No.41森林解隊参ります
( ):うぅん……なんでこう、投稿が遅れるかなぁ……予約投稿しようかな……いやでも……(以下無限ループ)
ベフェマが指差した先。そこに存在する巨木には、どこか周りの緑あふれる風景も相まって神秘的に見える。その上の赤い空が台無しにしているが。
『なんかお祈りできそーなーの!いいことありそうなーの!』
そうだなぁ。確かに神社とかで御神木になってそう。あてもない狩りだし、行ってみるか。聖獣とかいたら経験値の足しになるかな。
ん?聖獣は友好的?……ふっ、甘いね。ふぁんたじーでは基本友好というだけで、ここでもそうとは限らない。
つまり!一見友好そうな奴でも信用できないから初手ぶち殺しでも言い訳できるってことさ!つまり合法的に経験値がもらげふんっ、ごほんごほん。
まぁそういうことだから、初見で相手を信用はしない慎重な人ってことさ私は。え?外道?はははご冗談を。
「よし、それならレッツゴー⭐︎だね」
Let’s go⭐︎(某配管工風)。
巨木に歩くにつれ、周りの木が大きくなっている。やっぱりあれは何か特別な意味でもあるのだろうか?まぁそんなことを考えているうちに到着だ。
そばで見る巨木は当然ながら遠くに見た時よりさらに大きい。圧倒されるね。こういう時によくある大自然の雄大さと自分を比較して己の存在のちっぽけさを知るっていうやつかな?
まぁ、私なんかちっぽけな存在なんじゃー!とか言われた時にはその人を消し炭にするまで私は止まらないけどね。……ん?
巨木に目を凝らすと、その根っこの中でも、地面に露出していてかつ最も大きいもの、その上に何かあるような気がした。いや、気がしたでもなんでもなく何かある。
「ベフェマ、なんかあそこにあるよね?行ってみない?」
『へぁ?おぉー、確かにありますーの。というか形状的に……ガチャ?なの?』
形状までわかるのか……これが……歳か!!老眼なのか!!
……いや今の私死霊だし肉体年齢二十代じゃん。若いじゃん。え?ないよね?実はロリBBAだったとか。泣くよ?精神が二十代だから肉体年齢も二十代だなんて痛いんだが……、いや、わかったなら話が早い。こんなところに人工的なガチャ。絶対に何かあるに違いない。
「ふーん。この木、大分年季がいってるなー」
触っただけで表皮がパラパラ落ちてくる。私も感動は人並みにしているし、できればこの巨木を残しておきたいな。ここ、ダンジョンだし異次元にあるものだから残るのかわからないけどさ。ほら、ダンジョンなら環境をガラッと変えることだしできそうだし?
……うん、ここの根からなら登れるかな。よじよじ……っと。はい、そういうわけで根っこの上にご到着。やっぱりあるね、ガチャ。というかこの巨木の前にある古びたガチャ……どう考えても妖怪ウ⚪︎ッチのそれじゃね?灰色だし、なんか中に同じく灰色のカプセルゴロゴロ入ってるし。
『わぁあ……SFの匂いがするなーのぉ……絶対に何か重要な手掛かりになるなーの!』
「そうだねぇ……」
やっぱり触らないと始まらないよね?そういうことでガチャの取手部分に触れて、手を回してみるとーー
思ったよりもはるかにヌルッと動いた取っ手が一回転し、中から黒くて錆がついたカプセルが出てきた。
『これは……』
「なんだこりゃ?」
うぅーん、このカプセル硬いなぁー。開かないかなーふぬぬ……ぬぉおおおおおおおおお!!!
パカっ!
仮にも女性として出してはいけない声と、仮にも女性としてあってならない体勢で女子力と品性とその他諸々何か大切なものを失った対価として、錆びついたカプセルが軽い音で開いた。
「……んー?これ、は……」
ぱかっと開いたカプセル、その中には一つの手帳が入っていた。
「っ……これ、日本語だ」
『これ……どこからのものなーの?』
「……どこから来て、なんなのかはわからない。けど、これを読まないっていう選択肢はないと思うんだ。私はこれ読めるし、読みたいな」
『……まぁ、わたしも同感ではアルーの』
じゃあ読み込んでいこうか……ええと、なになに?
[自戒の手記]
ーーー
【天命霊輝 ルー】。上位の神格を持つ裁判者系統第二級称号を持つ彼は、神としてはそれなりの力を持つ存在だったのだろう。だが、そんな彼であろうと当方が全能ではない時点で当然ながら何もかもをできるわけではなかった。
皮肉なものだ。努力で成り上がった彼は彼が一番成し遂げたかったことを終ぞ成せずに終わり、当方は生まれた時より持ち合わせたこの力でいとも容易く……とまではいかないが、その悲願を達成できてしまった。彼も同等以上に、彼の同胞を大切にしていたというのに、だ。
……本当に、報われない。彼が、彼の同胞を守ろうと足掻き、その結果としてのあの最後。きっともう彼を覚えてくれる者はいないのだろう。
だからこそ、当方には彼の最期をこの伽藍堂の心に刻む義務がある。同じ信念を、同系統の称号を持ち散っていった者を、忘れてはならない。我が【神道は、その為に最適と言えるだろう。
当方の持つ維持の力。これで当方の記憶をこの手記に付与すれば、きっと当方は忘れない。
わかっている。これは当方のエゴであると。当方が何を言おうと、彼の末路の裁定を下したのは当方。だが、謝りはしない。当方には、当方の守るべき誓いがある。だから、後悔はしない。それでも、この選択を、忘れはしないが、な。
ーーー
手記に書かれていたのはそれだけだった。だが、私が手記の最後までを読み終えた時、急に手記からは夜空を思わせる暗く、静謐な光が溢れ……私たちの視界は切り替わった。
Tips:[自戒の手記]
普通に誰かが書いたかわかるだろう手記。ヘラりすぎて自分で自戒するための手記なんて作っているし、今でも毎週贖罪の祈りを捧げるくらいにはめちゃくちゃ責任感が強い。
ガチャに入っていた理由はちゃんとある。




