第三十四話 ハイスコア・ゲーム(3)
翌日。朝のホームルームが終わる頃に、俺はその異変に気が付いた。
「ちょっと待て、どういう事だ・・・」
見渡す限り・・・俺と優花里と小姫以外、シールをつけていない。
「このゲーム打ち切りなったの?」
優花里は退屈そうな顔をし、小姫はおでこに貼ったシールが恥ずかしくなって自分の手の甲に貼り直している。
「ごきげんよう」
永遠乃芽衣が現れる。
「なにこの状況は」
優花里も理解が追いついていない。
「買収しましたのよ。あなた方3人を除いて・・・学校の皆さんからシールを買い取りましたの」
やるじゃん。卑怯者・・・
「そのシールはどこにあるんだ?」
俺の質問を制すように、永遠乃は振り向いて歩き出す。
「これは勝負・・・情報なんて与えませんわ」
オーッホッホッ!なんて言って去っていくお嬢様。
「クソ卑怯な女だなあれ」
「許せねー」
そこで小姫が手を少し挙げている。
「でも、シールを取られた人達は0点になる。私達はシールを守り切れば1位にはならないけど、負ける事は無い」
隠しててもしょうがない。
「小姫・・・実は」
俺のシールはマイナスなんです!とは、言えなかった。
小姫を不安にさせちゃいけない。
まさかマイナスの点数のシールがあるなんて知らないだろうし。
そもそも、負けない事が目的じゃ無い。
「小姫ちゃん。私たちは負けちゃダメなのはモチロンだけど、勝たなきゃいけないの!永遠乃のお嬢さんが勝っちゃったら、やりたい放題よ!」
「そうだな・・・」
ー
放課後。
小姫を見送った後。
「小姫ちゃんを勝たせたい」と優花里。
「もちろんだ」
「作戦会議するわよ」
そういって、優花里の部屋にいた。
入った瞬間に香水の匂いが鼻を刺激したが、それももう慣れてきた。
優花里の部屋・・・なんかアレだな。
ちょっとなんかそういう気分なるな。
この前のキスや永遠乃お嬢様の一件のせいで、俺の頭は混乱している。女子の部屋っていいね!
ってあれ!!!
優花里お馴染みの水着が干されている。ピンク、グリーン、パープル、レッド、ブルー、ゴールド、シルバー、あ、アメリカ国旗柄!、その他・・・
驚いたのはその水着が全て規則的に綺麗に干されている事だった。
「お前って意外と几帳面なんだな」
「人の水着見てんじゃねーよ童貞。さっさと始めるぞ。小姫ちゃんを勝たせる方法・・・」
作戦会議・・・優花里の部屋、ふたりっきり。




