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赤目のハーン  作者: SSS
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『現状、大軍を送ることも出来ず、無視することもできなければ、少数精鋭による調査しかないかと』


ファミングはニヤニヤしながら僕を見てそういった。女王は僕を見て、バロンを見てそしてファミングを見た。


『それに、ハーン殿はこの私と互角に渡り合うほどの腕前、女王陛下、ハーン殿が適任かと思いますが』


『ファミング、いくらハーンの腕前がよかろうと、1人でそのような場所に向かわせるとは無茶が過ぎるのではないか』

『お言葉ですがバロン殿、今の状態であなたの騎士団と私の魔法兵団どちらかを動かせる状況ではないのはあなたもわからないわけではないでしょう。それに大軍は入れない森の奥、ハーン殿は以前から森に出入りしていたことがあるとか、私の言うことに間違いがありますかな』


バロンは言葉をつまらせ、ファミングを忌々しく睨みつけた。

ファミングは嬉しそうに女王のほうを向き。

『女王陛下、ご決断を』と続けた。



『ハーンよ、頼めるか。街から徴兵した者達を連れて行くがよい』

頼むといっておきながら、行く事は決まっているのか…まったく。


『わかりました、いろいろ良くして頂いている身、この調査私が引き受けましょう』

バロンは何か言いたげな目で僕を見るが、大丈夫と目で返す。


僕達3人は女王の間を後にする。



扉が閉まるとファミングの奴は嬉しそうに『お気をつけてハーン殿、期待しておりますぞ』と笑いながら去っていった。


『本当に大丈夫かハーン』

バロンの心配ももっともだけどいつまでも何もしないわけにもいかないしな。

『大丈夫だよ、それよりバロン、僕と一緒に行ってくれる人と物を選ぶのを手伝ってくれないかい』


バロンは軽く胸を叩き、任せとけといった。


『僕の希望としては森の外で待っててもらうつもりだからたくさんの人は要らない、調査自体もなるべく短い時間で行いたいから食料とかも軽いほうがいいな』


バロンはうなづくと、近くの兵士をひとり捕まえて騎士団に走らせた、そして僕と共に城の広場のほうに歩き出した、広場では町の人たちが訓練をしているところだった。


僕達に気づいた一人が僕に手を振ってくる。あ、怒られてる。


バロンは訓練をやめさせて兵士達を見た。

『北の森の遺跡調査にこのハーンが行くことになった、数日間家を空けることになるが協力してくれるものはいるか』


皆周囲の者たち同士で相談しているようだ、この人たちからすれば、兵士の訓練と自分の仕事、家の事もある…最悪僕一人でもしょうがないか…と思っていた。


『ハーン、俺が行くぜ』と見たことがあると思ったらさっき怒られていたのはアルさんだったのか。必死に手を振ってアピールしてくれている。


アルさんの周りの人もアルさんにつられて手を振ってくれている、よく見れば一緒に牢屋で過ごした人たちだった。僕が手を振り替えしていると。


『あの者たちで決まりだな』とバロンが微笑む。


『今日の訓練はここまで、ハーンについていく者はこの場に残りそれ以外は解散とする』

アルさん達以外は皆街へ帰って行く。


僕はアルさん達に偉くなったもんだと肩をバンバン叩かれながらいろいろ聞かれるのだった。


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