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第三十八話 ハイスコア・ゲーム(7)


我ながら最低ではあるが、女を捩じ伏せると言うのは容易いことだった。


夜になり、学校の機能が停止し、見回りの人間が夜の校舎を見回る頃、俺は永遠乃芽衣を力で抑え、右手でその口を塞ぎ、騒がれるリスクを避け、難を逃れた。


そうして完全に校舎内に人の気配が無くなる。


「屈辱・・・それに犯罪ですわ!こんなの!」

再び扉の前に戻る俺に罵声を浴びせる永遠乃芽衣。


「ふーん。都合の良い時だけ、犯罪だとか言って、お前は他に頼るのか?」


そうだ。コイツはプライドの塊。

それを突いていくんだ。


「監禁ですわ!こんなもの!それに、この時間になればもうすぐ私の異変に気付いて、誰かが来ますわ」


「その方が好都合。お前じゃ取引に応じないみたいだからな。助けてもらえよ、他人にさ」


イライラしている永遠乃芽衣。


「・・・ま、他人に頼らずとも、私は戦えますけどね」

「へぇ?また色仕掛けか?」

「ぶあっ!バカを言うんじゃありません!あんなもの・・・」


俺は近づいてみる。


永遠乃芽衣は明らかに動揺しながら後退りするが、狭いこの部屋の中では限界がある。

俺は永遠乃芽依の耳元で囁いてみる。


(なぁ、永遠乃、俺も男なんだ。こんなゲームやめちまってさ、この前の続きとかどう?)


そう言って、前にらやられた手法と同じ手を永遠乃に仕掛ける。軽く耳にキスをしたのだ。


「やややややや、辞めるわけないですわっ!!!」



「この状況、お前が勝てるとは思わないけどなぁ」



「私はシールも譲りませんし、エッチな事もしませんわ!!!」

「は?誰もエッチな事なんて、言ってないんだけど?」


その顔の色が、みるみる赤みを帯びていく。


「へぇ。エッチな事したいんだ?永遠乃お嬢様も。こういう取引もありだぜ?シールと引き換えに俺とイチャイチャってやつ」

む、ムホホ!!!俺にしか得のない条件だ!!!


その瞬間・・・大きな音と共に、部屋の扉・・・

引き戸が倒れる様にパタン、と開く。

そこから現れたのは、いつの日か喧嘩をした羽田だった。

その顔は怒りと焦りが混ざっている。



「お嬢様。ここにいらしたのですね」


「羽田!余計な手出しは・・・」


「生徒会はお嬢様の身があってこそ。この様な馬鹿の横暴を許してはいけません」



羽田が構える。


「俺はシールが欲しいだけだ」


その言葉に顔色ひとつ変えない羽田。



「やる気だな羽田」

「私はお嬢様を守る」




「だとすればお前は失格だ。登場が遅い」




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