第三十五話 ハイスコア・ゲーム(4)
「全校生徒は763人。校長、教員、事務の数が46名。学校には809人いる。あのゲームの参加者は763人って事だ」
俺は人数を把握していた。これはガンマンきよし先生の教えだ。
「そのうち760人が買収されて、永遠乃のお嬢さんの所にシールが集まってるって事?」
「おそらく・・・いや、正確に言うと甘山の1枚を奪ってるから、759枚。俺たち3人でシールは4枚だ」
「ところで、アンタ今何点なのよ?」
優花里には見せておこう。そう思った。
俺はシールを見せる。自分の分。-20と甘山から奪った3。
「あれはつくづく卑怯なオンナね」
そう言って優花里が右胸から剥がしたシールは-20と書かれていた。
「ゆっ、優花里も!?」
「そうなると、きっと小姫ちゃんも-20くさいわね。そうなると私たちチームは現在、マイナス57点。無理ゲーじゃん」
「シールは誰かに渡っているはずだ・・・そいつらから全部奪えれば・・・」
「そんなにうまく行くもんかな?つーか760人全員、残り3日しかないのに探せる?」
「検討はついてるよ。生徒会の奴らだ」
「やっぱりそうだよねー」
「それも複数人いるはずだよ。ゲームのルールはシールを身体のどこかに貼る事・・・1人に760枚のシールなんて貼れるわけない」
こうしてなんとなく作戦が決まる。2人いるとはいえ、1人は小姫の護衛をしなければならない。俺は生徒会に誘われていた事もあるので、生徒会を探ってみることにした。
・・・ほんとは永遠乃と色々あって、生徒会は辞めたわけなんだけど、それは優花里には言えなかった。
「さーて。ここからが、本題です!」
その瞬間。優花里が俺に抱きついてきた。
えっ!?
「ねぇ、そろそろ我慢できない」
「なぁっ!何が!?」
「教えてよ。小姫ちゃんの秘密」
優花里のいやらしい手が、俺の首から胸、お腹、そして股間付近まで這っていく。
た。たまらん!
「ゆっ、優花里。どうして、そんなに固執する。小姫に・・・」
「警護対象の事、知っておかないと」
ジジジ・・・と俺のズボンのファスナーが少しずつ下がっていく。
「教えて、律」
一度ならず二度までも!
こんな色仕掛け喰らってたまるかよ!
と思ったのもつかの間、何も考えられなくなる。
二度目の優花里のキス。なんつーか、俺の唇を柔らかく食べるような仕草・・・はむはむっていうのか。そんな事をされる。もうおかしくなりそうだ。
「もっと、シたいでしょ?教えて?」
だ、だめだ、シたい。
「小姫は・・・身体が特別らしいんだ。俺は小姫が悪い奴らに狙われているところを見て、あの女を守りたいって・・・そう思ってボディガードに志願した」
身体が特別・・・思わず喋ってしまう。
「その調子だよ」
俺の頭を撫でなでしながら、キスをする優花里。
「だから。お前に隠してた秘密ってのは。俺が前から小姫の事を知ってたって事・・・」
歪む脳の中で、特異体質の事をバラさないのが精一杯だった。
そして、気がつくと、目の前にナイフがある。
「油断したね。律。まだ知ってることがあるよね?その、小姫ちゃんの体質の事・・・」




