第三十七話 ハイスコア・ゲーム(6)
翌日。
複雑な気持ちを迎えた朝。
俺はいつも通り優花里と小姫の3人で登校している。
今は永遠乃芽衣が創り上げたクソゲームに巻き込まれていて、それに勝たなきゃいけない。それなのに俺の頭はぐるぐるだ。
優花里は小姫を狙っていた製薬会社の人間だった。
でも、自身曰く、小姫と友達になったからそれは辞めたらしい。そして優花里は俺の事を好きだと言った。俺は優花里に俺は小姫が好きだと言った。それでも優花里は諦めないと言った。
勝手にまとめると、歪な三角関係なのかもしれない。
仲良く登校している風に見えるのに。
俺は知りたい。小姫の気持ちを・・・
でも今はこのクソゲーに勝たなきゃいけない。
場面は切り替わり放課後。俺は生徒会室の前にいた。
ガラガラガラ。
扉を開ける。
「よぉ」
俺は馴れ馴れしく生徒会室に入る。
・・・永遠乃芽衣ひとりしかいなかった。
「あら?生徒会の人間じゃない方が、どうしてこちらへ?」
「ちょっと待て。お前の取り巻きは何処に行った?」
「何を仰ってますの?もう帰りましたわ」
「単刀直入に聞く。シールはどこだ」
「教えてもらえるとでも?」
「おもっちゃねーよ」
「じゃあ、何故ここに?」
永遠乃芽衣。お前が金でシールを集めたように・・・俺も・・・
「取引をしにきた」
「シールの取引ですか?」
「ああ」
「残念。私はいくら金を積まれても、シールは渡しませんわよ」
「俺は金で取引なんてしない」
「じゃあ何ですか?」
俺の取引の材料・・・それは・・・
「お前だ」
俺は生徒会室の扉を閉め、内鍵を閉めた。
「どういうことですの!?」
「籠城だ。俺はお前とここに立て篭もる。お前の解放条件、それはお前達のシールを俺に渡すことだ。ラッキーだ。お前の取り巻きがお家に帰っていてくれて」
「ばっ、馬鹿な事を!」
「俺は本気だぜ」
俺は扉の前で座る。
「大方見当はついてんだよ、お前の側近たちにシールを持たせ、コスいやりかたで姿を眩ませてんだろ。やる気になればそいつらはゲーム終了まで休む事だって出来る」
「なっ・・・生意気を!」
「永遠乃芽衣。今すぐ仲間に連絡を取れ。そしてシールを渡せ」
「そんな事しませんわ!」
長い戦いになりそうだ。




