No.35恐竜殲滅後
( ):差し込み投稿三話目です。いやほんと、抜かしてしまい申し訳ない……。
(裏):マジで気をつけます。ハイ。
( ):これがあるあるってやつかぁ〜……。自分だけだったりしないよね?こんな大ポカ、私以外にする人……いるかなぁ。
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う、うぅーん……。
『お、やっと起きたーの?』
「……やー。今何時かな?」
『今はもう夜なーの。ギリギリオールさんがここに辿り着いて、それでもうばったりと倒れたきりでしたから、起きて一安心なーの』
今いるのは洞窟の入り口近くだから、外を見ることができる。相変わらず赤い空だが、心なしか暗いようにも思える。
「……それで、戦場はどうしたの?流石に放置かな?」
『えぇ、そうなーの。流石に半分意識が落ちながら帰るオールさんを放っては置けないーの』
「そう……、気にかけてくれて助かったよ。ありがとう」
『そっ、そんなこと言う必要ないーの!まぁでも、そう言ってくれると嬉しいなーのー♩』
ふむ……、ひとまずは戦いには勝利、と。ならそれはいいのだが……これは、どういうことだろう?
自分の身体を見下ろすと、そこには穴が空いたはずのお腹が元通りになっていた。私は何も操作は行っていない。それに、肉体変成は肉体の変質こそできるが、肉体の総量を増すことはできない。
……こんなごっそりと肉が消えているのに、どうしても完治しているのか……?
「……あ、そういえば」
思い出した。そういえば、帰る途中にだが、アナウンスがあったような気がする。その時に何かスキルを手に入れてもおかしくはない。
ーーー
技能:『刀術Lv9』『死閃Lv3』『死霊Lv7』『風水刀然Lv7』『死背Lv1』『銃術Lv2』『毒耐性Lv1』
『物理耐性Lv3』『斬撃耐性Lv1』『打撃耐性Lv1』『気配感知Lv1』『気配隠蔽Lv2』『堅固Lv1』『強力Lv1』
『護法Lv1』『HP自動回復Lv3』『自己再生Lv2』
ーーー
おぉー!結構小説では見かける技能じゃあないか!
『自己再生』に『HP自動回復』。この二つはそれぞれ身体の再生、HPの自動回復を行うというのが定番だが……
『自己再生:技能レベルに準拠したMPを消費し、身体の欠損を再生する』
『HP自動回復:技能レベルに準拠したHP量を一秒ごとに回復する』
おぉ……!ん?いや、待てよ?自己再生はMPで発動するのか?そしたらこのスキルは使えないんじゃあないの?じゃあどうしてーーあ。
『死霊:技能レベルによって異なる効果を行使可能になる。Lv1--肉体変成。Lv3--霊体変換 Lv7--代償置換』
わぁお、なんか素晴らな効果があるじゃーん。
代償置換。それは、スキルの行使に必要なMPやらマスクデータであるだろう体力やらなんやらを効率は少し落ちるが、別の力で支払う能力。
これで、説明がつく。さっきから起きたばっかりですごく疲れていたのはこれのおかげか。普通だったら寝た以上少しは疲労も取れるはずだけど、今回は妙に寝る前よりも疲れていたので不思議だった。
「あぁー……そうかぁ。そういうことかー」
『どういうことなーの?』
「ちょっとした謎解きだよ。もう解いたけどね」
『ふーーーーーーーーん』
「……なにかな?」
『いえ、べっっっっつにー?ちょっと謎解きにいやな記憶があったりなかったりするだけなーーのーー?』
「……ごめん、ちょっと配慮が足らなかったね」
思わぬところで地雷を踏んでしまったな。いやベフェマにそんなものがあるのかとは正直思わなかったんだけど……。
まぁ誰にだってあるものか、そういう類のもの。機嫌が下がったのか、お肉が欲しいとひっくり返って駄々を捏ね始めたベフェマを尻目にもう完成する考察をする。
気を取り直して、先ほどの説明。どう考えても私の腹部の傷の完治はこれで体力を使ったからだろう。なんならHPも戻っていないし、そちらも使ったのかもしれない。
「よし、問題解けて気分いいし、お肉を取りに行こう!」
言った瞬間に地面でゴロゴロしていたベフェマが跳ね上がって顔面にぶっ飛んできたのは流石に驚いた。すかさず手でキャッチする。
『まじなーの!?最高なーの!!今日はお肉マシマシなーのー!!!』
仮にも女子が体重を全く気にしないお肉食べまくります発言をして良いものなのか……、いやまぁ蛇だしもういいと思うけどさ。なんか気にならない?……お腹周りとか。
その日は結局戦場の恐竜お肉を使うことにした。今回もお肉の燻製である。木の枝をぐりぐりやって原始的に火をつけまして、ここに来てから何度も行い過ぎている調理器具の作成で、窯を作る。
そこに『分析』で香辛料として使えそうな香草とかを見繕って持ってきたので、それらを使うとしよう。因みに説明文これ。
『ペピパラ:カピバラが好み香辛料ナンバーワン。尚、名前とは一切の関係がないことをここに記す。香りはあまり強くはないが、ほんのりと舌に広がる甘味と強い辛味はカビバラたちに大絶賛されている。カビバラ界隈では同量の食事と交換する程度には価値があるもの。』
なんでカビバラなんだよ、カビバラそんな社交的な生き物じゃなかっただろ。色々と突っ込みたい部分はあるけれど、今は調理が大事。
そうして一連の調理工程を終え、出来上がった燻製肉。流石に何度も繰り返してきたからか、ちょっと出来がいい気もする。
少し味見をしていけると判断。味覚は鈍くなってはいたが、残っているので良かったと言えるだろう。
『わぁー!もう待ちきれんのシャー!いただきますなのシャー』
なぜ語尾にシャーをつけるのか。蛇の語尾か?語尾なのか?
まぁそれは今はいいか。喜んでくれるのなら何よりだ。今回はお肉がたくさんある。ので、私も少しいただくことにした。
「がぶり」
うん、すごく美味しいわけではないけど、やっぱり生肉よりぜんっぜんいい。あんまり料理の腕はない私だけど、同じような料理ばかりをしているから、少しずつこの料理に関してのコツは掴み始めている。お陰様でお肉も食べられたものになっている。
『〜〜♪』
何かの歌を『共鳴』で垂れ流しながら美味しそうにベフェマはお肉を頬張っていく。きっと、これからは青龍に挑むまでに、まだここに留まるだろう。
だが、その後は、きっと、いや必ず青龍に挑みに行くはずだ。何せここから脱出するための可能性があれしかないのだから。
白虎との同類。それだけで不安が込み上げてくる。それでも、決めたのだ。生き抜くと、決めたのだ。決して私は諦めない。それは私のためでもあるし……、
少し遠くをーー未だ赤黒い空を見上げながら考える。
もしかしたら、この案外悪くない光景を見続けるためかもしれない、と。
焚き火の光が、木を燃やしながら音を奏でる。昇る火の粉を目で追いながら、私は明日からの生活の予定を立て始めた。
Tips:カビバラ
この青の龍宮第五十階層にぴて非常に繁殖している生き物。何の変哲もないカビバラだが、草などの植物から生成した香辛料によって天敵が嫌う匂いを作り出し、それで生き残っている。それでも空の怪鳥によくつまみ食いされることで有名。
尚、カビバラという名前ではあるが形はリスの模様。カビバラってなんだ???(哲学)




