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1話

 目を覚ますと木の丸田で出来ている天井が見えて気が付いた。


「おぉ、目覚めたか少年」


 全く聞き覚えのない声が聞こえてきた。


「疲労と空腹で倒れたみたいだったぞ。連れの堕天使が昨日から倒れていたと言っていたぞ。ヒールはかけたから少しずつ食べ物も食べたら体調も良くなるだろう。」


 そう言いながら近付いてくる女性は、20歳くらいの若い女性だった。見た目は美しい。鮮やかなピンクのショートカットの顔が見えた。


「ありがとうございます。ただ俺、身寄りも住むとこもないんです。だからこれから先食べられるか分からないんですよ」


「おや?寝てる時は分からなかったけど、君は相当魔法の才能があるようだね。私はジルって言うんだよろしくな。家の家事と魔法の練習を真面目にやるならあの堕天使と一緒に置いてやるよ」


「何で堕天使って知ってるんですか?」


「あれが自分で言ってたぞ。初めは半信半疑だったけど、あの炎を見て本当だと思ったよ」


 ジルさんは、苦笑いを浮かべていた。


「ところで少年君の名前は?」


「あっすいません。俺の名前はファランって言います。弟子にしてくれるならお願いしたいです。ここに住まわせて下さい。そして魔法の使い方教えて下さい」


「ファラン気が付いたか。倒れた時は天に召されたのかと思ったぞ。空腹で倒れるとは情けない奴よのぉ、さていつ出発するんかえ?」


「ベリアルだったか。悪いんだけどしばらくこのジルさんに魔法を教わる事にしたんだ。今すぐ行くなら俺の事放って行ってくれ」


「いやダメじゃ(ぬし)(わらわ)は、契約関係にあるんじゃ、ファランは一応(わらわ)(あるじ)なのじゃだから(わらわ)もここで世話になっても良いかの?ジル殿」


(なんだか和風なしゃべり方だな)


 そんな事を思っていたら


「わかった。何やらファランは使命があるようだな。良かったら話してくれないか?ベリアルは魔法の種類が違うみたいだから教えられないが家事は頼むぞ」


「うむ、任せておけ」


 手足が短くなって身長が小さくなったベリアルは、胸を張ってドンと胸を叩く仕草がとても可愛らしかった。


 ここまであった出来事を転生した所から正直にジルさんに話す。


「悪魔の書なるものがあり、悪魔が復活するのか考えただけで寒気がするような話だな。私も弟子になるならしっかり技術を伝えよう」


「ありがとうございます。助かります」



-ーあれから3日後


 重湯やらお粥やらジルさんの看護により何とか動けるようになっていた。


 今日から修行が始まる事になっていた。まずは筋力を付ける所からスタートする。


「今日は無理せず、この広大なレアンの森を散歩しよう魔物が出るから今日は着いて片付けるから慣れて来たら自分で倒すんだぞ」


「はい。分かりました」


 散歩を開始する。背の高い気に日の光が葉と葉の間から入ってきて、地面に苔が生えていて、日の光が周りの緑色を映えさせる。


 20分位歩いただろうか。転生した事により、前世の体より痩せている為か栄養失調のせいか少し歩いただけで息が上がる。


「そろそろ限界みたいだな今日は戻るとしようか」


 そうジルさんに言われて今日は戻る事になった。魔物が出るところまで行かなかった。


 昼ごはんの時間になった。今日は初めてベリアルがご飯を作る事になっていた。悪魔が一体どんなご飯を作るのかファランは楽しみだった。


「うむ、今日は(わらわ)が昼ごはんを用意した。ご飯は地獄の鍋じゃ」


 何が入っているのか分からないが、すべての食材がドロドロに溶けており色は灰色で煮立っている、臭いが硫黄臭とヘドロが混ざった臭いがしていた。

さすが地獄鍋だ。


 ジルさんを見るとジルさんも顔を引きつらせていた。昼ごはんは天気が良いとジルさんの住むログハウスではなく、外のテーブルで食べるのだか、この臭いが家の中だったらと思うとゾッとした。


「悪いな。ベリアルたぶんこのご飯は人間は食べられない」


「せっかく準備してくれたのに悪いな。明日からは私が用意しよう。ベリアルは弱い魔物なら倒せるか?」


(わらわ)を誰と思っておる。破壊の堕天使ぞ。魔物の1匹や2匹……ご飯は人間には食べられぬか。それはすまんかった」


 顔が明らかにションボリしていた。ベリアルは自信満々に持ってきて、食べて貰えると思って持って来たのに食べて貰えなかったのがショックだったのだろう。可哀想な事をしてしまった。


「明日は一緒に散歩しよう行ってくれるか?」


「うむ。(わらわ)が護衛をしよう」


 ニヤニヤしていた。大人になればめちゃめちゃ綺麗だか今は可愛い。


「なら今から私がご飯の準備をしてこよう」


 そう言ってジルさんはログハウスに戻って行った。


「そう言えば、悪魔と契約って一昨日言ってたけど代償とかないのか?」


(わらわ)との契約は、(わらわ)を好いてくれればそれで 良い」


 ベリアルは少し顔を赤くしていたが俺は、どういう事かよく分からず考え込んでいたらジルさんが戻ってきてパスタが出来ていたので、みんなで食べる事にした。

 

 

作品読んで頂きありがとうございます。

評価を付けて頂けたらこれからの作品の執筆活動に頑張れます。

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