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時間の檻のいばら姫  作者: 月桃シュリー
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「やはりもう一度所長に相談してみるべきではないでしょうか。」


リーザの懸念や仮説を一通り聞いた後のライナスの言葉にエリックも頷く。


「そうね。2人がループに気付いたということは、所長や他の人も変化している可能性はあるわ。

 それに記憶がないとしても、何も分からない状態だった以前よりは報告できる検証内容も増えているもの。」


この状況において頼れるのはやはり所長だろうと意見がまとまる。


「それと…サイラス博士は興味を持ってくれたんですよね?

 でしたら彼にも協力を仰いでみるのはいかがでしょうか。」


そう、ルートヴィヒ・サイラスは天才だ。

彼がループ解消に協力してくれるかは分からないが、興味をひくことが出来たなら何かしらのヒントくらいはくれるかもしれない。

以前はぐいぐい質問にくる様子に慄いて思わず逃げてしまったリーザではあるが、冷静に考えたなら彼をブレーンとして引き込むことは有益だ。


「分かったわ。では所長とサイラス博士にアポイントを取ってみるわね。

 所長は以前の通りなら今日の17時に面談になると思うから、それまでに今日の業務を終わらせておいてね。

 サイラス博士には私だけで訪問しようと考えてるけどいいかしら?」


所長は興味津々でいろいろと質問してくるのは経験済みだし、エリックらから直接話を聞きたがるであろうことは目に見えているので3人で向かうことにした。

しかし協力してくれるか分からない人嫌いの元に大勢で押しかけるのは愚策だとリーザは判断し、エリックとライナスも賛同する。


魔導伝言板で面会依頼を入れながら今日の予定を頭の中で反芻する。


伊達に同じ週を繰り返しているわけではない。

起こったトラブルや必要な対応はすべて先回りして処理を済ませ、3人は予想通り17時となった所長との面談に挑むのだった。



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