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ダンジョンマスターズ  作者: 髙龍


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二十一話

「2つのことを守っていただけるなら貴方のことを歓迎します」

「ほう。条件をいってみよ」

「1つ、人はなるべく殺さないこと。2つ、眷属化は避けてください」

どちらもダンジョン経営をするうえで大事なことだ。

人が減れば将来的なDP収入が減ってしまう。

眷属化されれば吸血鬼がいることがバレて対応しきれない事態になりかねない。

将来的に吸血鬼がいることがバレるのは構わないと思うがまだまだ準備不足の今、人が大挙してやってくる事態は避けたい。

「ふむ。よかろう。我はラミア。よろしくの」

「僕はこのダンジョンの主でヒイロです」

こうしてラミアとヒイロは共存の道を取ることとなった。


ラミアは精力的に鉱夫達から血を集めている。

兵士は防具が邪魔をして上手く血を吸えないし、失敗すれば分体を失うことから避けていた。

兵士達も鉱夫達がコバットに襲われるのをただ見ているわけではないがそこは長く生きた吸血鬼のなせる技か派遣している魔物達と連携して上手いことやっている。


ヒイロは定期的に堆肥を近くの村に持っていきそれ以外はダンジョンの外で新たに引き込める魔物がいないか物色をしていた。

そのおかげもあって何匹かの魔物を確保している。

これだけ自由にダンジョンの外を歩けているのは意思疎通の出来る三日月とラミアのおかげだった。

二人はヒイロが作ったマニュアルを元に冷静にダンジョンの運営を手伝ってくれている。

ほどほどに使い捨ての魔物を投入しダンジョン内に入り込んだ人達の感情を刺激しDPを回収する。

現在は新たに得たDPは貯め込んでいる状態だ。

それには明確な目的があり今後のことを考えれば早い段階で成し遂げておきたいことであった。


ダンジョンの入り口にも変化が現れた。

出入り口に簡単な防護柵が作られ、鉱夫や兵士達の為の家が建ち始めた。

そこに便乗する形で商人達が出店を出している。

それだけでなく鉄鉱石を街まで運ぶのは効率が悪いと思ったのか製鉄所の建設もはじまっていた。

ヒイロとすれば人が長く居座ってくれればそれだけでDPが稼げるため悪い話ではなかった。

将来的には村に、そして街にまで発展させたいところである。

ダンジョンの経営が軌道に乗りはじめた頃、ヒイロが普段出入りに使っている通路にお客さんがやってきた。

ダンジョンには必ずダンジョン族用の隠し通路が存在している。

その存在に気づき入って来たところを見るにどうやら同族のお出ましのようだった。

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