確かめるチャンス
突然の襲撃。
門番の人に聞いて、とても驚いて焦った。しかし、それと同時に少し喜んでしまった。まさか、こんなタイミングで攻めてくるなんて。ライト様について確かめるのに、このチャンスを生かさないわけがない。
私は、すぐには着替えて準備をし、皆のところへと向かう。
「当分無いと思ってたのに、こんなすぐにライト様の戦う姿が見られるなんて…。レイ、一応準備はしといてね。」
(了解。)
全速力で走りながら、騎士団の姿を探す。
「見つけた!ベイナール様!」
「あの、今の状況は!?」
いつものふざけた様子ではなく、厳しい顔つきのベイナール様に、今の状況を聞く。
「ミーナか!…正直、厳しい。他の騎士たちも頑張ってはいるが…。」
「そうですか…。それで、ライト様は?」
「森の方へ敵を追いかけていかれた。」
「わかりました、ありがとうございます!」
ライト様がいるという森までは、そう遠くない。急いで行けば、まだ戦っているところがみられるはずだ。
ついに真実がわかる。レイが言っていたことは未だに信じられないが、同じようなもの同士なら、何か感じるのかもしれない、とも思っている。だから、ライト様の中になにかいるという可能性も捨て切れないでいるのである。
もし本当にいたとしたら…
(敵かもな。)
「敵?仲間じゃないの?」
(まあ、おまえの知らないことがまだまだあるってことだよ。)
「なにそれ。第一、私はあんたの事も、他の中のことも、ほとんどしらないんだからね。」
そう、実はよくわかっていないことが多い。レイに聞いても、はぐらかされることがよくあった。それ故に、私は中に何かいる人は自分だけだと思っていたのだ。
「今度ちゃんと説明してよ。」
(はいはい。そろそろ頃合でもあるしな。それより、いいのか?あそこにいるやつ、国王様じゃないのか?)
「えっ」
確に、あの木の奥に見えるシルエットはライト様だ。どうやら間に合ったらしい。
「ライト様!ご無事ですか!?」
「おや…ミーナ…?」
「っ!」