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赤目のハーン  作者: SSS
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ブラドは子供たちの中でも比較的大きい者を選んだようで7人が集まった。それぞれの家の長男、長女が中心のようだ。

それぞれの親もこれるものは来ているようだ。


『お前達、今回は試しとはいえ鉱山に入る、私の指示に絶対に従うこと、危なくなったらすぐに引き返すからな』

ガルツさんは鉱山での注意事項を僕らに告げる。ブラド達は始めての鉱山に少し浮かれているようだった、僕はガルツさんの話を注意深く聴く。なぜか僕の横にはカミラが同じように真剣に聴いていた。


一通り説明が終わり、いざ鉱山に向おうとするがなぜかカミラが付いてきている。

『カミラ、お前は家で留守番だ』やはりガルツさんから待ったが入る。


ごねるカミラをサポさんが捕まえる。頬を膨らませて『ハーンがいるから大丈夫だもん』と納得いかない様子でじたばたしている。



渋るカミラをおいて僕達は鉱山の入り口にたどり着く。そこには商業組合と鉱山組合の人間が簡易テントを広げて傭兵達とやり取りをしていた。

『おう、どんな具合になってる』

ガルツさんは鉱山組合の人間に話しかけ鉱山の状態を確認しているようだ。

『ガルツ、もう大丈夫なのか、片腕で入るのか』

『今日は付き添いだ、子供たちが入る』

鉱山組合の人間は冗談だと思ったのか大笑いしながら。

『8番の通路がやばいな、その前の5番6番7番あたりが人も多くて安全みたいだな。13番あたりにもはぐれ蟻が目撃されてるぞ』


『ありがとな』ガルツさんは情報を聞き出して満足したのか、笑ってる組合員をほったらかして僕に『13番で行こう』といった。


『8番は俺達が縄張りにしていたところできっと巣に繋がる道があるんだろうな』

ガルツは思い出しながら僕に語ってくれた。


『ハーンさん失礼だが実際どれほどの腕前なんだ、腕の物を見るに相当かと思うが、子供たちの命がかかってるから不安でな』

『わかります、でもそれは心配無いと思いますよ』


僕はガルツさんと先頭を歩きながら話をする。

『ハーンさんちょっと待ってくれ』ガルツさんは僕を止めると後ろを振り返りブラドの頭を拳骨で叩いた。


ガルツさんは小声で子供たちを集めてこういった。

『ここはもう鉱山の中だ、蟻がどこから出てくるかわからない、うかれてないで周囲に注意するんだ、蟻は鉱石をつけてるからじっとしてると岩の塊に見える、わかったか』


子供たちは周囲をきょろきょろ見渡して身を寄せ合っている。

『話しの途中にすまなかった、万が一もあるし自分達の命を賭けてる自覚が無いと死ぬだけだからな』僕は静かに頷き同意の意思表示をした。



『そろそろ13番だ』小声で僕らに指示を出すガルツさん。


『ガルツさん、今この周囲の見える範囲は大丈夫ですか』僕は左目で確認した後で聞いてみた。


『私の見立てでは蟻はいない』さすがにいい目をしているな、僕は熟練のすごさを感じた。


僕はガルツさんの耳元に他には聞こえないように声をかける。

『曲がり角の先に動いていない何かがいます、僕が子供たちの命を預けるに値するかどうか見ててください。もし僕が危なくなればすぐに逃げてくださって結構です』


ガルツさんは小さく頷き、子供たちとその場に待機した。


僕は全身に力を巡らせ、ガルツさんに万が一も起きませんけどねといって、1人曲がり角へ向けて進みだした。


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