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ダンジョンマスターズ  作者: 髙龍


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十一話

アヤメとショーコの二人は冒険者組合の組合長の執務室でカチコチに固まりつつも依頼されたダンジョンの報告を行っていた。

「ふむ。まずは調査ご苦労だった」

「あんまりお力になれず申し訳ありません」

「いやいや、気にしないでくれ。急な話であったし無理をされても困る」

二人が持ち帰ったアイテムは現在、ギルド職員が鑑定している。

スケルトンが装備していたロングソードは勿論のこと採掘してきた鉱石の純度、それにポーション瓶に入った謎の薬。

人側に有用な要素が揃っているように見えるがダンジョンを甘く見てはいけない。

氾濫を起こし街が丸々廃墟になった例もある。

今回、見つかったダンジョンは街に近すぎた。

そして、この近辺は野良の魔物も弱いものが多く実力のある冒険者が非常に少ない。

実力のある冒険者は金や名声を求めて他に移ってしまう者がほとんどであった。

そんな中でダンジョンの管理をしていくのは常に危険が付きまとう。

冒険者組合の一存で決めることは出来ないが領主がどう判断するか。

それによって冒険者組合のとる対応も変わってくる。


そこに組合長の補佐をする職員がやってきた。

「失礼いたします。頼まれていた物の鑑定が終わりました」

「どうだった?」

「ロングソードは業物というわけではありませんがこの近辺で作られている物よりは質が高いですね。鉱石も純度は悪くありません。そして、薬ですが上級の回復薬でした」

「上級の回復薬?なんだってそんな物がありやがるんだ」

「どうも、ここまで条件が揃っていると徹底して人を呼び込みたい理由があるみたいですね」

「このダンジョンの魔王はかなり厄介そうだな」

ダンジョンは作った魔王を討伐すれば消滅する。

しかし、魔王の討伐記録は極端に少ない。

魔王は人から見れば化け物ばかりである。

魔王のいる階層に辿り着くのも一苦労であるし到達したとしても力及ばず帰ってこなかった者も多い。

「はぁ・・・。先が思いやられるな。とにかくやれることをやるしかないか。ご苦労だった。下がってくれ」


◆◆◆

冒険者組合の組合長は調査報告の為に領主の屋敷を訪れていた。

「仕事が早くて助かるよ」

「いえ、分かったことが少なくて申し訳ない」

「いや、十分だよ。この都市は食料の生産がメインで他に産業がない。今回見つかったダンジョンを上手く使えれば領地を発展させることもできるだろう」

「そうはいいますが危険ではありませんか?」

「管理に関してはこちらにも考えがある。なんとかなるだろう」

基本的にダンジョンの管理は冒険者組合の管轄だ。

しかし、街の存続に関わるとなれば領主側に口を出すなとも言えなかった。

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