見てのとおりの小さいし運び屋はみんな子供。子供鉱山隊だ。


ミヤとランさんも居る、2人はこちらに手を振ってくれた、ミヤは腹を抱えて笑いながらだが。


子供たちは大人に笑われているのが悔しいようでみんな下を向いてしまっている、ブラドだけはしっかり顔を上げて周囲を睨み返していた。


『ここは子供の遊び場じゃねーぞ』大柄な男が僕らの前に立ちふさがる。


『僕らも遊びにきているつもりはない』僕はきっぱりとその男に言い放った。

『ふざけたガキだ、遊びじゃないなら俺と賭けをしようぜ』


『断る、遊びじゃないんでね』

僕は男を無視してみんなを連れて鉱山に入っていった。


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