プロローグ
連載なんて初めてですよの卯月です。
人とか死ぬかもしれないんで、注意してくださいねー。
(7月22日、卯月十六夜から囲井鯀に改名しました
僕の名前は卯鷺《うさぎ》ユウキ。知ってる人は知っていると思うけど、ただの高校生だ。いや、こんな作文を書いてる時点で、学生だという事は分かっているだろう。
笠木高校に入学するにあたっての抱負、という事だが、僕は途中編入なのであまりそういうモノはない。強いていうなれば、友達をできるだけ沢山作りたい、ということだ。
友達作りから始まる高校生活、というのも楽しそうだ。
…………
「うーん……」
書いてみたのはいいけれど、どうもなあ……。微妙だ。
こう、ぱっとしないと言うか、だらだらしているというか……。「始業式前日に僕は何故作文を書かなければならないのだろう?」から初めて見るのも悪くないが、そんなことを書くのもどうかと思う。
「思い切って書かない、とか」
なんという暴挙。許されるはずがない。
いや、待てよ?
良いかもしれない。
「よし、これでいこう」
椅子から立ち上がり、作文用紙をぐしゃぐしゃに丸める。
それをゴミ箱にボッシュート。
そのまま僕はベッドに倒れ込む。
「あー、自己紹介なんて、めんどくさいなー。必要あるのか?」
『鬼狩り』の彼とだって、したことが無いのに。
いや、話していくうちにお互いの事を知っていく。それが最上ではないだろうか。少なくとも、僕はそう思う。
「ただの言い訳だけどさ」
ベッドの上で寝返りをうつと、笠木高校の制服が視界に入った。黒地に赤の縦じま模様が幾本か。
「馬鹿みてー。超能力がそんなにいけないかよ」
遺伝だからしょうがない、か。
普通の人と違うことを誇りに思え、か。
「…………」
胸なんて、張れるかよ……。