翼人の村
NGSやりながらPCの不具合と戦い、ついでに鬱のような何か(ただの不眠症)と戦い、やっと勝利を収めたので、短いながらも書きました。
次は変更がなければドラゴンともっかい戦うつもり。
「ひ、ひどい!黙って見てたんですか!」
ウェルウィッチアが悲鳴のような声をあげる。彼は困り顔で
「黙って見てるしかできないじゃないですか……歌でもうたえと…?」
「いえいえ。ご賞味有難うございますわ。私はてっきり絶滅したと思ってましたもの……」
ウェラが言うと、彼は
「実は、ドラゴンがこの辺りをうろついていて……天使様がこの地に降り立ったのはすでに聞いていたのですが、中々この辺りを出られず……」
それを聞いて彼らのことだと思った一同は、コーに彼らを連れててくるように指示。彼らの到着を待った。
「ドラゴンさんは何ゆえこの地に?」
「ここには豊富な資源があるので、その資源目的です。ただ、貴方方がいるのであれば、それも諦めましょう。貴方達が無事に話せる相手だと分かれば、それでいいので。我々に、侵略する意思はありませんから」
「でも、彼らはそう思っていないようです」
翼人の見上げる先に複数のドラゴン。距離があるので攻撃は受けていない。だが、ウェラはそう思っていないようだ。
「訃報を聞いて黙っていられない、と言ったところかしら。リール。アレをお願いしますわ。できれば2つほど」
リールは言われたとおりCIWSを2つ呼び出すと、ウェラは嬉しそうに魔力を投入していく。
「ドラゴンちゃんには、愛の鉄槌を」
ウェラの言葉が合図のようにCIWSは発砲を開始、その弾幕にドラゴンたちは撤退を余儀なくされた。
「よかったら、お茶でも…?」
翼人の彼に言われ、ウェラは笑顔で
「ええ、是非にでも」
と答えていた。
「空を飛べる貴方達の事だから、我々よりも優れた地図があったりしませんか?」
ヤーが言うと、コルクボードにその地図を貼り出した。
「あら、ここは何ですの?地形的に池ができるような場所ではありませんが……」
「分かりません。ただ、確かに水が貯められています。飲めそうにありませんが」
リールはソレを聞いてすぐに理解した。
「それは鉱滓ダムかも」
それを理解できたのは、記憶を覗き見したウェラだけだった。
「なるほど。過去の遺物、といったところですわね。昔、この辺りで製鉄をしていたのではないかしら」
「ええ、確かにこの辺りで製鉄をしていた記録はあります。凄いですね、たったこれだけの情報で……」
「ドラゴンの再建がこの辺りを狙っていたのは、工場の一部がそのまま残っているから、でしょうね」
ウェルウィッチアが頬杖をつきながら言う。
「しかし、この辺りは魔気が濃かった場所ですので、今も大丈夫かどうか……」
「それは必要ないことですわ。古い工場ですもの。使えないなら、建て直すのが道理。ダムが残っているだけでもめっけもんでしょう」
あれ?製鉄に鉱滓ダムなんているっけ……?もしかして作ろうとしていたのはアルミか……金…?
「しかし、ドラゴンたちはこの地を諦める、と?」
「最低限私達は諦めます。ただ、国の命令があれば……話が変わってきます」
「貴方も大変ねぇ」
ウェラがため息交じりに答えていた。
その夜、ウェラは相変わらずリールと添い寝していた。寝床を貸してもらえて有り難い限りだ。
「貴方の知識、随分助かりますわ」
「いや、それほどでも……」
旅ゆえ寝間着は持ってきていない。裸で抱き合うように横になっている。
「ふふ、恥ずかしがる必要はありませんわ……どうぞ、好きなだけ触って下さいな」




