第二十四話 迎え撃つ(1)
「おはよう!小姫ちゃん!」
俺より先に優花里が昇降口で小姫に接近し、挨拶をした。
「おはよう、優花里さん」
そう言ってふたりは1限目の授業の話で盛り上がったまま階段を登っていく。
・・・取り残される俺。
とは言いつつ、小姫との距離を保つ。
あれから1週間。ファミレス事変の1週間後こらさらに1週間なので、俺と羽田の戦いから1週間って事で、つまり1週間って事です。
優花里にキスされてから。
もう頭の中、正直それしか考えられなかった。
キスの直後ブン殴られたけど、あれは良いもんだったな。
はぁ・・・世間のモテる男たちはこんな気持ちの良い事してるわけ?
というかキスでこれだったら、情熱のイチャラブってどうなっちゃうわけ!?
うおおおおおおお!
青春のど真ん中!思春期のど真ん中にいるぞ!俺!!!!!
「奏爽律さん。朝から燃え上がってるようで」
目の前に現れたのは、永遠乃財閥のご令嬢、永遠乃芽依。
「お嬢さんが俺に何の用だ」
「何回も言ってるでしょ。生徒会に入りなさい」
そう、あの日以来、羽田との試合の次の日から、毎日毎日、このお嬢さんに生徒会入りを命令され、俺はそれを無視し続けていた。
「入る気ねーよ」
「これは命令なの。入るか入らないかじゃなくて、入るの。というか入ってるわ。これ」
そう言って、永遠乃は俺にカードを渡してきた。
「何これ」
「生徒会会員証よ」
しょ、しょうもねぇ〜!つかめっちゃクオリティ高い!それにいつ撮られたのかわからない俺のアホ面が印刷されている!
「いやマジでいらないって」
突然永遠乃は俺の耳元で囁く。
(貴方の事が気に言ってるのよ)
そう言って、軽く唇を耳に当ててきた。
思考停止する俺。え?春?春がきた?
ハーレムなの!?
その耳の神経から脳みその後ろのあたりの細胞たちがざわついていた。
あっ、あっぶねー。
これってただの色仕掛けじゃねぇか!
「気、気が向いたら行く」
鼻の下を伸ばしていう俺。
「あらそう。貴方が来てくれるように、私は口説き続けるわよ」
・・・なーんか、厄介な事になっちまったな。
その会話をどぎつい目で睨む優花里と小姫。
違う!違うってば!!!




