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No.52 拝啓、今尚淀み行く貴方へ 其の七

( ):ウルル・エレメント……ふっ。

(裏):いつも通りの名付け方でたまたまちょっといい名前になったからってイキるな。マグレだぞ。

( ):でも私もネーミングセンスが上がってきてるって証拠じゃん?くくっふっふっふ……

(裏):キメェ……

◆◆◆彼の光に満ちた夢



『よーし!じゃァ今日かラ君はヤナギだ!』



雷雨の雨上がり。誰かが横たわっている彼を持ち上げて、その目を合わせた。雨で奪われていた体温が、自分を持ち上げているその手から戻ってくる。


泥に塗れていた自分をなぜ汚れを気にせず拾い上げることができるのか?そんな思考が漫然と浮かび上がってくる。先程まで仮死状態に近かったのだ。まだ目もぼやけて誰が目を合わせているのかすらわからない。


……ようやく目がはっきりとその視界を映し出した時、彼は愕然とした。周りは、死屍累々だったから。


焼け焦げた何かの匂いが鼻を突く。彼の記憶では元々この場所は彼が意識を失う前は湖だった。それが今は水の一滴たりともない。どれくらいの間眠っていたかはわからないが、一週間も寝ていないだろう内にこんなに様変わりするのはおかしいというものだろう。


そして、もう一つ。そんな場所で今彼を持ち上げるその存在は、文字通り光り輝いていた。形は普通の人のように見えたその女性は、しかし泥濘に蹲りただ死を待つだけだった彼には、酷く、とてもキレイに見えたのだ。



『君は私が責任を持って守るから、私と一緒に世界を巡ろうじゃないか!!』



美味しいものたっくさんだぞー、と言葉を続ける彼女に、彼は何故か笑みが溢れていた。泣き笑いだった。






◆◆◆ 【夢見る光の崇拝神社】








龍は、久しく取っていなかった仮眠ではない睡眠から目が覚めた。ちゃんとした睡眠だったからか、ひどく懐かしい夢を見た気がする。そんな風に思って目を細めながら。


同時に、龍は外的存在を感知する。この城を、龍を踏破しようと試みる不遜にして、明確な敵たる挑戦者。元々、龍も逃すつもりはなかったが、やはりあちら側から攻めてくるようだ、と少しばかり気を引き締める。


きっと、今回は前回と同じようにはいかない。取るに足らない敵以下の存在だった前回とは違い、彼女らの牙は明確にこの龍の首を貫ける。


だからこそ、龍は門を開く。資格ないものの選別のために広げる龍の大気圏。城を囲むように展開されるそれは、故にこそ資格を持つ者に対し寛容だ。



『……』



音もなく、龍はその首を持ち上げる。長いようで短かったこの待機期間。龍の目は相変わらず冷たく、つまらなそうなものだが、その目はいつもとはどこかが違った。



『…………』



その目が見つめるのは……。






◆◆◆







来た道を引き返し拠点へと戻る。帰りは行きに見た局所的な霧などもなく、順調に拠点の近くまで戻ることができた。洞窟の近くにいたのは--


(キョロキョロキョロキョロ)



……なーにやってんだあいつ。


そこに居たのは紛れもなく進化してよりモフモ……ではなく艶やかな毛皮を手に入れたベフェマであった……いやなんであんなキョロキョロしてんの?探し物??いや、ベフェマにいっつも身につけてるものないし……え、まさか私を探してんの?そんな時間経ってないし、中で待ってろって言ったのに?



「……べフェマ君?そこで何してるのかね?」


『!?』



めっちゃ反応するじゃん。



『お、おおおおはようなーっの?!』



今は夜ですよ?







⬜︎






さて、帰宅から諸々の準備をして、今はお約束の進化タイム。私の進化候補はこんな感じ。



---

種族:アルト・イン・カーネイション

説明:冷酷でおよそ感情というものを持たないはずの死霊系統の存在が愛を持って誰かを守ることを誓った存在に示される種族。それまでの苛烈な性格は鳴りを潜め、穏やかで自発的に他者を傷つけることをやめ、それと同時にステータスも攻撃から守備主体となる。


精霊系統に同様の特性を持つ存在がいるが、過去の記録に残る彼は今尚白百合が狂い咲く花畑で彼が愛した存在を弔い続けているらしい。




種族:ウルル・エレメント

説明: 深く、さらに深く潜らんと望む死霊の至る先。資格なき者の中では生態系の上位に座する存在であるが、理と神の道へは未だ遠い。死霊として既に持つ魂の操作を究め、特化する。


魂を操る技術は未だ発展が全くと言っていいほどにない分野の一つであり、それを究めるということはより多くの危険が身に迫るということである。だが、その程度で朽ちる程度ならば禁忌と称された技術を手にすることなど分不相応ということなのだ。



種族:ホィプ

説明:その身に宿る魂の究明ではなく、万物に紐付いている星へと歩み始めた存在が至る種族。星とは、運命であり可能性である。その道は全へと通ずるが、一度でも過てば、その道は無への下り坂へと早変わりするだろう。

---



……うん、まぁ一言言わせてもらうならだよ?


なんていうか物々しいの多くね?


いやね、なんか強そうだからいいんですよ?いいんですけど、これいいの?大丈夫?なんか戻れない道に行きそうになってない?それも、なんか結構重要そうな種族だしさぁ。


……うん、腹括るかぁ。私が生存を確保するためには強くなる必要がある。いいよ、危険なんてどんとこいさ。そんだけ大きなメリットがあるってことでしょ?余裕余裕。嘘です怖いです危険とか絶対関わりたくないです。


はぁ。まぁここまで、といってもせいぜい片手の指でも数えられるくらいしか進化してないけど、私はこれが一番強いって思う種族に今まで進化してきている。もしかしたらここから行動したら何か別の選択肢が出てくるのかもしれないけど、それを待ってられるほど悠長じゃあない。



『種族:ウルル・エレメントに進化しますか?』



私が今まで頼ってきた魂の操作。今は、手札を増やすよりも既存の能力を強化するべきだと判断した。そして、この種族が今回の選択肢の中で、きっと一番強いと思った。だから。



「返答はいつでもイエスだよ」


『了承しました。進化を開始します』



何度行ってもきっと慣れないだろうこの急激に襲ってくる睡魔。今度は逆らわずに、力を抜いておく。あぁ、どうせなら横になった状態でやればよかったなぁ……これじゃあ、後ろから倒れ……ぐぅ。





『条件を満たしました。技能『刀術』のレベルが6から7へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『銃術』のレベルが2から4へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『死背』のレベルが1から2へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『死閃』のレベルが3から4へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『死霊』のレベルが7から8へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『毒耐性』のレベルが1から3へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『物理耐性』のレベルが3から4へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『打撃耐性』のレベルが1から4へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『気配感知』のレベルが2から4へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『自己再生』のレベルが1から4へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『HP自動回復』のレベルが1から2へ上昇しました。』

『条件を満たしました。技能『回避』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『命中』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『迷彩』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『破壊強化』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『斬撃強化』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『貫通強化』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『破壊耐性』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『高速整理』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『己掌転決(きしょうてんけつ)』を獲得しました。』

『条件を満たしました。技能『死霊』の一部能力が技能『己掌転決』に統合されました。』

『条件を満たしました。技能『招魂』を獲得しました。』

『条件を満たしました。特典『分析』のレベルが7から8へ上昇しました。』

『条件を満たしました。称号【銃士Lv1】のレベルが1から5へ上昇しました。』

『条件を満たしました。称号【刀士LvMAX】の称号進化が可能です。進化候補を決定して下さい。』

・青龍

( ):というわけで青龍さんの思い出です。えぇ、二重の意味で光に満ちている夢です。

(裏):結構な出会い方だなぁ……。それで今青龍があんな状態ってことは。

( ):えぇ、そういうことです。まぁ、主人さんも強かったんですけどね……具体的には彼以外のこの箱庭の相手全員と戦っても一秒足らずで全員殺せますから。やりませんけどね、彼は。

(裏):彼(人外)な……。

( ):えぇ、彼(例の如く人外)です。

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