表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/55

第五十話 鍋パ


「色々あったのにいい度胸してるなお前は」


ぐつぐつぐつ・・・


「優花里ぐらいしかいないし」


ぐつぐつぐつ・・・


コンロと土鍋の乗ったテーブル。

それを挟んで俺と優花里が向き合っている。


ガンマンきよしとの修行後、帰宅した翌日。日曜。

実家から大量の野菜が届いていたのだが、修行していたので腐りかけていた。


そういうわけで優花里を呼んで鍋を囲っている。

俺も優花里も残念ながら料理に秀でていなかったので、とりあえず鍋にぶち込もうという話になった。



「明日から、また学校か」

「小姫ちゃんが心配だ」

優花里・・・


「あのふたりが仲悪くなるのは避けたい」

せっかく、鹿美華小姫と永遠乃芽衣が仲良くなったのに、芽衣ちゃんランドの襲撃事件で小姫が永遠乃芽衣を疑っているんじゃないか、そういうところからまたギスギスするんじゃないか・・・

それが心配だった。


「その前にお前は小姫ちゃんに謝れ」

「うん・・・」



そうだ。あの日、俺が強ければ・・・

しっかりしてれば・・・

小姫を守れたのに。


ぐつぐつぐつ・・・


「そんでお前は私を呼び込んでイチャラブするつもりか?」

「ちっ、違う!ほんとに!食材が余ったから!」

「そんな事言って、昨日の飛行機のコト、気にしてるんじゃねーのか?童貞?」

そういって優花里が色気のないニット姿の右肩をずらした。肩を出して、綺麗な肌を見せつけてくる。


アッハーンという効果音が聞こえた。


「いいから食えよ痴女」




お腹が野菜で満たされた。


「じゃ、そろそろ帰ろうかな」

「うん、今日はありがと」


「あのさ、私は何回でも言うけど、お前の事が好き。振り向いてくれるの待ってる」


「分かった」


「分かった、じゃねーよ」

俺に腹パンを喰らわせ、優花里は去っていった。



バタン。

扉が閉まる。

別にエロい事をしたいわけじゃない。

でも、俺は・・・誰かがいないと辛かった。


自分の弱さが辛い。

また明日から、小姫を守れるのか。

そんな不安に駆られる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ