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アルさん達と話しているとバロンが割って入ってきた。
『出発はいつにするんだ』
僕はアルさん達を見渡し
『アルさん達がよければ明日の朝には向いたいなと思ってるんだけど』
アルさん達は顔を見合わせ、僕と肩を組んで。
『出発前の宴会だ。皆いつもの酒場に集合するぞ』
僕はそのままアルさんに連れて行かれそうになる、待てよ、ああああああ。
『アルさん、サチにひと言言っておかないと、大変なことに』僕は震えだした。
皆は何を震えているんだといって、じゃあ後でなといって街へと帰っていった。
バロンも明日の朝までに準備はしておくといって騎士団へ帰っていった。
僕は全力疾走で部屋にいるであろうサチの元へ急いだ、風よりも早く。
サチは部屋にいた、よかった夕飯はまだ準備前みたいだ。
僕はサチに明日の朝出発して遺跡調査に行くことを伝えた。
『危なくないの、私ちょっと心配だわ』不安がるサチにアルさん達と一緒に行くこと、今日は宴会に誘われていることを伝えた。そうなのといってサチは部屋を出て行った、やけにニコニコしていたのが気になるけど…
僕は持ち物も無いので部屋にひとり、『おーい、リーチェ』と呼んでみる。
『何、ハーン呼んだ。なんかあったの』以外にもすんなり現れたリーチェに暇だからとは言えずに、遺跡調査の話をしてみた。
『ああああ、なんてこと、なんてことなの、ハーン。ヴァル、ベア集合よ』
だるそうに現れたヴァル少年とだるそうかわからないベアをつかみ3人でこそこそ話し出した、徐々に3人のテンションが上がってるのが外から見てわかる、結局僕は一人でぼーっとしていた。
話が終わった3人は満面の笑みで僕に調査頑張るように強く言って嬉しそうに消えていった。話し相手が欲しかったのにな…
まあ、いいか早く着いてもいいし、街をぶらぶらしようかな。ひとりで城の門へ向って歩いていると誰か立っている。
『ハーン、遅いじゃないの』若干頬を膨らましてサチが立っていた。
『あれ、いつもと違う服だね、どうしたのこんなところで』
侍女の服装でなく、白いワンピースに明るい茶色のコートを羽織ったサチはもじもじしながら『私も一緒に行こうかなって思って、アルさん達のいつもの酒場知らないんじゃないかって思ったのよ』
確かに、適当に歩いてれば着くかとか思ってたな、サチにありがとうって言って、一緒に夕暮れの街を歩き出した。
街を歩くと、皆がサチに声をかけてくる。
『あら、サチちゃん今日はおしゃれしてデートかい』
『もうおばさん、いつもと同じよ、それにデートじゃないわ、こちらはうわさの女王陛下のお客様よ』
『へー、うわさと違ってかわいい子じゃないの、サチちゃんをよろしくね』
もう、といいながらニコニコしているサチは僕の手を引いて走り出した。
なんか見たことある道だなと思ったら、孤児院への道だわこれ。きょろきょろする僕に気づいたのか。
『外で食事すること言っておかないと、孤児院のみんなが心配するから』
一緒に宴会に参加するのか、っと思っていると。
『私は参加したらだめ…かな…』としゅんとした顔で聞いてくる。
『いや、アルさん達も喜ぶと思うから大丈夫だと思うけど』
花が咲いたような笑顔で『じゃあ聞いてくるから待ってて』といって孤児院の中に走っていった。
今日は何かとひとりにされるな…




