第三十七話 ノッテ・エクレール 後編
ロートゥンの沖合に停泊していた葡萄からの警報を受けて、ロートゥンの軍港内は一気に慌ただしさを増していた。
そんな中で、いち早く迎撃行動を開始していたのが、葡萄が所属している海上護衛艦隊第二護衛隊群の艦艇であった。
ロートゥンの軍港からほど近くの沿岸付近に停泊してた、旗艦五十鈴以下松型護衛駆逐艦五隻は、葡萄からの情報をもとに、迎撃位置へと向かうべく波を蹴立てて艦首を走らせる。
国内開発が進んでいるアリガ王国の北部や中部の一部に比べ、南東部はまだ開発の手が殆ど及んでおらず。
故に、ロートゥンの係留施設も、マレ海における海上交通路確保の為に派遣された第二護衛隊群の艦艇には対応しておらず、沿岸付近に停泊する事となっていた。
だが、今回はそれが幸いし、素早い行動を可能としていた。
「王国海軍の方はどうか?」
「は! こちらからの報告を受けて、迎撃態勢を急ぎ整えている模様です!」
「そうか……」
旗艦五十鈴の艦橋内で幕僚からの返答を聞いた、第二護衛隊群司令の浅倉少将は、再び窓の外に視線を向けた。
そして、幕僚が下がったタイミングを見計らい、五十鈴の艦長である信田大佐が、司令官席に座る浅倉少将のもとへと近づく。
「不安ですか、司令?」
「うむ。葡萄からの追加の報告、……新種のワイバーンが吊り下げていた樽が爆発物という報告が正しければ、敵は間違いなくロートゥンへの空襲を行おうとしている。遥々このマレ海を越えての渡洋爆撃だ」
渡洋爆撃とは、文字通り海洋を越えて行われる爆撃行の事である。
第一爆撃竜騎士団は、まさにその渡洋爆撃をロートゥンへ敢行するべく、飛行を続けていた。
「まだ連中の正体が断定された訳ではないが、仮にアリタイ帝国だとすれば。連中は、まがいなりにも戦略爆撃の能力を手に入れているという事になる」
「それは、少々厄介ですな」
「戦略爆撃という概念を知っている我々ならば対策を含めて対応は容易だが、まだ近代的な軍事戦略に馴染みがないアリガ王国にとっては、この空襲が与える精神的打撃は計り知れん」
そして、浅倉少将は一拍間を置くと、更に言葉を続けた。
「故に、何とか事前に阻止したいものだが。果たして我々だけで何処まで出来るか……」
「会敵予想時刻は、丁度夜明けでしたな。日が出てくれば、命中率の向上は期待できます。……にしても、昨日行われた軍事演習は、抑止とはなりませんでしたな」
「悔しいことではあるが」
浅倉少将は葡萄からの警報を受け取った後、海上護衛艦隊司令部を通じて、政府からアリタイ帝国がアリガ王国への宣戦布告を行ったかどうかの確認を取っていた。
そこで、まだアリタイ帝国からアリガ王国への宣戦布告がなされていない事が確認され。
宣戦布告なき奇襲という結果に、あの軍事演習が裏目に出てしまったのかと、悪い考えが頭を過るも、小さく頭を振るいその考えを振り払うと、今は目の前の事態に集中するべく、静かに気持ちを切り替える。
「だが、過ぎてしまった事は悔やんでも仕方ない。艦長、やるぞ」
「は! 防空艦として、新顔たちにまだまだ引けを取らぬという所、見せてやりますよ」
信田大佐の言葉を聞き、浅倉少将は信田大佐の気概に満足な様子で頷いた。
五十鈴は、大和皇国海軍の巡洋艦の中では古参に分類される艦であった。
モデルとなった大日本帝国海軍の長良型軽巡洋艦と同様、大和皇国海軍の五五〇〇トン型軽巡洋艦の一隻として就役した当初は、機雷や魚雷等を使用した、所謂水雷戦を行う為に編成された水雷戦隊の旗艦として任務に従事していた。
しかし、巡洋艦以上の大型艦による水雷戦の必要性の低さや、異世界における水雷戦の費用対効果の検証などにより、大和皇国海軍では、巡洋艦以上の艦艇への水雷戦装備の撤廃を決定。
こうして、決定後に建造され巡洋艦以上の新造艦は、対空や対潜に重きを置いた特化型と、バランスよく装備を備えた汎用型の二種類に分類されていくことになる。
そして、決定以前に建造され既に就役していた艦についても、後継となる代艦が建造されるまでの運用計画の一環として改装が施される事が決定し。
この決定に従い、オリジナルでは五十鈴のみに施された防空巡洋艦への改装が、大和皇国海軍では長良型の同型艦六隻全艦に施され。
この改装を経て、電子兵装の追加や、八九式12.7cm連装高角砲を三基、40mm連装機関砲が四基、25mm三連装機銃が七基、同単装機銃が五基という兵装となり。オリジナルでは残された魚雷発射管は完全に撤去され、完全な防空艦として生まれ変わり、各々新たな任務に従事する事となった。
しかし、防空艦としての能力で言えば、設計段階から防空艦として設計され、新型の高角砲や電子兵装を有した、信田大佐の言う新顔の方に分があるのは明白なのだが。
五十鈴の乗組員達には、ハードでは劣っていても、ソフトでは勝るとも劣らないと自負していた。
浅倉少将もその事は理解していた為、満足そうに頷いたのである。
「電探室より艦橋! 報告にあった複数の反応を感知!」
やがて、五十鈴の電探が第一爆撃竜騎士団と思しき反応を捉えると、第二護衛隊群の各艦に緊張が走り始める。
そして、夜明けと共に、東の空から夜空が暁色に変貌していく中、見張り員が変貌していく空を飛ぶ第一爆撃竜騎士団の姿を確認したとの報告が入る。
「全艦に通達! これより第二護衛隊群は所属不明のワイバーン隊に対する対空戦闘を開始する! いいか、我々の後ろへは、一騎たりとも通さぬ覚悟で臨め!」
浅倉少将の訓示に応える様に、五十鈴の艦内各所から勇ましい声が響き渡る。
それに満足する様に、一瞬笑みを浮かべた浅倉少将だが、直ぐに表情を引き締めると、その瞬間が訪れるのを待った。
そして──。
「対空戦闘、始め!!」
浅倉少将の号令と共に、五十鈴を始め、五隻の松型護衛駆逐艦の兵装が火を噴き始めた。
日の出を横目に、一路ロートゥンを目指していた第一爆撃竜騎士団は、鮮明に彩り始めた眼下の洋上に、複数の艦艇が存在している事に気がつく。
そして、その姿が、数十分前に自分達に警告文を発した葡萄に酷似している事に気がつき、浮足立つ。
「落ち着け! 兎に角編隊を崩さずに高度を──」
部下の浮足立つ様子を目にした部隊長は、魔石通信機を使い部下達を落ち着かせようとした、刹那。
葡萄とは異なる、見慣れない大型船の艦前部に設けられた大砲が閃光を放った。
直後、部隊長の体を強烈な炎と衝撃波が襲い、部隊長の意識はそこで途切れる事となった。
「た、隊長ぉぉっ!!」
「隊長がやられた!? ど、どうすりゃいいんだ!!?」
「こんな上空まで連中の攻撃は届くのかよ! に、逃げろ!」
「ば、馬鹿! 勝手に回頭する──、うわぁぁっ!!」
「上昇だ、上に逃げろ!!」
「か、かあさ──」
初撃で部隊長を失い、指揮系統が混乱した第一爆撃竜騎士団は、第二護衛隊群から放たれる高角砲の弾幕の中、散り散りに行動し始める。
ある者はどうしていいか分からぬまま、高角砲の爆発と破片を受けて、相棒のワイバーン・キャリー共々帰らぬ人となり。
またある者は、僚騎が突然針路を変更した為回避が間に合わず、空中で衝突し、そのまま僚騎共々眼下の海へと墜落し。
またある者は、運悪く破片が爆弾樽に命中し、誘爆に巻き込まれ命を落とす。
一部は、勇猛果敢に攻撃を加えようとするも、対空機銃の弾丸の嵐を前に、無残な最期を晒すだけであった。
そんな阿鼻叫喚の第一爆撃竜騎士団に対し、第二護衛隊群からの攻撃は更に熾烈さを増していく。
だが、混乱で散り散りに行動した事が幸いし、攻撃方向が四方にばらけた為、攻撃を掻い潜った騎も現れ。
彼らは、味方が眼下の海へと墜落していくのを背に、一路、無念を晴らすかのようにロートゥンを目指し続けた。
「各騎! 状況を報告! 何騎が残っている!?」
第二護衛隊群からの攻撃を掻い潜り、空域を突破した第一爆撃竜騎士団のとある一団は、先任の竜騎士の呼びかけに再び空中で編隊を組みなおすと、状況を確認する。
すると、集まった数はおよそ三十騎程度、四頭立てのワイバーン・ボンバー五機分と、護衛のワイバーン・エリートが十騎だけであった。
「これだけか……」
先任の竜騎士は、数時間前まで圧倒的な威容を誇っていた第一爆撃竜騎士団の、現在の惨憺たる有様に愕然とするも。
程なく、水平線上に陸地が、攻撃目標であるロートゥンの姿が見えた事で、すぐさま士気を取り戻す。
「見えたぞ! 目標のロートゥンだ!! 隊長の、仲間の無念を晴らすぞぉぉっ!!」
「「おぉーっ!!」」
そして、先任の竜騎士に鼓舞され、士気を最高潮にまで高めた三十騎は、一直線にロートゥンを目指した。
やがて、三十騎はロートゥンの軍港上空に差し掛かると、五機のワイバーン・ボンバーが爆弾樽の投下準備を始める。
それを阻止せんと、ロートゥンの軍港からはバリスタやマスケット銃、更には火炎弾の魔法が放たれるも、先ほどの第二護衛隊群の攻撃に比べれば、その密度や精度は攻撃していないも同然にさえ感じられた。
また、アリガ王国海軍の竜騎士隊が迎撃に上がったが、数で勝っている筈が、護衛のワイバーン・エリート十騎の前に阻まれ、ワイバーン・ボンバーに近づく事が出来ない。
そして遂に、五機のワイバーン・ボンバーの搬器から、導火線に火がつけられた幾つもの爆弾樽が投下される。
程なく、直下に停泊していたルーヤバ級戦列艦を爆発と共に巨大な火柱と化させた他、岸壁付近の建物を幾つか吹き飛ばし、周囲に黒煙を立ち上らせた。
「やった、やったぞぉっ!! 攻撃成功だ! これで隊長や仲間の無念は……」
眼下に広がる光景を目にし、先任の竜騎士が感極まろうとした、刹那。
不意に、聞き慣れない射撃音が響き渡ると、自身が操縦していたワイバーン・ボンバーの内前方二頭を、上方から火箭が襲い掛かった。
次の瞬間には、二頭は血しぶきを上げながら活動を停止し眼下の地面目掛けて落下し始めると、後方の残る二頭も、丈夫なロープと搬器を通じて繋がっている為、引きずり込まれる様にバランスを崩して落下する。
「あ、あれは!」
地面へと落下する瞬間、先任の竜騎士は自身の操縦するワイバーン・ボンバーを攻撃した下手人の姿を目にする。
それは、羽ばたく事のない翼に、頭部に謎の羽根車を持った奇妙なワイバーン。
彼はその名を知る由もなかった、三式艦上戦闘機であった。
やがて、先任の竜騎士は地面に体を叩きつけられると、その意識を手放すのであった。
「こちらアオイ九番。新種のワイバーンを二騎、いや四騎撃墜」
「こちらアオイ一番、よくやった。こちらも同じく四騎撃墜した。どうやら、あの搬器を吊り下げてる新種は、搬器とロープを通して繋がっている為か、バランスを崩すと脆いようだな」
上方から降下し一撃を加えた後、直ぐに上昇した晴翔曹長は、戦果を確認すると、報告を行いつつ周囲の状況を確認する。
すると、隊長の三式艦上戦闘機が翼を並べ、次の攻撃目標を相談し始める。
「こちらムーショット大尉だ。聞こえるかね?」
「こちらアオイ一番、よく聞こえる」
「こちらも四頭立ての新種のワイバーンを撃墜した。セリーヌ軍曹も同様だ」
直後、無線を通して下方を飛行する二機の零式艦上戦闘機三二型、その片方から報告が入る。
それを聞いた第二二三戦闘飛行隊の隊長は、ムーショット大尉とクステル軍曹に残るワイバーン・ボンバーの始末を頼むと、自らと晴翔曹長で、護衛のワイバーン・エリートを片付ける指示を出す。
旋回し、各々がそれぞれの目標に向かって機首を向ける間際、晴翔曹長はちらりと、セリーヌ軍曹の乗る零式艦上戦闘機三二型へと、心配そうな視線を向けた。
だが、ふとあの夜の彼女の覚悟を思い出し、余計な心配を振り払うと、目の前の戦闘に意識を集中させる。
今回、ヨ―リン空軍基地より飛来する第一爆撃竜騎士団の迎撃に急遽駆け付けたのは、上記の四機のみ。
実はまだヨ―リン空軍基地には、昨日行われた軍事演習に参加した、第二二三戦闘飛行隊の残りと共に、大和皇国空軍の部隊も駐留していた。
では何故、それらが緊急発進してこなかったのかと言えば。
実は、昨夜行われた、軍事演習の成功を祝して行われた打ち上げが原因であった。
そう、羽目を外し過ぎた為、今回駆け付けた四機以外の搭乗員達は、もれなく二日酔いで出撃が不可能となっていたのだ。
こうして、出撃可能な四人だけが緊急発進し、ロートゥン上空へと駆け付けたという訳だ。
「アオイ九番、クステル軍曹が心配なら、彼女とエレメントを組むか?」
「た、隊長!? 茶化すのは止めてください!!」
「ははは、隊一番のエースも、女の事となると冷静ではいられんか。それじゃ、彼女の目の前で、かっこいい所を見せるとするか?」
「真面目にやってください!」
「ははは、分かった分かった。……では、不届き者どもを片付けるとするか」
「了解」
隊長とのやり取りで集中力を多少乱された晴翔曹長だが、直ぐに気を引き締め、集中力を再び高めると、隊長機に続いて機首を降下させ始めた。
アリガ王国海軍のワイバーンを追いかけるのに夢中で、晴翔曹長の存在に気づかぬワイバーン・エリートに、上方から20mm弾と12.7mm弾の雨をお見舞いする。
瞬く間に絶命したワイバーン・エリートを他所に、上昇途中にいた別のワイバーン・エリートの、死角となる下方から弾丸の雨をお見舞いする。
「な、何だあれ!? は、早い、エリートよりも早いぞ!?」
「は、早すぎて狙いが……、くそ!」
「だ、駄目だ。振り切れない!? わ、く、くるなぁぁぁっ──」
数分前まで、ロートゥン上空は自分達の独壇場であると思い込んでいたワイバーン・エリートの竜騎士達は、自らが操るワイバーン・エリートとは比較にならない性能を持つ三式艦上戦闘機を前に、一転して恐怖のどん底に突き落とされる。
そして、機銃から伸びる火箭に貫かれ、仲間が次々と地上に墜ちていく様を見て。最後に残ったワイバーン・エリートの竜騎士は、自らが着用していた革製の鎧を急いで脱ぐと、マスケット銃に取りつけ、白旗の如く振るい始めた。
その様子を照準器越しに、同騎の背後につけていた晴翔曹長は、操縦桿の発射ボタンから指を離すのであった。
こうして最後の一騎が降伏した所で、ロートゥン上空での戦火は収まる事となった。
「アオイ一番からアオイ九番。どうやら、さっきの一騎で飛来した敵騎は全て片付け終えた様だな」
「その様です」
「それじゃ、俺はムーショット大尉と共に周囲に残敵がいないかを確認してくる。晴翔曹長、お前はクステル軍曹と暫くこの空域に留まり、空のデートを楽しんでおけ」
「な、なな!!?」
「ははは、冗談だ! 彼女、初めてのスクランブルに初めての実戦を終えて色々と緊張や不安を抱えているだろうから、お前がうまくフォローしてやれ」
「り、了解」
隊長機と別れ、上空を旋回するセリーヌ軍曹の乗る零式艦上戦闘機三二型へと翼を並べると、早速無線を繋げる晴翔曹長。
「クステル軍曹、聞こえるか?」
「あ、はい。聞こえますわ、ハルト曹長」
無線から聞こえてきたセリーヌ軍曹の声は、息が荒く、声だけでも判断できるほど、彼女の様子は平静ではなかった。
「大丈夫か? 兎に角、先ずはゆっくりと深呼吸してみるんだ」
「わ、分かりました、わ」
程なく、深呼吸を終えたセリーヌ軍曹の声は、先ほどよりも落ち着きを取り戻していた。
「ありがとうございますわ、ハルト曹長。少しは、落ち着きました」
「そうか、よかった」
「あの、ハルト曹長。少し、お話してもよろしいですか?」
「あぁ、いいぞ」
「私、以前は、戦争になれば戦う覚悟は出来ていると言いましたが。いざこうして戦争が始まると、やっぱり何処か怖くて……。先程も、隊長に言われなければ、怖くて発射ボタンを押せませんでした……」
セリーヌ軍曹の本音を聞いた晴翔曹長は、言葉を選びながら、優しく返事を返し始めた。
「誰だって、本物の戦争は怖いものさ。だけど、クステル軍曹は初陣で生き残った。それに、単独の初撃破までしてのけた。これって、結構すごい事だぞ」
「へ? そ、そうなんですの?」
「あぁ。俺の初陣の時なんて、僚機を見失ってパニックになった挙句、心配して近づいてきたその僚機を敵のワイバーンと誤認して、燃料が切れて不時着するまで逃げ回った。なんて、出来れば思い出したくもない散々なもんだったからな」
「ハルト曹長の初陣……。ふふ、何だかおっちょこちょいさんですのね」
「い、言っとくけど、今はそんな事はないからな!」
「ふふ、分かってますわ」
「兎に角。そんな俺の初陣に比べりゃ、クステル軍曹はパニックになる事もなく落ち着いて行動して、撃墜し、生き残った。俺なんて、初撃破の時、初めて仕留めた野生のワイバーンの姿を間近に見ようとして、接触しちまってそのまま不時着したんだぞ」
「ぷ、ふふふ……。ハルト曹長って、昔はおっちょこちょいさんでしたのね」
「言っとくけどな──」
「分かっていますわ。ハルト曹長は、今では立派なエースさんです」
無線越しに伝わるセリーヌ軍曹の声の変化を聞き、晴翔曹長は安堵の表情を浮かべる。
「喋ったら、少しは気持ちが楽になったか?」
「えぇ、ありがとうございます」
「ならよかった。そうだ、もし今後も、辛いことや不安な事があったら、俺で良ければいつもで話聞いてやるから、気軽に言ってくれ」
「はい、ありがとうございます」
こうして、セリーヌ軍曹の気持ちが楽になった所で、不意に無線から、隊長がロートゥンの市街地上空に新たな敵騎の存在を確認したとの報告が流れる。
それを聞き、晴翔曹長はセリーヌ軍曹と共に、ロートゥンの市街地上空へと機首を向けると、急行するのであった。
この度は、ご愛読いただき、本当にありがとうございます。
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