かれどにあさんと一緒
こたつちゃんとすずめマネージャーは、
校庭の砂場の小山に座っていた。
うずらの玉子燻製一袋を分け合いながら、
仲良く食べている。
大きな木の下で。
彼度仁阿さんは張り切って、
大きな声で言った。
だーるーまーさーんーがー!
ころんだっ!
彼度仁阿さんは振り向いた。
三回目だが、からすたちは。
最初の場所から一歩も進んでいない。
きみたち。
三度目の正直って、
よく言うでしょ?
ちゃんと進まないと。
面白くないでしょ?
むったは頷いた。
つぎを。
ねらってた。
少し強めの風が吹いて。
からすたちの頭の羽毛がふわふわ揺れた。
彼度仁阿さんは。
むったを見つめて深く頷くと。
再び木に向かい、大きな声で言い始めた。
だーるーまーさー
あ。
こたつちゃんは。
うっかり掴みそこねた玉子を落とした。
玉子はころころと転がるうちに。
だんだん勢いがついて弾んだりしながら、
猛烈に進んで行く。
んーがー!
ころんだっ!
彼度仁阿さんが振り向いたとき。
小さな玉子が。
からすたちの足もとを素早く、すり抜けた。
からすたちの目は鋭く光り、
転がって行ったものを見た。
彼度仁阿さんは。
脇に挟んでいたアイスの棒を咥えて、
向かってきた玉子を蹴り上げた。
羽ばたくなり。
空中に浮かぶ玉子を突き刺した。
おいらの!
たまごだ!
むったが飛んだ。
彼度仁阿さんはそれよりも高く飛んだ。
からすたちが次々に飛んで。
青い空のもと。
串刺しの玉子をめぐる空中戦が始まった。
こたつちゃんとすずめマネージャーは、
膨れたお腹を撫でながら寝転がり。
なんとなく眺めた。
かつのは。
どっちかな。
本能か?
あるいは。
修行の賜物か?
どっちでもいいけど。
ね。
うん。
たまご。
おちてこないかな。
小さいものたちは、しだいに眠くなり。
温かな砂の上で心地よく、まどろんだ。
かれどにあさん。
久しぶりの下山に昂る。
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