第十八話 秘密(5)
「えっ?どうして顔隠すの?」
俺の問いかけに男はメニュー表で顔を隠したままだ。
「おおお、俺は知ってるんだぞ」
か細い声がメニュー表の隙間から漏れてくる。その言葉に俺は片方の手を尻ポケット付近に置く。・・・武器を潜めている。
「何の件だ」
俺はそう言って、メニュー表を取り上げた。
「おぉー!お前の秘密!知ってるんだぞ!」
姿を表したのは、座っててもわかるぐらいの低身長とおかっぱ頭で色白童顔、小学生みたいなヤツだ。
「俺の秘密?」
「あ、あぁ・・・お前らはゔぐぅ!」
俺はテーブルの押しボタンをおかっぱの口にぶち込んでいた。
「余計な事を喋るな。お前は誰だ?」
「ぼぉぅ!ぼなじぐらずの!アマヤマだよ!」
アマヤマ?知らないだけか・・・
俺は言うて登校2日目。クラスメートの顔と名前は一致してない。
「どうして俺たちの後をつけている」
「ぼ、ぼまえみだぃなドウテイが、優花里タンと仲良くしてるのが許せないんだ!」
えっ?
優花里たん!?
ちらっと優花里を見てみる。ヤレヤレみたいな、顔をしていた。
「お、お前、それが理由なのか?」
それはいわゆるストーカーの逆恨みって奴じゃねーか!
「そ!そうだ!優花里タンは僕のフィアンセだ!お前なんかに渡さない!」
なーんだ。
小姫は関係なさそうだ。
「それで?俺の秘密?何を知ってるんだ?」
「おっ!お前達!同じマンションに住んでいるな!!!」
それかよ!
つーか転校初日にコイツは俺たちを尾行していたのか?
「だったら何だお前!」
「ぼ、僕の優花里タンに手を出したら許さないからな!」
「何言ってんだお前!あんな女に手ェだすわけねーだろ!」
その時。
目の前に黒い影が。
アマヤマが吹き飛んでいる。
その後、俺の顔面に衝撃。
「ストーカー!最低!」
飛び出した優花里がアマヤマに吐き捨てる。
ひぃ、と言いながら店を飛び出すアマヤマ。
「ったく、ストーカーだなんて参ったよなえっブフッ!」
優花里の鉄拳が俺の腹に直撃する。
その手が震えていた。
「最ッ低!!!!」
えっ?
優花里・・・?
スタスタと去っていく優花里。
泣いてた???
どういう事!?




