第14話「危機と厄介者の真実」
「(秀光智明)ッチ!つっかえねぇな!もういいや…」
すると秀光は服の中から注射器を取り出した。
「(秀光智明)0x6」
と言うと注射器の中に入った液体は透明から黒く変色し、秀光は湯田と義経目掛けて注射器を投げた。
「(色原彩人)あっ!よせ!」
その瞬間、色原が何かを察したような顔をして注射器を取ろうとしたが…
「プスッ」
「(色原彩人)あ"ぁぁ…」
投げられた2本のうち1本が色原に注射器が刺さってしまった。
「(秀光智明)今更あがいたって無駄だ」
「(色原彩人)クッ!」
「(石塚被官)き…貴様!」
石塚は秀光に殴りかかった。
「(秀光智明)武術じゃ勝てねぇけど、属性技なら俺の方が一枚上手だ。スコーチングハリケーン!」
「(石塚被官)まずい!殺される!」
その頃、三峰たちは…
「(三峰理恵)ここは?」
「(桃井美玲)私の部屋よ」
三峰たちが転送された先は桃井のだった。桃井は育成学校近くのマンションに住んでいる。
「(伏見麗華)痛ってて…」
「(桃井美玲)大丈夫?」
「(伏見麗華)だいぶよくなったよ、みれっち」
「(桃鈴美玲)もう!その呼び方やめてよ麗華!」
桃鈴は恥ずかしそうに言った。
「(三峰理恵)あの〜?仲良いんですか?」
「(伏見麗華)そうだよ、同級生さ」
「(三峰理恵)え?じゃあなんでまだこの学校の生徒として残ってるんですか?」
「(伏見麗華)いいかい?部隊に配属されるのは年に16人だけなんだ…私は2年浪人してるんだよ!」
「(桃井美玲)入隊選抜はなかなか難しいからね…目指す人はほとんど浪人してるよ」
部隊に配属されるためには入隊選抜を勝ち抜く必要がある。しかし、ほとんどのナイトがその選抜に怖気付き、警備員や武器の製造や開発、ナイトではない仕事につくものまでも現れている。しかし、優秀な人材確保やナイトの大幅減少により今年から…
「(三峰理恵)あれ?でも今年って…」
「(伏見麗華)そう!なんと今年から育成学校の選抜試合リーグで勝ち上がったら配属されるって言う激甘ルールにかわったのだ!これで…南部隊に…」
「(桃井美玲)いや、麗華ちゃんの配属先は東部隊よ…」
「(伏見麗華)え?なんでみっちゃん!?」
「(桃井美玲)あの試合って第4リーグで色原くんに少しでも傷を負わせた人が南部隊に配属されるのよ。今年は誰も勝てなかったみたいだけど…」
「(三峰理恵)南部隊は何か特別なんですか?」
「(桃井美玲)2人みたいなアドバンスナイトの中で、最も優秀と大将軍様に認められた人だけが入隊を許可され、ナイト軍最高機関とも言える最強部隊…それが南部隊よ。毎年1人入れるかどうかくらい厳しいの」
「(伏見麗華)そ、そんな名誉ある部隊に…行けると思った…のに(泣)」
伏見はその場で泣き崩れた。
「(桃井美玲)まぁまぁ、部隊配属だけで十分すごいよ」
「(伏見麗華)みれっちも元は南部隊でしょ?優秀な人に言われても〜!」
「(三峰理恵)え?そうだったんですか?じゃあなんでこんなとこに?」
「(桃井美玲)ナイトの育成と学校の管理を"色原将軍"と一緒に頼まれたのよ」
「(三峰理恵)そっかあの人一応将軍なんだっけ?」
「(伏見麗華)フフっ♪色原君はまだ本気を出してないだけでとっても強いのよ?私たち以外にも配属された人はたくさんいるわ…例えば…紅薔薇君とか…あと…」
「(伏見・三峰)は!?」
第15話へ続く…