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8話 そんなこんなでそーしてこうなるのっ!

「わたしねぇ〜大きくなったら翔太と一緒にいてあげる!」幼い頃の冬華が言った。


「本当にありがとう、ずっとずっと一緒だよ!」俺は喜びながら冬華の手を握り家までの道のりを歩いた。


「うん!!!」冬華はとても笑顔でうなずいた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




ガバッ!!!!!


うわっ!何変な夢見てんだ!と俺は思った。何であんな夢見たんだろう。と思いながら、服を着替えようと部屋にある大きな鏡に立った瞬間。


「へ・・・・・・・・・?」こいつ誰だ?

あぁ!俺かぁ?俺そういえば髪切ったんだっけ。


全く冬華がここにいたら「全くとろいなぁ!」とか言うんだろうな。


あれ?なんだ今冬華のこと思い浮かべたんだ・・・・・・・・。


「まぁいいか!」そう言いながら俺は服を着替え始めた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「ふう」と息をつき俺が食卓に出ると冬華がもう朝食を作っていた。


「あ!翔太!おはよう!」俺はその冬華の笑顔を見てドキッとした。とたんに顔が赤くなる。


「どうしたの?翔太?」冬華が顔を覗き込んでいる。


「い、いや!なんでもない!さぁ、飯食おうぜ」俺は顔の赤さを悟られないように朝食を食べ始めた。


「今日お前はどっかいくの?」俺は唐突に聞いた。


「裕香と買い物に」


「そうかぁ」


そう言いながら俺は朝食を黙々と食い続けた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




俺は家にいても何もなかったので服を着替え外に出た。


そしてしばらく歩いていると、女の人とかが来る。


「ねぇ君いまさぁ〜誰もいなくて暇なんだけど・・・・・・飲みにいかない?」あきらかにOL。


「いや、俺中学生なんで」


「え!!!!そ、そうごめんね〜」


そういって女の人が離れると、俺はため息をつき辺りを見渡した。

すると驚きのものが目に飛び込んだ。


冬華が男の人と歩いていた。それも高校生ぐらいだろうか?二人で仲良く歩いているように俺には見えた。

俺は何かが壊れたような気がした。それはとても大きいものだった。俺はくるっとその「2人」に背を向け。

歩き出した。


そうして帰っている途中だった。なんか女の子が絡まれている。


「なぁかわいいねぇ〜。どう?そこでお茶でも?」3人の男だ。


「止めてください、こういうの嫌いです!」はっきりとした口調だ、俺らと同じぐらいかなぁ?年齢。


「そういわずに・・・なっなっ!」


「気持ち悪い・・・・・・」その言葉はいけねぇな。思ったとうりだった。


「なんだよ!調子に乗りやがって!」男の1人が無理やり連れて行こうとした。


女の子のほうは「ひっ!」と言って抵抗されるがままにされていた。しゃーねぇなぁ。


そういって俺はその3人の男の前に立った。


「そこら辺にしとけって」男たちは俺の声に気づいたようだった。


「なんだよてめぇ!はぁ?正義の味方のつもり?」ハハッと男たちが笑い始めた。


俺は冬華のこともあったのでかなりムカムカしていたが。その笑い声で完全に切れた。


「人間のくずほど良く笑うって言うけど、お前らはそれ以下だなぁ」俺は微笑びしょうしながら言った。


とたんに男たちが激怒して1人が俺の胸倉をつかんでいた。


「なんだってこのやろう!!!!!!」


俺はその男に頭突きをかました。「ウォオ」とうめいている男に上段回し蹴り。


「バキッ!」と言う音と共に男のこめかみあたりに足がクリーンヒット!!男は何も言わずに崩れ落ちた。


そして俺はすぐに近くにいた男との間合いを詰め、腹部に拳を叩き込んだ。


「ウゲェ」と言って前のめりになっている相手に俺はその顔を蹴り上げるように蹴った。


男は1回転して仰向けに倒れた。意識は無いだろう。そして俺は最後の一人に言った。


「死にたいの?君?」


男はその言葉に激怒したのかおもむろにポケットからナイフを取り出した。


「あぶないですっ!!!!」女の子が叫んだ。


その言葉が言い終わらないうちに男はナイフを持って突撃してきた。あたったら痛そうだが欠点があった。


リーチでも長くしようとしたんだろうか体よりもナイフが先に向かってきた。


俺はその場で上段蹴りを放ち、手からナイフを弾き飛ばした。男の顔が青ざめる。


「ちくしょう!!!!!」男はそういって逃げようとした。


逃がすかよ、俺はそうつぶやいて男の背中に前蹴りを叩き込んだ。


男は前に吹っ飛んで気絶していた。


俺は改めて周りを見た。やりすぎたかな?と思うときに女の子が俺の胸に飛び込んできた。


「怖かったよう〜〜〜〜〜〜」泣いてもなぁ?


俺はあることに気づいた。制服が俺の学校だったからだ。


「俺と同じ学校?」俺の呟きを聞き取ったのか女の子が顔を上げた。


「え、同じ学校なんですかぁ?」


「あ、いやまぁな・・・それじゃあね!気をつけて」俺はその場を離れた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




俺はまだ憂鬱な気持ちで俺の部屋のベッドに転がった。


冬華がなぁ・・・・・と思いながらだった。そりゃ中学生だ彼氏ぐらいできる。しかし俺は底知れぬ悲しみを感じていた。


そうしているうちに冬華が帰ってきた。


「翔太〜いるの〜?」


「ああ」俺は多少むかついたように返事をした。


「何か怒ってんの?」さすが冬華だなぁと思いながら俺は冷たく返事をした。


「別に・・・」冬華は何か気づいたようだった。俺が怒っているのに。


「そう・・・・・・・そうそう!」俺への話題を振るかのように冬華が明るく話した。


「今日さぁ〜裕香かと思ったら裕香の兄ちゃんの友達とだって〜。1度会いたかったとかキモイよねぇ〜適当に話して帰ってきた」


「へ・・・・・・・」俺は気の抜けた返事をした。


「何?」冬華がドア越しに聞いた。


「い、いや」そうかあれはただの・・・・・・・俺は何を考えていたんだと思う。そして俺は誰にも聞かれないように呟いた。


「俺って冬華のこと好きなのか・・・・・・」


夏の夜はまだ暖かかった。

いやー新展開を迎えていきます!!これからもよろしくお願いします!!!

さて次回は夏休みが終わりうなだれる翔太の前にある女の子が・・・?

次回「ぼくって死んだほうがいいのかなぁ」です。

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