第15話「チートスキルで危機一髪?」
「(桃井美玲)ナイトの育成と学校の管理を"色原将軍"と一緒に頼まれたのよ」
「(三峰理恵)そっかあの人一応将軍なんだっけ?」
「(伏見麗華)フフっ♪色原君はまだ本気を出してないだけでとっても強いのよ?私たち以外にも配属された人はたくさんいるわ…例えば…紅薔薇君とか…あと…」
「(伏見・三峰)は!?」
その頃、色原たちは…
「(色原彩人)ブラックナイトスキル起動!」
その瞬間、秀光の動き・攻撃全てが止まった。
「(?)敵からの攻撃を感知したため緊急防衛システム"タイムストッパー"を発動しました」
「(石塚被官)なっ…なんだこれ!?」
「(色原彩人)忘れたのか?俺らはブラックナイトの力が使えるんだぞ。使わないと、もったいないだろ?」
「(石塚被官)使い方教わってないけど?」
「(色原彩人)あ…」
「(石塚被官)フフっ♪ぶっ飛ばしていい♪?」
「(色原彩人)何その顔…怖い」
話は戻り。
「(色原彩人)タイムストッパーは緊急用と言っても時間制限があって、3分しか持たない」
「(石塚被官)このしょうもない会話のせいでもう3分ぐらい経ってると思うんだけど」
「(?)タイムストッパー解除」
「(色原彩人)お前天才かよ」
「(石塚被官)おん」
2人が話している時、タイムストッパーの効果が切れた秀光の攻撃がそのまま動き出し、色原たちの元に急速に飛んできた。
「(色原・石塚)うわぁぁぁ」
その攻撃は「パリンッ!」と窓ガラスも割れるほどの威力であり、攻撃をモロにくらってしまったことで、その場でバタッと倒れてしまった。
「(秀光智明)フンッ…所詮この程度か…大したことないな」
その時、石塚がピキピキと動きながら立とうとした。
「(石塚被官)ウッ…お前…なんかに…ゥゥゥ」
「(秀光智明)あの攻撃を喰らっておきながらまだ動けるとはタフだな」
「(石塚被官の心の声)頼む!色原…起きてくれ!こんな攻撃で終わるなんかお前らしくないぞ!頼むから…起きてくれ…」
しかし、色原は頭から出血した血が頬へ滴り、とても動けそうに見えない。
「(秀光智明)トドメを刺そうと思ったけど、どっちみち致命傷だ。そっちの親玉もまともに戦える状態じゃないだろうしな。"副隊長"がお待ちなんでな、ここで失礼するよ。サヨウナラ」
「(石塚被官)体が動かねぇ…クッ…ソ…クソクソ」
絶対に負けたくなかったであろう戦いで惜しくも敗れてしまったことで石塚は悔しさが隠せなかった。
「(石塚被官の心の声)街にも被害が行く前に食い止めないと…色原…起きろ…って、負けたのか俺らは」
そして石塚は周りを見渡す。
「(石塚被官の心の声)寮生たちも流石に避難したか…窓ガラスも割れてる…一枚だけなら被害額もそうでもないか…」
そして石塚は色原の方へ匍匐前進しながら近づいた。
「(石塚被官)おい…起きろ…色原…ん?…色原じゃ…ない?」
一方その頃、校舎の屋上では…
「(秀光智明)色原と石塚はやりました。あとは女2人だけです」
「(?)そうか、初めてにしては上出来じゃないか。今後とも頼むよ」
「(秀光智明)はい」
そこでは秀光が見知らぬ人物と話していた。
「(?)では、私はここで失礼するよ」
そういうと、その謎の人物は姿を消した。
「(秀光智明)じゃあさっさと湯田と義経を回収してずらかりますか」
「(?)抜刀術…真斬!」
すると、青く光る斬撃が秀光に向かって飛んできた。
「(秀光智明)!?」
「ドカーン!」
攻撃は秀光に直撃した。
「(秀光智明)グッ…ッウガァァ…」
「(?)よ!この2人重…」
そう言うとそいつは湯田と義経を放り投げた。
「(?)あれ?俺が出る幕もなかったみたい」
「(秀光智明)おま…死んだんじゃ…」
「(?)間一髪で窓ガラスぶち破って逃げたわ」
「(秀光智明)色…原…てめぇ!」
色原は食堂の廊下につながるドア付近にいたため、とっさに後ろへ走り、窓ガラスを破り外へ逃げていた。
「(秀光智明)斬…撃…とか…ズルい…ぞ…」
「(色原彩人)いや、それは俺じゃない…」
「(?)僕だよ…」
「(秀光智明)誰だ…おめぇ…」
「(?)まぁ知らなくて当然だよね。今の子が卒業生全員の顔と名前なんか覚えてるわけないし」
「(色原彩人)秀光くん、先輩に失礼だよ。この人は西部隊隊長、縁鰐玲央さんだよ」
「(縁鰐玲央)あ、ども」
斬撃を放ったのは縁鰐だった。
「(秀光智明)通信は…ハッキングで使えなくなったはずだぞ!」
「(縁鰐玲央)いや通信以前にあんな騒音出してたらわかるでしょ。住民が怖がってたよ?」
確かに、派手な技や銃撃音、そして備品や窓が壊れる音は大きかったはず。
「(縁鰐玲央)考えなしに行動するからこうなるんだよ。半人前どころか仮免ナイトだよ?」
「(秀光智明)ふざけんな!」
「(縁鰐玲央)それはこっちのセリフだよ…僕の母校をめちゃくちゃにしやがって…ただじゃ済まないと思っとけ…」
と言うと縁鰐は一瞬で秀光の首を掴み刀を向けた。
「(秀光智明)!?」
「(色原彩人)お〜これは驚いた。素早いっすね」
「(縁鰐玲央)部隊隊長舐めんなよ…」
「(色原彩人)秀光、湯田、義経…身柄確保!」
シャドーとの戦いが一時停戦となったが、被害を最小限に抑えることが出来たナイト達、その後紅薔薇の名誉挽回しようとした秀光達の企みの阻止まで成功した。
「(色原彩人)とりあえず一件落着ってとこかな…!?…(心の声)なんだ…これ…?まさか…さっきの注射!?落ち着け、"何度も経験してる"だろ…いつも通りに…」
さっきの注射の効果が効き始めた色原は苦しそうに胸を掴み、小声で…
「(色原彩人)浄化…」
すると色原の手に何かが吸い込まれていった。
「(色原彩人)ハァ…ハァ…」
「(縁鰐玲央)将軍様?」
「(色原彩人)大丈夫だ、心配ない…」
「(石塚被官)おーい」
したから石塚が叫んだ。
「(縁鰐玲央)あ、石塚君か。将軍様の看病をよろしくお願いでき…」
「(三峰理恵)私たちがやります」
なんと三峰たちはこちらに戻ってきていた。
「(色原彩人)お、無事だったか」
「(桃井美玲)まぁ色々あったけど…」
「(伏見麗華)こら、石塚君!まだ止血終わってないぞ…って、将軍様…」
「(色原彩人)ん?みんなしてどうした?」
「(三峰・伏見・桃井)話したいことがあります…」
「(三峰理恵)紅薔薇について…」
「(色原彩人)………」
第16話へ続く