第3話「4人の臨時会議」
色原の帰還と紅薔薇の退学から少したったある日、シャドーが現れなくなってしまったため、色原は久々の戦うこと以外の仕事に疲労を感じていた。シャドーが現れなくなった事を不思議に思った色原はある大胆な行動に出る。
「(色原彩人)いやぁぁぁ、昨日は大変だった。紅薔薇の退学手続きとナイト免許の取り消し作業…ガチで疲れた〜」「(三峰理恵)お疲れ様です。将軍様。ていうか、なんですか?この部屋?」
三峰が部屋の全体を見渡しながら言った。
「(色原彩人)あ〜この部屋?ここは俺のオフィスみたいなもんだよ。要するに校長室みたいなところ。この学校は元々普通の学校で設備とか内装・外装はまんま、ただの学校と変わらないからね〜」
しかし、この部屋には高度な機械が組み込まれた作業台や丸い機械のようなテーブルがあった。しかし三峰は…
「(三峰理恵)これって、私が食べた補給食?」
そこのダンボールの中に敷き詰めてあったのは色原が三峰にあげた補給食だった。
「(色原彩人)あ〜それね〜。あの時俺もお腹空いててここから2本ぐらい持ってたんだよ」
色原がそう言うと三峰は何かに気づいたような顔をした。「(三峰理恵)それであの時「まだあってよかった」とか言ってとんですね」
「(色原彩人)そうそう、さてそろそろかな」
色原がそう言うとドアの開いた音がした。
「(石塚被官)なんだよ!急に呼び出して!こっちも暇じゃないんだよ〜」
「(伏見麗華)何言ってるの、さっきまで休憩室で寝てた人が」
「(石塚被官)ちょっ(汗)先輩それは…」
伏見の衝撃的な発言に石塚は焦っていた。
「(色原彩人)ふ〜ん。訓練サボって寝てたんだ。まぁまぁ、そんなことより今は急ぎの用事だからそのことは後回し(怒)」
「(石塚被官)絶対…怒ってるよね(汗)彩人…」
「(色原彩人)いいから始めるぞ(怒)」
「(石塚被官)彩人〜(汗)」
そして将軍とアドバイス達の会議が始まった。
「(色原彩人)俺がここに戻ってくる前、ここから少し南の方で争いが起きていたんだ」
すると石塚は悩んでいるような顔をして
「(石塚被官)でも、ここには何にも連絡とかなかったぞ?」
「(色原彩人)ん〜」
色原は深刻そうな顔で黙っていた。すると伏見が鋭い質問をした。
「(伏見麗華)ミディシャドー…?」
すると色原は図星を突かれたようにビクッ!となった。「(色原彩人)先輩は鋭いですね。そう、ウィクシャドーが一体もいなかった」
「(三峰理恵)そんなに強いんですか?ミディシャドーって?」
「(色原彩人)シャドーはナイト違って体内に特殊な液体を注入して体が凶暴になる。見習いナイトとかだったらウィクシャドーにすらワンバンで殺される。それにトップシャドー以上の奴らは俺らと同じ人間だが、シャドーにされる前の記憶はない」
シャドーには強さのレベルで名前が違う。1番下からウィクシャドー、ミディシャドー、トップシャドーと言われている。
「(三峰理恵)トップシャドー以上の人達には言葉が通じるのですか?」
「(色原彩人)基本的に、ウィクシャドーとミディシャドーは人から生まれた闇を擬人化させたものであって完全な人間じゃない。けどその闇を生み出した人間は闇と共に魂となってシャドーの中に取り込まれる」
「(三峰理恵)じゃあ、トップシャドー以上の人は一体?」
「(色原彩人)シャドーもナイト軍と同じように軍隊がある。そのトップに君臨する人が世の中の大人たちを勧誘して、完全無敵レベルのシャドーまで育て上げる。つまり膨大なシャドーの力を持った人間だ」
すると、石塚がずっと気になっていることを質問した。「(石塚被官)なぁ、彩人?シャドーのことについてはわかったんだけど、結局何が言いたいんだ?」
色原は立ち上がり、全員の方を向いて言った。
「(色原彩人)南の争いの時からシャドーが現れていない。俺はその時から何かがおかしいと思っていたんだ。奴らには必ず親玉となる存在が隠れている拠点があり、生き残った俺はその拠点を見つけた」
「(石塚被官)つまり?」
「(色原彩人)シャドーの消えた理由を探り、壊滅させるため、1週間後、シャドーに戦争を仕掛ける!」
「(三峰・石塚・伏見)えぇぇぇ!」
全員は驚いた。
「(?)…1週間後か、よし!あの人達を呼ぶか…」
謎の人物は色原達の会議を盗み聞きしてその場から立ち去ってしまった。第4話へ続く
戦争を始めるという爆弾発言をかました色原。色原はどんな戦略で戦おうとおもっているのだろうか。そして、4人の会議を盗み聞きしていた男は一体何者なのだろか。