完結『元エリート刑務官、転移先は異世界のブラック監獄！？ 下っ端スタートから囚人たちと更生改革します！』

『元エリート刑務官、転移先は異世界のブラック監獄！？
下っ端スタートから囚人たちと更生改革します！』


俺の名は眞嶋隼人。元・日本のエリート刑務官だ。

矯正業界でも将来を期待された若手として順調なキャリアを積んでいた──はずだった。
だが、同僚の嫉妬という醜悪な感情に刺されて、俺の人生は唐突に終わる。

気がつけば、目の前には鉄格子、鎖、武器を持った化け物ども。
……って、ここどこだよ！？
そう、俺が転移してきたのは「監獄島ガランツァ」と呼ばれる、異世界に存在する地獄のようなブラック監獄だった。

与えられたのは“看守見習い”という最下級職。
上下関係は腐り、看守は囚人を虐げるか結託し、暴力と麻薬と絶望が支配する。
元エリートだろうが、こっちの世界じゃただの小間使い。
便所掃除に配膳、深夜の見回り……やってられるか、こんな環境！

だが、そこで出会ったんだ──

元パン屋で冤罪収監された気弱な青年・メルク。
暴力を統率する冷静な囚人・ジリア。
見た目は極悪、でも実は癒し系なオーガの看守・ベルン。
芯の強い新人看守・ナナ・ユリエル。

そして……すべてを数値で判断し「更生など幻想」と言い切る冷徹な帝国査察官・クルス・ミラージュ。
更には、看守でありながら囚人と裏で結託し、暴動を画策する極悪幹部・ロト・ギャンベル。

この世界もまた、腐っていた。

でも──だからこそ、俺は立ち上がる。
このガランツァ監獄に、本当の“更生”をもたらすために。

「人は変われる。罰の先に、希望があると信じたいんだ」

理不尽と暴力に満ちた監獄の片隅に、雑用室から始まる小さな“改革”が芽吹く。
囚人による裁判制度。交代制の労働。信頼と赦しを軸とした新たな監獄ルール。
やがて広がっていく更生の輪に、苛立つ者たちの陰謀が牙を剥く──
密告、裏切り、暴動計画。揺らぐ信頼。試される覚悟。

「それでも、俺は諦めない。信じるんだ。希望は、ここにあると」

異世界ブラック監獄を舞台に、ひとりの男が“更生”という理想を胸に、囚人たちと心を通わせ、腐敗した常識に立ち向かう。
信頼、葛藤、赦し、そして改革──
これは、元エリート刑務官が“下っ端”から始める、地道で熱血な監獄リフォーム英雄譚！