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夢導決機ダークネス  作者: 詩堂炉久人
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エピローグ『空中戦艦の病室から』

 「はじめまして、ファーゴ君。私はクストール軍第三艦隊司令エブリー・アッカーマン・デンだ」

 「ベッドからで失礼します。エブリー・アット……、ええっと……」

 「エブリーでいい」

 ファーゴとエブリーは握手を交わした。

 「ところで、エブリーさん。ここはどこですか?」

 「ん? 看護婦から聞いていなかったのかね」

 「艦隊の旗艦の病室というのは聞いていますが、戦艦の病室にしては広すぎます。窓からの景色から、ここはステルの街の上空だとわかるのですが、空中に浮く戦艦特有の振動も音も無いんです」

 「それで、私に直接聞きたいというのかね。よかろう、この戦艦は最新の魔法科学の結晶だ。振動も音も遮断している。どのような技術なのかは機密だが、ロマニーとの戦争が終わったらエルダの特許を取って世界に公開する予定だ」

 黒いアフロヘアーの男はファーゴの前でおどけるように腕を広げた。

 「ようこそ、第三艦隊の旗艦エリュシオンへ! 君は救国の英雄だ!」

 エブリーの五メートル後ろで病室のドアが開いた。ラフィとチロルが花束を持っているのがファーゴにも見えた。

 「失礼しまーす。ファーゴ!!」

 「ラフィ、チロル、それにグリズリーの親父さん! ヘルハウンドのみんなまで……、ええっ!」

 ドアから続々とファーゴの見舞いのためにステルの街とマロイ族の村から人とトロルと三匹のヘルハウンドが入ってきた。

 「うわ~、困ったな。VIPルームでも間に合わないよ」

 エブリーは頭をかいた。「ファーゴを見舞いたい関係者は全員連れて来い」と部下に命令したのがまずかったようだ。既に見舞い客はファーゴが一人いるだけのVIPルームから数十メートルの廊下にまで溢れていた。


                《了》


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