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No.2 特典は最初に開けるに限る

⬜︎







なんとも腹の立つやつだった。磔じゃなかったら殴っていたところだ。私は目を開けて天井を見上げていた。ストレス故かさっきより色褪せて見える洞窟の天井は私に無言で告げている。




ユー、やっちゃいなよ、と。




……始めようか。楽しい楽しい検証の時間だ。




固有スキル。それは魂の発露だとのことで。要は魂の性質に合わせた固有のスキルっていうことなんでしょう。違うかもだけど。



んで、普通ならそれは手探りで発動するしかないのだろうが……



「分析」





直後、ゔぉんと音を立ててウィンドウが映し出される。





_____

種族:デコス・ゴースト  Lv1/35


状態:通常 ランク:E


称号: STC:


HP:36 MP:0


STR:23 VIT:50 AGI:44 INT:38 MND:70 DEX:29


技能:『静流水Lv1』『死閃Lv1』『死霊Lv1』

特典:『分析Lv1』『知識』

_____




そう、私には分析なるやばいスキルがある。あれだ、要は鑑定スキルみたいなもんだろう。よくあるもんだな。うん。あれ?私ってばこれ超恵まれてね?いや恵まれてるな。なんならここまでで私運全部使い果たしたかも。



ん?じゃあこのあと不運しかないってこと?いやいやいや……。まさか、ねぇ?



「あいてっ」



天井に頭をぶつけたがそれは良しとして、気になるもんからどんどん見ていこう。いきますよー?




まず称号だ。これは多分、行動とかで条件を達成するともらえるやつだろう。スキルとかがもらえたりするのかもな。でも基本的には意味な『一定量の対象情報との合致を確認。称号についての情報を開示します。』ッ!?




……いきなりウィンドウ現れないでくれません?とりあえず説明文出たし読むか……これは、称号とSCTについての説明か。内容はっと……。



『称号:特定の条件を達成することで獲得できるもの。ステータスに補正を加え、一定レベルごとにスキルを付与する。』




『SCT:◼︎◼︎◼︎◼︎にその希少性を認められ、授与されるもの。システムから与えられるものもここに当てはまる。特殊な効果を持ち、とても希少。◼︎◼︎を持たぬ者ではまず取得することは不可能。』



称号は、要はゲームとかでの職業ってやつでええんかな。だが、SCTとかいうこれ。英語のテストの方じゃないこれ。



これ、情報量多くないかぁ⤴︎?まず最初の文字化け。これ絶対やばい奴だよ。……厄ネタじゃんこれ。よかったぁ希少で。もらいたくなんかないからな!




さて、気を取り直して次、の前に一つ確認したいことが。今の説明文は私が称号についての推測を行った後に表示された。




これって、分析のスキルによるもんだよね?これは私が称号について推測、というよりは分析をしたから情報が出た。まぁ分析(笑)なんだけどさ。とにかくだ。



今の表示された説明文を見る感じ、私が推測した時、ある程度はその推測が当たってたから情報はでた。要はだ。




分析は対象のステータスを開示し、ある程度の合致した推測を行うことで詳細の説明を開示『一定量の対象情報との合致が確認されました。特典『分析』についての情報を開示します。』どわぁ!?



……あのさ、分析さん。配慮って知ってる?




『分析:対象のステータスを開示し、スキルレベルに応じたある程度の情報が推測と合致していることで詳細情報を開示する。また、一部の相手には分析は通じない。そこそこ使い勝手はいい。はず。』



いや、意見を言って欲しいってことじゃないのよ、わかる?




……ふむふむ、うん。もういい。よし!推測が当たって気分いいし、次行こう次!脳裏によぎるポンコツの四文字は見なかったことにする。私の運、まだ余裕で残ってるかもしれません。





次はこいつだ。MP。ファンタジー好きな奴らは大体好きなこれはなんと貫禄のゼロ。



「まぁじで言ってるこれ……?異世界は魔力がないと始まらないのに。あ、ここ箱庭か。変わらんわ」



0って嘘でしょ……こんなのあんまりだ!全世界の魔法スキーに土下座するべきだろう。かくいう私も魔法スキーなのでちょっと魔力さんには魔力をいっぱいご所望したい。だが魔力さんは実体もたないし、そもそも所望したってくれる訳もない。




……現実はかき氷なのだ。願望は凍らされ、夢はぐちゃぐちゃにされかき氷となる。あぁーブルーハワイかき氷食べたーい……っと。とにかく、私は地球出身だからかなんなのか魔力がない。つまり魔法が使えないのだ。泣いた。



まぁ無理なもんは無理だ。そのうち魔力を内包する魔石なりなんなり見つけるさ。





さて、最後だ。私のもう一つの特典『知識』。なんか胡散臭い。レベル表記がないといい用途がわからないといい

どういうスキルか全くわからない。ここは一つ分析先生に教わるべきだろう。分析先生、お願いします!



『開示に必要な一定量の情報が不足しています。』



配慮って優しさも含むんだよ??







⬜︎







わかんねぇ……全然難しいっぴ。なんということだ、やはり分析は不便系だった?





『条件を満たしました。技能『分析』がレベル2へ上昇しました。』





ふぇえ……分析さんが怒った。まんじゅういる?原材料はそこのよくわかんない皮。真っ白だぜ。だが分析先生は白いものは苦手らしい。果たし状とばかりにメッセージを叩きつけてきた。




『特典『知識』の情報を限定開示可能です。開示しますか?』




やはり分析さんは私が好きなようだ。開示開示ー。




『倒した相手からの◼︎◼︎◼︎率を100%にする。また、◼︎◼︎◼︎の成長率を大幅に上げ、倒した対象に関する記憶を全て保存する。』




肝心なところは抜けてるけど、それでも能力の一端はわかった。私のステータス分析はこれくらいにしておいていいだろう。あ、念のため今私が持ってるスキルの詳細を確認しておこう。大体予想通りだと思うけど…



『静流水:対象の運動エネルギーを減少させ、水の如く受け流す。』


『死閃:対象の体力が一割以下の時、技能使用後の次の一撃のATKとINTが大幅に上昇する。』


『死霊:死霊を死霊たらしめるもの。レベルごとに能力が解放される。Lv1ーー霊体変換。一時的に物理干渉を完全無効化する。』



こんなところかな?最初のやつとか()()()()()し、わからないはずがないってね。では、本格的にスキルを使用して実験したいんだけど……ここはどうやら本当に小さな洞窟のようだ。



私が3人もいれば窮屈になるくらいと言えばわかるかな?奥には外に通じる道もあるけど、170近くの身長の私がギリギリ通れるくらいの横幅しかない。




実は、私は洞窟転送を選んだものの、正直もっと広いと思っていた。まぁ現実なんてそんなもんだ。




それに、私は狭いところも好きである。そういうことだから、一回外に出てからスキルは試すとしよう。それでは、レッツゴー(某配管工風)







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