No.40レベリング
( ):今年もクリスマスが近づいてきましたね……。虚しいですね……。
(裏):クリぼっちで草。
( ):君さぁ!オブラートに包んだりできないの!?
(裏):独り身拗らせてて草。
( ):ニコニコしている家族……恋人……うっ頭が。
(裏):それしたいだけじゃねーの……。
『ちょちょちょ!?あれやばい〜の!殺されちゃうなーの!!』
「まままま待て!城からあいつが出てくる訳が……ないわけでもないな」
『ぴゃーーー!?終わったなーのーー!!』
うん、私も終わったと思った。が、よく見ると確かに真上に空中城塞こそあるが、雲は依然として動き続けている。多分、帰りがたまたま一緒になっただけなんだろう。うん、きっとそうに違いない。
「まぁ多分大丈夫っしょ。ダメだったらそんとき考えよう」
『楽観的!?』
「いいかベフェマー?こういう時は思考停止が一番だーはっはっは」
『えぇ…』
そういうことで特級危険物は無視することになった。
そうして、そのまま帰って、いつ刺客が送られるのかとビクビクしながら床につき、翌日。
「……なーんでまだいるんですかーー???」
『絶対目ーつけられたーの……』
あーー何も考えたくなーーい。はぁ……でも、今のところそこにあるだけであれはこちらに危害を加える様子はない。殺すなら夜にでも送ってきたはずだろう。そう考えると……
「なんかしらの目的な意思は原因でここに留まっているって感じかな」
『その目的ないしは原因がわたしたちじゃないことを祈るーの』
まぁ、ある意味好都合ではある。準備が整い次第いつでも攻め込めるからね。探す手間が省けたともいう。
「まぁ気にせず狩りを始めようか。あいつに関して考えたってどうしようもない」
『なんか昨日も言われた気がするーの……』
さて、今日は……森の適正レベルは、私達より普通に高いから、しばらくはここで狩りまくって、獲物が少なくなってきたら森の外に進出するとしよう。
「それじゃあ、一狩り行ってこようか」
『モンスターのハンターなゲームで聞いたかも……』
森を歩いていると、竜の軍と対峙した場所が見えてきた。今も雑草一本生えないあり様である。
『思えば、わたしたちよく生き残れたなーの……』
「そうだねぇ……ほんっと、濃い日々が続いてるよ。それもこれも、この原始世界に送られたからだね。まぁ、それでベフェマに会えたのは感謝してるよ?」
『……オールさん、恥ずかしいことさらっと言わないでなーの。羞恥心どこなーの?』
「恥ずかしいか?私からしたらただありがとうなって言っただけのつもりなんだが……」
おっと、獲物一号発見。
『わぁ、可愛いうさっぎぃ……!?』
なんだこの兎?!一瞬で距離を詰めてきた兎がそのてに持った……かた、な?をふるってきた。なんとか刀で逸らしきったが、普通に首落とされてもおかしくなかったぞ……!
なんかあの龍に会った後から苦戦すること多くなってない?おのれ青龍、私の接敵運にも干渉してくるとは……ただでさえ悪い私の運になんてことしてくれやがるんですかねぇ!?
「くっ、こいつはベフェマには相性悪い!隙があったらそれを突くくらいでいいから下がってて!」
『りょーかい!』
オンドレァ!ちっ、こいつ軽々と避けやがって……!これだから速度型は嫌いなんだ!何回も刀を防いで切り返すも、全部避けられる……どころか反撃でこちらが傷を負うばかり。
もー、ジリ貧なんとかしろー!ぐるぐる森で少し開けた空地を先ほどからずっと回り続けている。このうさぎ……便宜上刀兎と呼ぶとして、こいつはさっきから抜刀による急所狙いしかやってこない。即死無効の私には相性良いが、それでも傷を負えば普通にHPは減るからキツイ。
周りを見ると、抜刀合戦の余波でぽんぽん切り飛ばされている木が見える。この綺麗な断面……まるでヴォーパルバニーっていう架空のうさぎみたいだな。辛うじて反応できるくらいだから、こいつを倒すのは難しい……とでも思っていたのか?解決策自体はあるんだよー。
「早くて脆い奴なら……周りごと爆破すればいいってね!」
そう、皆さんご存知のいつも通り真正面から全部爆破する脳筋ゴリ押し戦法でございます。はい爆破ぁ!
「ッ、ァ……!」
空き地を丸ごと爆破して……残ったのは見慣れた焼け野原。まぁいうて範囲は狭いけど、せいぜい半径十メートルくらいだよ。
さて……ヴォーパルバニーは……うん、随分と刺さったみたいだね。うさぎさんの体には幾つもの木片が刺さっており、ところどころ毛皮が焼け爛れている。
「本当に、爆殺は効果的な一手だな……」
『お疲れ様ですーの。手助けできなくてごめんなーの!』
「これに関しては相性だ。仕方ない。ところで……このうさぎ、ベフェマは『強制同調』する?強そうだけど」
『わたしでは刀の技量が足りないーの。わたしの血肉として糧になってもらうーの。それにしても……やりやすい一手なのはわかるけど、環境配慮皆無なのねー』
環境破壊、だーいすき。怒られそうだから控えておこう。
さて、それじゃあこのうさぎは地面に埋めておこう。目印をつけて……よし、これであとで取りに来れるな。
『あっ、オールさん。あそことか行って見ないーの?』
ベフェマが尻尾で示した先、そこには他の木と比べても遜色がないどころか、周りの10メートル級大木すら霞むほどの、それこそなぜ昨日帰る時に気づかなかったのかわからないほどの巨木があった。
Tips:紅白兎
どこか危うさを感じさせる刀を携えた真っ白な兎。強さとしては、現在の環境では中の上程度。防御が薄い相手には非常に刺さるが、防御が硬い相手には滅法弱い。つまり、この龍パラダイスではあまり適している生態ではない。
紅の由来は、大体首を刈るのでそこから降りかかる血の雨に紅白兎が濡れる様からとった模様。紅白兎は、まぁわかる人はわかるだろうけど首狩兎。紅白兎が所持している刀は、どんな原理をしているのか、所有者が死亡すると同時に破損する。紅白兎の技術の結晶は、お前らみたいな盗人になんかやらないもん!by????
尚、その紅白兎が命を盗んでいることに関してはノーコメントな模様。




