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第31話 王都と武術大会出場テスト


目を覚ますと、知らない天井だった


「ん·····知らない天井だ·····」


「あ!ジンくん!やっと起きた!」


隣には、リオがいた


「なんのネタだったっけな·····」


「ん?何が?」


「いや、なんでもない、それよりここはどこだ?」


確か俺はハイオークを倒したあと、魔力の使いすぎで気絶していたはずだ


「ここはイスタから南東に来たところにある町、ルサミの宿だよ!あの後、色々大変だったんだからね!ジンくんは3日間も寝てたんだから!」


俺が意識を失ってる間、みんなで馬車を護衛しながらこの町まで来たらしい

あの数のオークの群れを見た後だったこともあり、力が入りすぎて他の冒険者も疲れが出てしまい、今日は1日休息をとることになったらしい

俺は3日間、ぐっすり寝たからなのか、体の調子がかなりいい感じだ


ちなみに、オークの素材や魔石は手分けして集めてこの町まで運んできたらしい

特に使う予定もないので全て売却することにした


「それなら、みんなにお礼を言いに行かないとな」


事情を聞いた俺は、依頼人であるマルコさんのところへ向かった



『コン、コン、コン』

「マルコさんいるか?」


マルコさんの部屋に着いた俺は、ノックしてマルコさんに声をかける


「はい、はい、どちら様ですか?」


マルコさんが扉を開けてくれた


「おや!目が覚めたんですね!どうぞどうぞ、中に入ってください」


マルコさんが笑顔で中に案内してくれる

部屋は俺達の部屋と同じでワンルームぐらいの広さがあり、ベットとテーブルが置いてあった


「心配を掛けてしまって、申し訳ない·····」


「いやいや!こちらこそ、実力を疑うようなことを言ったのにも関わらず、オークの大軍から私たちを守って頂いて、すみませんでした」


「俺は飽くまで護衛をしただけだからな·····」


その後、マルコさんと少し雑談して、他の冒険者達の元へ向かった

マップの表示を見ると、この宿の食堂に集まっているようだ



「あ!ジン()()!!」


食堂に入ると、俺に気づいたガイが大声を上げた

他の客までこっちを見ている·····

Cランク冒険者6人も気づいたようだが、皆俯いている


「マルコさんには先に挨拶してきたが、迷惑をかけたようだな、明日からは俺も護衛に加わるから、みんなは休んでくれ、それと明日は早朝から移動を始めるらしいから遅れないようにとのことだ」


そう言うと、みんながこっちを向いてキョトンとしている


「怒って·····ないのか?」


ロイが恐る恐る聞いてきた


「怒るも何も、あの状況なら普通の反応なんじゃないのか?オークの群れのおかげで疑いが晴れたならよかったよ」


俺は笑いながら答えた

みんな、俺が怒っていると思っていたようだ

俺が初めから説明していれば、疑われることもなかっただろうから、俺にも非はあることだし、王都までの道のりはまだ長い、今回は水に流すことにした


「さすがジンさんだ!心も懐も海のように広く深い人だ!ガハハハハ·····」


さっきからガイがうるさい·····

俺がガイのことを無視していると、ガイが床に手をついて頭を下げてきた


「疑ってすみませんでした!俺があの時、疑うような事を言わなけりゃみんなから疑われることはなかったのに·····疑った俺達の命まで助けて貰って·····俺は·····」


「もう終わったことだ、気にするな」


ガイが男泣きしている·····暑苦しい·····


「俺はジンさんに一生ついて行きます!弟子にしてください!」


「弟子は取らない、着いてこられても迷惑だから着いてこないでくれ!それで明日からの護衛だが、俺が今まで通りに索敵をするから、みんなはいざと言う時に動けるようにだけしといてくれ」


ガイの話はキッパリ断り、明日からの護衛についてみんなに話して、俺はリオと自分たちの部屋に戻ることにした

ガイは断られたことがショックだったのか、終始固まっていた


俺は今の、リオとの2人旅が丁度いいと思っている

魔道二輪も上限2人だしな·····




翌朝、早朝からみんな集まっていることを確認して、移動を開始した

それからの旅は順調だった

途中、色々な町で休息を取りながら、王都までは1ヶ月かかることなく、着くことができた

ガイからの猛アタックがウザすぎて、旅の途中は剣術や魔法の修行に付き合ってやった

それを見ていた、ロイたちも修行をつけて欲しいと言ってきたので、結局全員の相手をすることになった

護衛依頼中なのに俺とリオ以外は毎日へばっていた気がする

ちなみに、夜はリオに言って、みんなには内緒で馬車とテントを覆い被さるようなドーム状の膜を、空間制御で作ってもらい、見張りがいなくても、快適に寝ることが出来た



◇王都リンミ


王都の門には入場許可待ちの馬車で長蛇の列が出来ていた

豪華な馬車たちが、別の入口から入っていくのが見えた、あれは貴族達だろう


「凄い列だね·····これ並ぶの?」


リオがブーブー言っている


「そうですよ、これは半日ぐらいかかりそうですね·····この時期は特に多いですからね」


マルコさんが丁寧に答えてくれた


「ジンさんとリオさんも、それで王都まで来たんですよね?」


「武術大会か·····そんなに注目される大会なのか?」


冒険者武術大会の名前はランディから聞いているが詳細はあまり教えて貰っていない

と、言うより、知っていて当たり前と言うスタンスなので態々教えてくれなかった


「え?知らないんですか?」


「確か年に1度開催されるBランク冒険者が参加する大会だよな?そこで勝てばAランクになれるんだろ?それと優勝者には魔導船が贈られるってのは知ってるが·····」


「その通りです!そしてAランクになれるのはたった3名のみ!年に3人しかAランクが誕生しないんです!しかも今の時代、誰があのダンジョンを攻略するかで持ち切りですからね、優勝者には色んな意味で注目されるってことです!」


「なるほどな·····」


Aランクには興味ないが、魔導船はこれから先必要だ

俺かリオのどちらかが優勝する必要があるが、俺が頑張ればいい話だろ


「しかも!今回の大会にはBランク最短記録ランキング1位、2位、3位が出場するって噂ですからね!これは目が離せませんよ!」


マルコさんが、かなり興奮しているが、その1位と3位は俺とリオだ

今回の護衛で一緒だった冒険者たちはその事を知っているが、マルコさんには態々教えていなかった


「マルコさん、別に隠していたわけじゃないが、俺とリオが1位と3位だ、その最短記録ランキングとやらの·····」


「·····な、なんですとーー!!?」


マルコさんの叫び声が順番待ちの列の中でこだました




暫く並んでいると、王都を囲む外壁が近くなってきた

外壁は王都を囲むように連なっていて、高さはおよそ3mある

門が東西南北に4箇所あるのは他の町と同じようだ

王都の中央にはバカでかい城がある、あれが王族が住む城だろう

マルコさんに聞いたところ、城の周りが貴族街になっていて、貴族街に入るためには通行手形が必要らしく一般枠で発行するには半年待ちらしい

高ランク冒険者のギルドカードも同じ効果を持つようだが、貴族と関わりたくない俺にとっては関係のない話だ



そうこうしていると、俺たちの番になった

門番に全員がギルドカードをみせる

マルコさんは商業ギルドのカードを見せていた

その後も、積荷を全て確認したり、全員の身体検査をしたりとかなり入念に調べられた

身体検査は武器などの検査ではなく、違法な素材や薬草、主に魔物を寄せ付ける効果がある物を所持していないかの確認らしい

アイテムボックスや空間制御を使える俺達には意味の無いことだが、受けないと中に入れないので従った



日が沈んできた頃、やっと町にはいることができた


「町に入るだけでもクタクタだよー」


リオが馬車にもたれ掛かりながら言った


「みなさんはこれからギルドに報告しに行かれますかな?」


マルコさんがみんなに問掛ける


「あぁ、そのつもりだ」


俺が代表して答える

この旅の間にいつの間にか、リーダーが俺に代わっていた


「それでは、護衛依頼を完了とさせていただきますので、報告書にサインしますね」


そう言って、全員の報告書にサインしてくれた

護衛依頼の様に、依頼を受けた場所と報告する場所が違ったり、長期間の依頼だったり、依頼人と行動を共にするものは、依頼人から依頼完了の報告書に依頼人がサインすることで達成となる


「武術大会頑張ってくださいね!応援してますから!」


「あぁ、がんばるよ!マルコさんも、商売うまくいくといいな!」


マルコさんと別れた俺達はギルドに向かった



「王都は人がすごいね·····ジンくんはこの人混み平気なの?」


人混みは凄いが、前の世界の方が凄かったのであまり気にならなかった

ロイたちも人にぶつかりそうになりながら頑張って俺に着いてきている、リオもかなり辛そうだ


「仕方ないな·····逸れるよりはマシだしな」


そう言って、リオの手を取りギルドに向かった


「いきなり手を繋ぐなんて·····心の準備が·····」


ギルドに着くと、リオが真っ赤な顔で俯いてブツブツ言っていたがスルーだ

ロイ達も何とかついてこれたようで、一緒にギルドに入った

この時間は受付が多いはずだが、王都の冒険者ギルドの受付には誰も並んでいなかった


「王都のギルドはこの時間暇なのか?」


暇そうにしてる受付嬢に話しかける


「いらっしゃいませ、この時間と言うよりはこの時期はですね·····依頼を受けても町の中に入るだけでも一苦労ですから、王都の冒険者はこの時期は大体休んでいるか、ほかの町で冒険者業をしてるかと·····」


「そういう事か·····あ、これ報告書だ」


そう言って、ギルドカードと報告書を手渡す


「護衛依頼で王都までこられたんですね!では、こちらが達成報酬です!」


そう言って報酬を渡してきた

報酬は金貨3枚だ、1ヶ月弱拘束されて30万円はちょっと少ない気もするが、途中の魔物の素材や魔石は倒した冒険者の物になるので、それも合わせるとかなりの額になる

ちなみに、オークの群れは総額金貨12枚だった

ロイたちに俺が気絶していた間の手間賃として金貨1枚ずつ渡しているので、今回の報酬は俺とリオで金貨11枚になる

まぁ、金はもうかなりあるので、今更金貨11枚増えてもなんとも思わなくなってしまった


「あ、あとジンさんとリオさんは武術大会参加希望ですか?」


ギルドカードをみた受付嬢が俺達に聞いてきた


「あぁそうだ、今、手続きでるか?」


参加手続きがあるならと思い、受付嬢に聞いてみる


「はい、問題ありません、出場するにあたり、テストがありますのでこちらにどうぞ!」


そう言って、受付嬢が案内をしてくれた

ロイたちに挨拶をして、別れたあと受付嬢について行った

ガイが最後まで騒いでいたが、無視でいいだろう

受付嬢に着いていくと、冒険者ギルドの裏手が広場になっていて、広いだけで何も無かった


「ここで何をするんだ?」


「テストと言いましても、模擬戦をする訳ではありません、体力テスト、魔力テストをそれぞれ受けていただいて、その後、各ブロックに別れて予選トーナメントで戦っていただきます」


どうやら、半月後に行われる武術大会は本戦ではなく予選らしく、その予選に出るためのブロック分けを体力、魔力テストをして行うらしい

ブロックで優勝した者が本戦に出場することになるそうだ

ちなみに、今回の武術大会の出場予定人数は70名強とのことでA〜Dの4ブロックに20名ずつ別れて予選を行うそうだ


「わかった、それじゃ、テストを始めてくれ」



体力テストは長距離走だった

距離は20kmでこの広場を20週するらしい

持久力とスピードを図るそうだ

技の使用は許可されているので、闘気を使って一瞬で終わらせた

ちなみに、リオにも近距離戦が課題だったので、闘気を覚えさせていたので一瞬で終わった


受付嬢が口を開けて動かなくなってしまったので、現実に戻ってくるのを待ってから、魔力テストを行った


魔力テストは魔法の使用可否と魔法の威力を測るそうだ

使用可否は問題なく終わり、威力の測定で広場に立てた的を狙うように言われたので、適当に火球を使って的を撃ち抜いた

リオも真似をして、火球で撃ち抜いていた


受付嬢がまた現実逃避を始めたので、少し待つ


「そ、測定完了しましたので、順位が決まり次第、お泊まりの宿に手紙を送らせていただきますので、宿泊先が決まりましたら、後でギルドまで教えてください」


「わかった、ちなみに順位でブロックが変わるのか?」


少し引っかかったので確認しておく


「はい、ブロックの判定基準はテストの順位となっております。例えば12位までの振り分けを行う場合、Aブロックに1.5.9位、Bブロックに2.6.10位、Cブロックに3.7.11位、Dブロックに4.8.12位が振り分けられます」


「同じブロックに高順位だけが集まらないようになってるわけだな」


「その通りです。宿泊先が決まりましたら、ギルドまでお願いします」



ギルドを出た俺達は、宿を探すことにした

どこの宿でもよかったが、どこも満室らしい

最悪、異空間があるので別にいいかと思ったが、ギルドに宿泊先を教えないといけないので、部屋が取れる宿を探した

武術大会の会場は王都にある闘技場で行われるらしく

その付近の宿から部屋が満室になって行くようなので闘技場から離れている宿か、少し値段がする宿に選択が絞られる

闘技場から離れると一々めんどくさいので、金に糸目をつけずに近い宿を選んだ

武術大会の期間分の宿泊費を支払うと今回の護衛報酬が全て無くなってしまった


宿が決まった俺達は、1度ギルドに戻ろうとしたが、宿屋のフロントの人が「ギルドへの連絡でしたら私共がしておきますので」と言われたのでお願いした

宿代は高いが、こう言ったサービスがあるのは助かる

もちろん、この宿も各部屋に風呂がついている


部屋に通された俺達は、風呂に入り、その日の疲れを取って、数日後に始まる武術大会の予選の話をしながら、意識を手放した

何やかんやで、リオが同じベットに入ってきていたが、もう今更なので気にしないことにした


----------王都に到着時のステータス----------


【名前 / 性別】ジン/男

【年齢 / レベル】17歳 / Lv.42

【スキル】料理:Lv.6 / 剣術:Lv.7 / 槍術:Lv.1 / 闘気:Lv.5 / 縮地:Lv.4 / 火魔法:Lv.Max / 水魔法:Lv.Max / 風魔法:Lv.Max / 土魔法:Lv.Max / 闇魔法:Lv.Max / 光魔法:Lv.3 / 身体強化:Lv.Max / 毒耐性:Lv.Max

【ユニーク(隠蔽)】転移者 / 鑑定 / 能力付与(エンチャント) / 血液制御(ブラッドコントロール)


【名前 / 性別】リオ / 女

【年齢 / レベル】16歳 / Lv.32

【スキル】闘気:Lv.3 / 縮地:Lv.1 / 火魔法:Lv.Max / 水魔法:Lv.Max / 風魔法:Lv.Max / 土魔法:Lv.Max / 闇魔法:Lv.Max / 光魔法:Lv.5 / 身体強化:Lv.Max / 毒耐性:Lv.Max

【ユニーク】空間制御(エリアコントロール)[雷球][ゲート][異空間][バリア]

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