プロローグ 自衛隊 vs 侵略者 の始まり
東京のある某所
ここには若者や観光客向けの店が大通り沿いに並んでおりデート中のカップルや買い物中の家族連れ、お土産を探す観光客などで人がごった返していてた。
老若男女の様々な日本人や観光目当ての外国人が思い思いに楽しんでいる。
そんな賑わっていたところに唐突に奴らがやってきた。
奴らは大人数でやってきてまるでこれからパフォーマンスをするかのような様々な格好をしている。
最初、その場に居合わせた一般人はゲリラ的なイベントかと思い携帯を向けて写真を撮ったり周りを見回してカメラを探した。
もともと騒がしかったのがより一層騒がしくなりどんどん人が奴らの周囲に集まり始める。
そして遂に奴らが集まって来た一般人の一人を持っていた武器で襲い掛かった。
襲われた人は大量の出血をしながらその場に倒れる。
道路を真っ赤に染めながらピクリとも動くことなくそのまま息だえていった。
先ほどまでの喧噪が嘘みたいに一瞬、途絶えたと思うと同時にあちこちから悲鳴があげる。
そして一目散にその場から逃げ出し始めた。
しかし奴らは脅威のスピードで逃げ回る一般人を追いかけ追いつくと躊躇することなく背後から斬りつけ
る。殺し終えるとまた次の相手を探し斬りつけ殺す。この残虐行為は幾度も繰り返された。
そうやって一人また一人と地面に突っ伏せる死体が増えていき辺りは唖然絶叫、混乱により統制もとれなくなっていく。
倒れても手を差し伸べる人もおらず逃げる人に踏みつけられやっと人波が去った後に立ち上がっても奴らがすでに近づいていて殺された。車は逃げまどう人でとても走れる状態では無い車道を走りだし次々に人を撥ねていった。
その場に居合わせた警察や通報によって駆けつけた警察が持ち合わせた拳銃で太刀打ちをしていたが実際に生き物を撃った事が無い彼らには圧倒的な人数差を覆すほどの力は無く唯一の希望も消されていった。
自分から流れる血で赤く染まった地面に倒れこみ意識が遠のいていく警察官が最後に見たのは大量の装甲車やヘリを引き連れてこちらにやって来る自衛隊だった。
警察官は彼らに奴らへの反撃を託して動かなくなった。
自衛隊は1/2tトラックや高機動車,軽装甲機動車等に人や武器を搭載しており到着するとすぐに車体から降りて迅速かつ正確に位置に着いた。置かれたまんまの車の陰や装甲車の裏などに隠れながら89式5.56mm小銃を奴らに向けて撃ち放つ。
また上空ではAH-1SやAH-64Dが飛んでおり陸上で交戦している仲間の援護を行っている。
地道な攻撃でちょっとづつではあるが奴らを倒していった。
この調子だと犠牲は出るが奴らを殲滅できるはずだった。
しかし奴らはそう簡単に倒せる相手では無かった。
上空にドラゴンが現れたのである。しかも一体だけでは無く何十体という大群でだ。
ドラゴンの登場は自衛隊を大きく動揺させる。
空想の物だと思われ実在するとは思っていなかったからだ。
戦闘ヘリは慌てて標的を陸上の奴らからドラゴンに変更しM197 20mmガトリング砲やM230機関砲を撃ち続けた。
しかし脅威のスピードで飛び回り驚愕の機動性で動き回るドラゴンには一発も当たらず撃墜させられる。
一気に劣勢に立たされた自衛隊はなすすべもなく今ある武器と戦略だけで太刀打ちせざるをえなかった。
徐々に壊滅状態になっていく自衛隊と町
しかしこれはまだ悲劇の始まりに過ぎなかった。