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九話

ショーコとアヤメの二人は慎重に歩みを続ける。

ゴブリンの投げる催涙弾に注意を払いながらも順調に進んでいた。

「スケルトンの持つ剣は質はそこまで高くないけどこれだけ数があるってことはこのダンジョンは当りかもしれないな」

「そうね。少し採掘してギルドで鑑定してもらいましょう」

アヤメはスケルトンの残した剣をアイテムボックスに放り込んで変わりにピッケルを取りだし壁に振るう。

ショーコはその間、魔物がこないか警戒する。

必要な量を採取してピッケルと採取した鉱石をアイテムボックスに収納して再び探索に戻る。

ゴブリンやスケルトンを相手にしながら進んでいると開けた場所に木で出来た箱がポツンと置いてある。

「どう思う。罠の可能性もあるが開けてみるか」

「ぱっと見罠はなさそうね。周囲は警戒してるから開けてみて」

木箱は鍵もかかっておらず何の抵抗もなく開いた。

「何の薬かはわからんけど価値はありそうだな」

ショーコは薬を背嚢の中にしまい込む。

「少しここで休憩してからもう少し進んでみましょうか」

二人は警戒しつつも水と携行食を取り出してそれを口に含みつつ潜ってみて感じた意見を交換する。

「出てくる魔物はダンジョンとしてはありふれているけれど運用の仕方は手慣れた感じを受けるな」

「人間側にうまみを感じさせつつ誘い込ませるのは有名なダンジョンの特徴ね。新規ダンジョンということだからまだ階層はそこまで深くないと思うから魔王を討伐するなら今だけど一筋縄ではいかないでしょうね」

「鉱石の鑑定結果次第ではあるけど有用な資源地と認定されればそもそも討伐の許可が下りない可能性も高いな」

「衛星都市として食料の生産量は高いけれど他に産業があるわけでもないものね」

「問題は魔物が反乱したときに対応出来るかだけど発見してすぐに兵士を派遣して封鎖する判断能力を考えると対処も適切にしそうだな」

「この先次第だけど戦闘系の冒険者が十分に採算を取れるなら反乱は滅多なことでは起きないでしょうね」

「さてと。そろそろ探索の続きといこうか」

「えぇ」

十分な休息をとった二人は考察は終わりとそれぞれ武器を構えてダンジョンの奥に向かって歩きだした。

その後も順調にゴブリンとスケルトンを討伐して進み両開きの扉にたどり着いた。

「どうやらフロアボスにたどり着いたみたいだな」

「低層とはいえ二人で挑むには心もとないわね。今回は偵察するだけにして帰るわよ」

「了解。それじゃいくよ」

ショーコはアヤメが頷くのを確認して扉を開いたのだった。

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