3話
あれから1年が過ぎた。ファランは、魔法もかなり上達した。風と水魔法はしっかり使えるようになっていたが、火魔法はあまり得意ではなかった。
ベリアルの事をジルさんがベリと呼んでいたので、いつの間にか、ファランもそう呼ぶようになった。
ファランの体も痩せていたのが筋トレとナイフの特訓で、しっかりした。栄養が取れるようになったからか、身長も3cmも伸びた。
すべて順風満帆にこの1年は過ぎていた。冒険者になれるまでに、あと4年もある。今日は日課のランニングから入った。
ファランはジルさんに教えて貰った 探索魔法をしようする。森に向けてドーム型に魔力を流していく。すると森の中に何かの生物とぶつかる。
んーこれはヘルウルフだろうか。ヘルウルフ、はお狼の魔物で大きいが、食べてもあまり美味しくないのが、残念だがこいつらはすぐに増えるので駆除しておく。
気付かれないように近くまで近寄り2mぐらいある体の首筋を狙い
『エアーカッター』
魔法の刃で首筋を斬りつけて殺す。ヘルウルフは美味しくないので土に埋めて土に還す。
他に魔物がいないか探索魔法で探す。んーあんまりいないな。あっこいつは、きっとビッグボアだ。体長4mくらいあるイノシシの魔物だが、この魔物は肉をステーキにして、焼くと旨い。油たっぷりで肉は少しだけ固いが、ベリもファランも大好きだ。
ファランはナイフを持ち、凄く大きいイノシシに近付いていく。ビッグボアはまっすぐこちらに向かってきたので、それを避けるとドーンと音と共に木にぶつかり、木が倒れる。ビッグボアの動きが止まったので前足の少し後ろの心臓めがけてナイフを突き立てる。
ナイフでは致命傷には、ならないので弱った所を魔法のエアカッターで首を落とした。これで血抜きも出来るから一石二鳥である。食べる部位と皮と牙だけ取り除き、残りは土魔法で穴を空けて埋めたのだった。
ファランは、木漏れ日が降り注ぐ森の中を走りジルさんとベリがいるログハウスを目指して行った。
随分前から昼ごはんの準備はファランの担当になっていた。
「ジルさん、ビッグボアを狩ったから素材置いておくよー」
「ファランいつもありがとうな。今日もちゃんと魔法で仕留めたか?夜には残った魔力を使いきるんだぞ」
「毎日聞いてるから分かってるよ。素材は泊まってる事に対してのお礼だから何も言わなくてもいいって」
そう、この会話も毎回行われている会話なのだった。
「ファラン、ビッグボアが捕れたのか?じゃあ今日の昼飯はステーキだな」
「相変わらず、ベリは食いしん坊だな」
「よくあんなに食べてるのに太らないよな」
「それは、悪魔だからじゃろ」
「「いつもそれだな」」
と、ジルさんと笑う。ファランはこのログハウスとジルさんが大好きになっていたのだ。この1年で色々な事があり、ファラン、いや川原はすっかり子供に慣れていた。たまにする大人の考え以外にだが。
ファランは、大きな石の板の下に釜戸を作り、そこにファイアの魔法で火を着ける。石が暖まったら、ビッグボアの肉を乗せて焼きながらジルさんに聞いた。
「ジルさん魔法の付与と魔道具の作り方って魔法使いでも出来るの?」
「出来ない事もないがそれは、専門家の仕事だな」
「やっぱり自分の魔力じゃないから作るのは難しいのか」
「ファラン肉が焼けておる。さっそく食べるのじゃ」
そう言ってお昼御飯にする事にした。
評価して頂けたらこれから作品の執筆活動が頑張れます。
どうかよろしくお願いします。