第二十五話 迎え撃つ(2)
休み時間。
俺と優花里は小姫の近くに行き、座ったままの小姫と3人で会話をしている。
あの日以来、俺たち3人は仲良しに・・・いや、俺と優花里の事情は解消されてないけど・・・
そういうわけで3人の転校生グループみたいな感じになった。これはこれで、小姫をより近い位置で守る事が出来るので好都合だ。
ただ、優花里は小姫の体質の事を知らない。
このノンデリカシー女は小姫に時折ペタペタと触ろうとするので、それを必死に逸らすのは大変だった。
「小姫ちゃんは将来なりたいものとかあるの?」
優花里がザ凡人みたいな質問をした。
「漫画家」
意外な言葉が出る。ま、漫画家!?
「へぇ!私漫画とか読まないからよく分かんない」
「じゃあ、小姫・・・さんは、専門学校とか行くの?」
「行かない」
「小姫ちゃん、大学行くってよ」
「そうなんだ」
まぁ、別に今は専門学校行かなくたって、その手のプロフェッショナルにはなれる。
「専門学校じゃ足りない」
小姫が言う。
「それって美大に行くってこと?」
「違うの。私、嫌でも、鹿美華家を継がなきゃならないから・・・」
唐突に飛び出してきた重い話題。
鹿美華家の後継候補がいるのかどうか知らねーけど、小姫が後継に・・・いや、娘だから当たり前だよな。
「それが嫌で、学生生活を続けたいって思ってるの」
そういう事か。
コイツ、学校生活を楽しみたいんじゃなくて、学校生活を続けたいんだ。
「小姫ちゃん、重めだね」
ノンデリカシー優花里がぼやく。
「でも、今は楽しい。優花里ちゃんがお友達になってくれたから・・・」
・・・小姫。
「って俺わい!!!!」
ー
その日の夜。
電話がかかって来た。
「もしもし」
「あっ、その声は執事のじーさん」
小姫に寄り添う、執事の爺さんからの電話だった。
「新生活はいかがですかな?」
「うん、まぁまぁ、悪い意味でも充実してるよ」
「そうですか、ところで律さん。これはあくまでお願いなのですが・・・」
爺さんが俺にとあるお願いをする。
俺にとって、別に悪い話じゃなかった。
まぁ損も得もしない感じの話・・・いや、ちょっと得するかも。
「うん。行くよ。全然協力する」
ブーーーーン!!!
翌日土曜日。
俺は爺さんに連れられ、鹿美華家に来ていた!
「ここは4番目のお家ですね」
執事が説明する。
「お邪魔します」
目の前に現れる、白衣の天使・・・
結構歳いってる感じの・・・熟女!
「ここは、鹿美華家4番目の家、医療を兼ねたホスピタルハウスです」
熟女がそう言う。
「へぇ、ホスピタルハウスかぁ」
「私の名前は、心身清美。医者です。さぁ、律くん、早速脱いで・・・」
「はっ、はい・・・」




