第十一話 小早川優花里(1)
「おい!なんでやってねぇんだよ!」
そう言ってギャルがセンターの扉を蹴っている。
俺ときよしのふたりは車を降りて、女の元へ向かった。
女は金髪で黒のパーカーを着ている。それでショートパンツにブーツ。寒くねぇのかよ・・・
「君は?」
「おい、お前らセンターの者か」
「はい」
「私はボディガード志望でここに来た」
・・・え?こんな時間に?ここに?
「誰かからのスカウトは受けてますか?」
きよしは俺への態度と違って、丁寧に対応している。温度差やば。
「受けてねーよ。私はボディガードになりたくてここにきた、それだけだ!」
「お嬢さん、ここはスカウトを受けた人だけが受けれる場所で・・・」
「るせぇ!情熱があればんなもん必要ねえ!」
な!なんだこのギャル!古風だな。
「おい、そこのもやし!」
ギャルは金髪の髪を揺らし、俺を指差す。
「え?俺?」
「お前、まさかボディガード志望か?」
「そうだけど」
「おい!なんでこんなもやしが研修所に入れて、私が無理なんだよ」
数秒考えるガンマンきよし。
「うむ。確かにそうだな」
えっ!えええーっ!?
「私の名前は小早川優花里」
「よし、早速だが訓練するか」
「ええっ!もう日付変わりますよ!」
「何言ってんのよクソモヤシ!ボディガに時間は関係ない!でしょ?先生」
「ああ、そうだ!」
え?やっぱりボディガって略すの?
てか寝ないの!?てか、先生って呼ばれてるし!
つーかガンマンきよし、微妙に鼻の下伸びてね!?
で、今、研修センターの2階にいる。武道場になっていて、ギャル優花里と向き合っていた。
「おい、さっきより身長低くねーか?」
「るせぇ!クソもやし!」
ブーツを脱いだ優花里の身長は俺の方ぐらいで、チビギャルって感じだ。
「はい、2人とも、コレ」
ガンマンきよしが、銃らしきものを渡してくる。それなりの重さがある。
「少し細工をしてる、ゴム弾が3発入った模擬銃だ。これ、1発当てた方が勝ち。じゃ。はじめ!」
ええっ!?
と、突然始まった!勝負!
俺とギャル優花里の距離は柔道で向き合ってるぐらいしかなくて、超至近距離だ。
ってかゴム弾って痛いんじゃねーの!?
「情熱の先手必勝じゃオラァッ!」
ギャル優花里が、至近距離の俺に向かって、容赦なくその引き金を引いた。
バンッ!!!




