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ダンジョンマスターズ  作者: 髙龍


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二十二話

正直、同族のダンジョン族が何故現れたのかはわからないがこのダンジョンの主として仮の魔王の座で到着を待つ。

程なくして二人の人物が入って来た。

「お前がこのダンジョンの主か!」

おっと、いきなり喧嘩腰。

これは穏便にはすまなそうである。

「いきなりきてその態度。少々、躾がなってないんじゃないかな?」

この二人は別に魔王というわけではない。

恐らく誰かのダンジョンの経営を手伝っている小者だろう。

「ダンジョンを作るなら作るで通さなきゃならない道理ってものがあるだろ」

ダンジョン族にはテリトリーというか縄張りが存在する。

大魔王である父のテリトリーではなくあえて違う人物のテリトリーにダンジョンを作った。

だが、それは全く無関係の人物のところに作ったわけではないし、連絡は事前にとってあったのだが。

この辺の管理をしているのはヒイロの姉であるラキア姉さんである。

ラキア姉さんもあえて父の後ろ立てを蹴った口でやり手の魔王だ。

怒らせると怖いのだが身内には甘々でヒイロがダンジョンを作るなら支援するとまで言うほどヒイロのことを溺愛している。

ヒイロとしては自分一人の力で何とかしたいとその申し出を断った。

この口ぶりからすると彼等はラキア姉さんの部下ということになるのだろう。

「それはおかしいですね。ラキア姉さんには事前に話を通してあったはずですが」

「貴様のようなぽっと出がラキア様のことを口にするんじゃねぇ」

「いや、ちょっと待て。姉・・・。姉って今言ったか?」

「えぇ。ラキア姉さんは僕の実の姉ですよ」

そういった瞬間二人は固まってしまった。

ラキア姉さんはベテランの魔王だ。

自分にも厳しいが部下にはもっと厳しい。

ラキア姉さんが部下に僕のことを通達していないというのもおかしな話だ。

「おい、お前、その話知ってたか?」

「うん・・・。ええっと。近々、弟が引っ越してくるとか言ってたような・・・」

あぁ。

これでなんで勘違いしたのか分かったわ。

引っ越してくる=ラキア姉さんのダンジョンの手伝いと勘違いしていたのか。

ダンジョンの経営は初期段階が難しい。

近年では新規で立ち上げる者など稀でダンジョンの経営を手伝うダンジョン族の方が圧倒的に多い。

ダンジョンの主である魔王としても小さいダンジョンの頃ならまだしも拡張を続けていくと一人で経営するのは大変だ。

そこで同族であるダンジョン族に魔王の特権の一部を貸し出し経営を手伝ってもらう。

いやぁ。

この状況どうしたもんかね。

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