No.34ダイナソー!
( ):差し込み投稿二話目です。
⭐︎⭐︎⭐︎ 【刀士】 オール・フォルタム
「死ぃねぇええぇぇぇえ!」
何度も繰り返し続け、その疲労で精彩を欠いた刀の動きで竜の首を叩っ切る。刀故に、剣よりも力任せな動きでは威力が低い。
それでも首を落とすには十分だったのか、竜は血を吹き出しながら崩れ落ちた。だが、その間にまた別の竜が数倍の量で押し寄せてくる。
そんな風に続いてくる無限の竜たち。それでも流石に数が実際に無限ではなかったようで、ついに終わりが見えてきた。
奥に聳える巨大ティラノと共に。
「……うーわー。えっぐぅ」
残る竜はざっと30体程度。そして大ボスだろうティラノ。前者は片手間に対処できるだろうが、今の肉体の状況だけで、本当になんとかできるかどうか。それにいざという時に足を引っ張られたら、致命的となりかねない。
……こんな時にベフェマがいたらすごく助かるんだが。
『ハロー!』
「ほさぁ!?」
タイムリーもここまでくればもはや怖いな!?
だが、ここで来たのは本当にありがたい。これで背後からの奇襲の可能性も消え、さらに雑魚敵は今からもう一回血を撒いて爆殺する必要もなくなる。
本当に、対集団では心強い。
『大体事情は把握してるーの!はい、『共鳴』ー!』
よし、これで私はティラノに集中できる。そろそろ分析可能圏内に入りそうだ。大体雑魚敵の数は後3体程度だし、あいつらはベフェマに任せよう。
よし、圏内入ったな。では『分析』。
ーーー
種族:ダイナス レベル:23/63
称号:【迅拳士Lv6】 STC:
HP:152/152 MP:98/98
STR:194 VIT:103 AGI:242 INT:83 MND:75 DEX:80
技能:『迅速殺葬Lv4』『拳術Lv6』『物理耐性Lv2』『打撃耐性Lv4』『長命Lv9』『強力Lv6』『疾走Lv9』『咆哮Lv4』『抉り抜きLv2』『発勁Lv2』
ーーー
……ふむ、ランクとしてはやはり私より格上。その上でAGI偏重、と。
まぁ、やれるな。パシファイアーとは違って如何にも普通な魔物だ。初見殺しそうなスキルは『迅速殺葬』というものくらいだろうが、名前からしておそらく速度を底上げして攻撃するような類。格上に見慣れてる私からしたら早いものがさらに早くなっても変わりはない。
問題は、この身体が現在疲弊しているということ。いつも通りのパフォーマンスができない以上、パシファイアーよりやりやすいとしても、討伐できるかどうか……。まぁ、やらないと死ぬから、いつも通りなんだけどね。
「グゥオオオーー」
「はい咆哮やめてねー」
「ガッ!?」
銃で喉を穿って咆哮を止める。竜なんだから逆鱗とかあるかもしれない。探しながら削っていこうか。
「ガァアアアアァァ!!」
「ッ……」
間髪入れずに再びの『咆哮』か……。体が意思に反して一瞬止まる。そしてその一瞬を見逃すような竜ならボスではないだろう。すかさず差し込まれた前脚で体がぶっ飛ばされる。
「ぐふっ……」
なんだぁこれ!?傷口から血がすごく出る!しかも衝撃があまりにも強い、内臓にもダメージがっ……!
「っ、『抉り抜き』と『発勁』か……甘くみていた、ね。こんな貫通ダメージが出るなんて」
「ゴォアアアアア!」
腹部に大きな穴が空いているか……。まぁ、こんな傷を見れば誰だってもう勝ちだと思うか。故にこその勝利の雄叫びってところかな?まぁ普通に考えてこの出血量では動けないよね。
「……でもざんねーん。致命傷は、私にとって致命傷たり得ない。体積削ってHP削らないと、私は倒せないよ?……それに、君もう詰んで、るよ?」
私の血を浴びるっていうのは……そういうことなんだよなー?
「ガァアアァァアアッ!??」
私の血が変形し、針となりダイナスを深く貫く。血の量が多いからかな、本数も多い。それってつまり傷つけられる部分も増えるわけで……。
「グ、グゥ……」
ダイナスが少しふらつく。うん、最重要臓器はダメだったけど、何かしらの臓器にダメージはいったみたい。
「さぁここからが本番だよー……、う、ん。やっぱり私も余裕があるわけではないみたい。早めに終わらせようか」
先程までの疲労も相まって、この内側へのダメージはだいぶきつい。具体的には、意識しないと足から力が抜けそうだ。もう私についてる返り血が私のものか他のものかわからないな……
頭を振るって血を払う。これは、私は最初から大丈夫だったけど、普通の精神を持つ人なら、これだけの血を被っているだけでも失神ものだろう。
「ゴォアアアッ!」
っ……、最初はもっと簡単に避けられてたはずだけど、どんどん避けるのが難しくなっている。これは本当に余裕ないな。
目指すは針によって内出血した場所でも、首に近いもの。ここで刀の型は使えないから、なんとか普通にやるしかない。
「はいっ、せいやー!」
避けて、避ける!ちょっ、掠った!?
なんとか刀を突き込みはしたけど、まだ浅い。致命傷には程遠いか。じゃあ銃に変成、はいバーン。まぁダメだよね。威力が足りない。
「あと一撃なんだけどなぁ……!」
『そんなオールさんに朗報!わたしの参戦なーのぉ!』
今日本当にタイミングいいな!?見事に上から降ってきたベフェマがダイナスの首に噛み付く。どうやら雑魚敵は全部片付いたようだ。周りにはもう死体しかない。とにかく、今ベフェマはダイナスに噛みつき、足止めを図った。
まぁそうされたら誰だって反射行動に出るだろう。だから……
「その隙を私が見逃すはずもない」
突き込まれた刀が、今度は見事にダイナスの首を貫いた。
「ゴッ、ガァッ……」
……ようやく死んだか。そう認識したが否や背中から倒れ込む。今まで死戦は何回かあったけど、疲労で言えば、今回が一番だ。対集団で戦い続ければ、そりゃあ全方位に気を払い続ける訳だしこれだけ疲れるのも納得だ。
『お疲れ様ですーのー、でも帰るまでが遠足なーのー』
「これ……、遠足、……なの?」
こんなに精神にくる遠足は初めてだなぁ……。
「……まぁ、なんとかなったからいい、か。」
森がもう焼け野原だよ。一体誰がやったんだろうなぁ……。ふあぁ、ちょっと眠い、かなー。
『……いやいやいや!?寝ないなーの!ここで寝たら死ぬーの!!』
「ベフェマー、私ね、なんか今すごく安らかに寝れそう……」
『それ死ぬフラグなーのー!!』
死にたくはないな。よし、起きよう。
「……Zzz」
『オールさーん!?』
帰るまで三時間かかった。
( ):……戦闘シーンを長く描くことができていない。
(裏):下手だからな。
( ):ぐふっ……が、頑張ります。
Tips:ダイナス
大ナス……じゃなくてダイナスさん。お察しの通りどこかの龍の差し向け。そのことから察せられる通り、ダイナスさんたちは眷属という括りになる。眷属と主人の双方が持っていないと行使し得ない技能があったりして、それをどこかの龍はー-
余談だが、編集時しょっちゅう大ナス出てきたからこいつ嫌いです(理不尽)。




