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ダンジョンマスターズ  作者: 髙龍


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四十九話

予定外のことでDPを使ってしまったが後悔はしていない。

いずれはと考えていたことではあるし村からも多少ではあるがDPが入ってきている。

今は少しでもDPを稼ぐ方法を考えなければならない。

ラミアがヴラド公爵にドナドナされた関係で防衛力は多少落ちている。

だが、準備をしなければ踏破できない氷雪地帯と灼熱地帯を導入したので魔王の間まで侵入されることはないだろう。

低層に餌となる回復ポーションやドワーフの作った失敗作などを多めに投入する。

どちらもヒイロからすれば大した物ではないが人間からすれば美味しく見えるはずだ。


魔物の訓練も続けさせている。

ついに、念願の進化を遂げた魔物が発生した。

ソードゴブリンの誕生である。

他のゴブリン達より体格がよく、剣を使った戦闘に特化している。

せっかく進化した個体だ。

他のゴブリン達との待遇に差をつける。

無駄な行動に見えるかもしれない。

だが、明らかに自分達と待遇が変わったと感じれば他のゴブリン達もやる気が出るだろう。

進化すれば自分達も待遇がよくなる。

それをダンジョンの主として見せたつもりだ。


スライムの方は進化は止まっているが進化した個体が分裂し数を増やしていた。

これならば多少は戦闘に投入してもいいだろう。

知能が低いのは少し致命的だが単純な命令なら聞いてくれる。

1体1体は進化しても弱いままだ。

だが、他の魔物達と連携させることにより冒険者の行く手を阻む強敵にだってなれるはずだ。

例えば、ポイズンスライム。

基本戦略はスライムと一緒だ。

だが、顔に張り付いたと同時に毒が流れ込む。

即座に死ぬような強力な毒ではないがそれでも治療は必要だ。

そうなると冒険者は解毒薬を持ち歩かなければならない。

解毒薬の分だけ食料や水を持ち込む量を減らすことができる。

それはつまり、滞在日数を減らす行為だ。

DPを稼ぐ意味合いでは滞在日数は長い程いいが迷宮の防衛の観点から言えば滞在日数は少ない方がこのましい。

色々対策はしているが踏破階層は少ないほうがいいのだ。


テコ入れをして数日が経った。

今のところ、深くまで潜ろうとする冒険者は少ない。

いたとしても準備不足で帰ってゆく。

低階層では色々アイテムを投入した成果もあり活発に冒険者が動き回っている。

魔物の供給も間に合っているのでダンジョンの運営は順調だといえるだろう。


村の方にも時間を作っては足を運んでいる。

村人達は気持ちを立て直し日々を生きていく。

その強さに頼もしさを覚えながら気持ちを新たに代官としての仕事もこなしていった。


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