ささやき
うひょー!
メッセージが届いていたので何気なく見てみると
みてみんでお描きになられてる「*いろは*様」から
謎の人の真澄と仁のイラストを頂いてしまいました。
ありがとうございます~~!!
私が書く二人よりも絶対に素敵です!
*いろは*様、ありがとうございました!!
(*いろは*様のページはこちら http://14987.mitemin.net/)
キーッ
都内のホテル、車寄せに軽い音をたててて1台の車が止まる。
軽い振動の後、ふと窓の外を見てシートベルトを外す。
「仁さん、ありがとうございます」
「たしか、予定は3時間だったよね?」
「そのはずです」
「適当にぶらぶらしてるから終わりかけになったら連絡してくるんだよ?」
「はい、でも仁さんって心配性」
「真澄ちゃん?」
「はぁいごめんなさい」
ドアをあけ、お尻を軽くスライドさせてコンクリートに足をおろす。
「じゃあ行ってきます」
「友達によろしくね。後楽しむのはいいけど飲み過ぎないこと!」
「はい」
くすくす笑いながらドアを閉めると助手席の窓が開く。
「仁さん?」
「・・・綺麗だよ」
とたんに顔に血液があつまっちゃったんじゃないかってくらい顔が熱くなる。
「あ、ちょっと・・・」
ん?っと思いかがみ込んで窓に顔を近づけると
仁さんの手が伸びてきて、髪につけた花にそっとふれ
耳にその声がしみこむように響く。
「これでいい・・・さぁいっておいで」
「はい!」
私は仁さんににっこり笑顔を見せ、くるりと背をむけホテル内へ向けて歩き出した。
もうそろそろ終わると彼女から電話があったのが30分前。
来たときにおろした車寄せに車を止めて待つものの、一向に姿が見えない。
どうしようか?一度ホテルの中を見にいくか?
そう思い始めたときに、エントランスに現れた人影。
真澄ちゃんか・・・でももう一人いるような。
真澄ちゃんは一人ではなかった。
彼女はその男に滅多に見せないくらいの笑顔を見せる。
ジリっと胸にこみ上げてくる想い。
そんな俺の気持ちに気がつくはずもなく、彼女はふわふわとした足取りでこちらに向かってくる。
とりあえずは確保だ。
運転席から出、助手席に彼女を誘導し、シートベルトをつける。
「えへへ 仁さん 楽しかったですよう 友達綺麗でした」
それに返事をする事もなく、車を急発進させた。
行き交う車の流れ。
自分でもおかしいと頭のどこかで思うくらい運転が荒い。
さすがに何かがおかしいと思ったのか、助手席からのとまどった視線。
車の流れが一段落したところで、路肩に車をとめ、ハザードをつける。
「仁さ・・・」
彼女が口を開く前にその肩を抱き寄せ、思いっきり口づけをする。
「ん!?」
びっくりしたのか身体を硬直させる彼女。
それを無視するかのように舌で唇をこじ開け、縮こまった舌を絡め取る。
「んぁ・・・や・・・」
どのくらいそうしてたのだろう。
頭の隅が冷え、少し熱かった彼女の舌が自分のと同じになった、そう思った瞬間その唇を解放する。
おぼれてる、完全におぼれてる。
今回のことは多少彼女を怯えさせただろう。
楽しかった記憶もたぶん書き換えられたはずだ。
でもそれでいい。
あんな男の顔を思い出せないくらいに心に刻みつけられたらいい。
まだとまどってる彼女の頭を軽くなでると俺は車を車線に合流させた。
お馬鹿な仁さんw