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第17話 冒険者登録と再戦


人混みのピークが終わったギルドに戻ってきた俺達は

、受付カウンターにいるエルさんに声をかけた


「こんにちはー、リオの冒険者登録をしたいんだけど」


エルさんは笑顔で対応してくれた

登録用紙に記入していると、リオが聞いてきた


「この『主要武器』と『使用魔法』は何を書けばいいの?」


鑑定した内容をそのまま書けばいいだろうが、記憶喪失なのに何故、使えるの魔法がわかるのかつっこまれそうだ


「とりあえず空欄でいいんじゃないか?後から内容の変更ってできるよね?」


念の為エルさんに確認しておく


「はい、問題ありませんよ。魔法は登録後に覚える冒険者も少なくありませんから」


俺の闇魔法の追加も、いつかしないといけないな


「それじゃ、このまま登録して、あと、登録料の銀貨2枚だな」


登録用紙と登録料の銀貨を手渡す


「はい、確かに受け取りました。続いて実技試験ですね。今回も()()()が闘技場に来られてますよ」


そう言って、地下闘技場に案内してくれた

俺も付添人として後をついていく



地下闘技場に着くと今回も、()()()が真ん中に立っていた

暇なのかな·····?


「やぁレクス、久しぶり!」


前回の試験以来、ギルドでも見かけなかったので実に2週間ぶりだ


「ジン!最速記録を塗り替えたらしいじゃねぇか!Bランクおめでとう!」


「ありがとう!今回は、この子の登録なんだけど、記憶喪失で戦えるかどうかも分からないんだ。お手柔らかに頼むよ」


前回みたいに斬りかかってこられたら、リオは真っ二つだ·····念のためにクギを刺しておく


「ジンが登録させようとしてんだろ?なら合格でいいじゃねぇか!それより、その時間を使って俺と()()」をしようぜ!」


さっきからリオの方を一切見ないと思ったらそう言うことか·····俺もやってみたい気持ちはあるが、念のために確認しておこう


「マスター!そこにいますよね?別に構いませんか?」


入口にランディがいるのが、マップで見えていたので声をかける

戦闘中に声をかけられるのは嫌だからな


「ふぉっふぉっふぉ、気づかれておったか、ふむ、お主がええんじゃったら構わんぞ!レクスよ、前回見たく手を抜いておると負けるかも知れんぞ?ほれ!こいつを使え」


そう言ってランディさんが片手剣をレクスに投げた


「マジか·····そんなに強くなったのか?この2週間で何があったんだよ····こいつを振るのも久々だ!」


そう言って、抱えていた大剣を捨ててランディさんから受け取った片手剣を構える

大剣使いだと思っていたが、違ったらしい


「ジンは結局、魔法使いになったのか?見たところ剣も槍も持ってねぇようだが?」


「いや、相変わらず何でも屋だ」


そう言いながら、ブラッドチェーンを血刀にして構える


「なんだその武器!鎖が剣になったぞ!」


レクスがいい反応をする

他3名は、現実逃避してるようだ·····口を開いて一点を見つめてる


「魔剣みたいなもんだ、気にすんな。結構切れ味いいんだがその剣、大丈夫か?」


高い物だと、後から弁償しろとか言われるのは嫌だからな、先に忠告しておく


「ほぉ、魔剣ねぇ·····それなら大丈夫だ!久々に本気でやれそうだ、準備できたならそろそろ始めるか?」


何やら自信があるみたいだ

俺もレベルが上がったが、レクスはまだまだ俺より強い

レクスが出来ない様な戦法で行くしかないだろう·····


「あぁ、いつでもいいぞ!」


そう言った途端にレクスが目の前から消えた


『縮地か!?』


咄嗟に縮地を警戒しながら、マップ上のレクスを探す

マップでは俺とレクスのマーカーが重なっている


『上か!』


俺は咄嗟に後ろへ跳躍する

すると、俺がいた場所にレクスが剣を振りながらが落ちてくる

また、本気で斬りかかって来てたな·····


「今のを躱すか·····前の模擬戦で縮地を躱されてから、俺なりに考えた戦法なんだがな」


どうやら、縮地を前方ではなく、俺の上方に向かって発動したらしい

見失った時は一瞬焦ったが、マップがあって助かったな


「勘はいい方なんだ·····次は俺から行くぞ!」


俺も出し惜しみをしてる暇はなさそうだ


身体強化をフル活用させた脚力で地面を蹴り、レクスとの間合いを一気に詰める

横一線に血刀を振るう·····が、レクスが後方へ回避する


『流石にこれだけじゃ無理か、だったら!』


俺は血刀に血を追加して形状変化させてリーチを少し伸ばす


「!?」

『ガ、キィーンッ』


レクスが回避しきれないと判断して剣でガードする

レクスの剣は、かなり硬いみたいで血刀でも刃こぼれひとつしていない


「完全に回避したと思ったんだがな·····まさか、その剣、伸びるのか?」


「戦いの最中にそんなこと教えるわけないじゃないかっ!」


そう言いながらレクスに斬りかかる


その後も一進一退の攻防が続いた

正直、レクスは俺よりも剣に長けている

剣術だけでは全然適わなかったが、血刀の性能のおかげで、攻防を繰り広げていた



「そろそろ、奥の手を出すか·····」


そう言って、短めの血刀をもう一本出す


「剣が2本だと!?」


レクスが驚いているが、奥の手はこれだけじゃない


俺の周りに黒い剣が2本浮かんだ


「黒い剣!?·····しかも浮いている·····」


レクスが遂に思考停止しそうになっている

この黒い剣は、闇魔法で創り出した剣だ

簡単に言えば、血刀の影を立体的にして操っている

能力は本物の半分程度しか出せないが、影なのでいくらでも修復が可能なのが強みだ


「いくぞっ!」


そう言って4本の剣でレクスに襲いかかる

流石のレクスも同時に4本は厳しい様で、剣戟を防ぎながらも、生傷が増えていく

致命傷を受けない所は、さすがAランクだ


防戦一方のレクスが後退した瞬間

レクスの足元に水魔法でぬかるみを作り、足を取らせる

もつれた所を押さえつけて、首元に血刀を突きつけた



「そ、そこまでじゃ!」


現実逃避から戻ってきていた、ランディが声を上げた

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