夢でした、からの寝坊
「ん・・・」
ここ、どこ?
真っ白な天井。ふかふかのベッド。
それから・・・
「お、起きましたか。おはよう、ミーナ。」
「ライト様・・・」
「どうかしましたか?ぼーっとしていますが。」
「いえ、何でもありません。」
さっきのは夢、か。ずいぶん、と言う程でもないが、半年程前のこと。
そういえば、助けてもらって目が覚めた時もこんな感じだったかもしれない。
私は、自分の国を失い、森を彷徨っていたところをライト様に助けられた。それが半年程前。
今は、ライト様の住む城に、騎士というかたちでお世話になっている。
自分で言うのもなんだが、騎士としては、それなりに強いと思う。小さい頃から、剣の練習だけはずっとやってきた。実際、ここに来てからも、2回しか負けてない。
「ところでライト様、なぜ私の部屋にいるのですか?」
「あぁ。実は、30分前にはいたのですが、寝入っていたのでそのままにしておこうかと。ちなみに、用件は、もう朝の稽古が始まっていることを伝えに来ました。」
30分も前からいたなんて・・・って、最後何て言いました?
稽古が、始まってる??
時計確認。現時刻、10時。稽古開始予定時刻、9時。
「えっ!?嘘っ!」
「稽古はもうすぐ終わるので、今日は結構ですから。では、また朝食の時に。」
そういうと、ライト様は出ていった。
私はというと、閉まるドアを見ながら、泣きたくなる衝動を必死に抑えていた。
「最悪だ・・・」
まさか、稽古のある日に寝過ごすなんて。ありえない。
(ほんと、ありえないよな。オレが呼んでもまったく反応しないほど寝るなんて。のんきなやつだな、おまえは。)
「うるさいな!人間は悪魔みたいに寝ないで平気なわけじゃない!」
(いや、オレも寝るぜ?)
私の"中"から話しかけてくるこいつは、悪魔のレイ。ものごころついた時から私中にいる。なぜかは、また今度話そう。
「いいから黙って。着替えなきゃいけないし。朝食まで遅れるなんて絶対だめ!」
こうして私は、レイを無視して朝食へ向かった。
はじめまして。やっぱり、ちゃんとした小説を書くのは難しいですね。
ちなみに、ミーナは黒髪ロングです。