5話 まぁ俺にとっちゃ余裕なんだけどね
おっきろ〜!」
うわっ!なんだ!ふ、冬華?
「今日は陸上競技大会だぞ!早く起きんか!」そうでしたね。
「つーか部屋入ってくんなよなぁ・・・・ほら・・・・男性がすきそうなものがあるし」
おれはあくびをしながら、部屋の隅にある仙田から借りた「あるBOOK」を指差した。
「そんなもん男だもんしょうがないしょ」お前おれのパンツ姿見て物投げたくせに・・・。
「ほら早くジャージに着替えて、朝ごはん作ってあるから食べたら行くよ」
はいはい。と俺はそれだけ行って着替え、朝飯を食べ冬華と一緒に家を出た。
(おい!見ろ1組の神崎だ!めっちゃカワイイなぁ〜)
(しかし何で隣にいるのが工藤なんだよ〜)
そんな声が聞こえてくる。そりゃそうだろう、仙田などから言わせておけば
「学校1の、いや世界1の美少女」
なんていうに違いない。
「翔太、今日100Mと選抜リレーでしょ」冬華が言ってきた。
「あぁお前と種目は変わらんよ」冬華もクラス、いや学年で一番速いかもしれない。
そうこうしているうちに教室についた。
「おっはよ〜裕香!」冬華は早速1番早く友達になった「牧野裕香」に行き、仲良く話している。
「おい!今日も夫婦で登校かい?」仙田が変な目でおれを見る。
「うるせーなそんなモンじゃなねぇよ、それより今日は何時に第1陸上競技場だっけ」
この学校には第1陸上競技場と第2陸上競技場がある大会をするのは第1のほうだ。
仙田は頭をかかえながら言った。
「・・・8時50分、そんぐらい覚えてけよなぁ」
「え・・・今8時40分だぜ・・・・」おれは教室の壁掛け時計に眼をやった。
ちなみに仙田は大会実行委員、クラスの移動なども取り仕切る。
「・・・・え・・・?やばぇじゃん!みんな競技場行くぞ〜!」
お、もうそんな時間か。がんばろうぜ!などと声が聞こえる。千田はこのクラスのムードメーカー。男子女子にも人気がある(しかしモテナイ・・・・)
そしておれらはぺちゃくちゃとしゃべりながら競技場についた(このクラスは学校1仲がいいクラスと有名だ)。
「おっそーい仙田君、何してたの?」担任の大崎が仙田に優しく(?)問い詰めた。
「いやぁすみません・・・・・・・」
「先生今日ハンドボール投げがんばりますぅ!」幸先がその場をぶち壊すかのようにあっけらかんと言った。
「はいはい、さっ!早く席について」幸先に笑顔を向けながらみんなに言った。
幸先が倒れた・・・・・・・。
「え〜これから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・であります!おわり!」
クソ長え校長の話。早く帰りてぇなぁ。
今日の最初は100M予選。俺は仙田とは違う組だ。
クラウチングスタートを取りながら後ろにいる千田に目を向けるとグッと親指をつきたてた。
ふっと笑い俺はスタートを待った。
結構ピストルがなるまで長いような気がする。
パーン!!
俺はその音を聞いたと同時にスタートした、別に本気は出さない。
俺がゴールテープをくぐってから2位がゴールするのに1秒ぐらいあった。
うおおおおおおお!みんなうなっている、まぁそうだろう。
そしてそんなこんなでまず100M決勝だ。
おれはトラックに行く前冬華に話しかけられた。
「絶対勝ちなさいよ」
「まぁな100%出してやるよ」
「がんばってね」
「あぁお前のためにも勝ってやるよ」翔太は冬華に笑顔で言った。
こいつなに言ってんのよ・・・。冬華は顔が熱くなるのを感じた。
そして俺はトラックに立った、俺のほかに予選突破した千田を入れて6人だ。
そしてスタートのピストルがなった。
俺は全速力でスタートした。ぐんぐんと追い抜いていく、その差はあっという間に広がり。
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ゴールっ!
ザワザワとしているまぁ当然かぁ。
「ただいまの記録1着工藤君・・・・・10秒78」
ワァァァァァァァァァァァァ!すさまじい歓声が俺の体を貫いていった。
俺は心では底知れぬ喜びを感じていた。
そして400M選抜でも。
「アンカーの工藤選手速い!ゴール!!この瞬間学年!そして全校総合優勝は2年1組です!」
ワァァッァァという歓声が鳴り響いて興奮は絶頂になった。
そして大会が終わり大崎先生の言葉
「みんなおめでとうさぁ教室行こうか!」
イエーイ!という歓声とともに俺らは競技場を後にした。
〜後日談〜
「そういえば幸先ハンドボール投げダントツで1位だったんだって?」
「まぁな」
「なんでよ、そんな風に見えんないのに?」
「おれの肩もんで大崎先生が がんばってね っていってくれてなぁ」
ガクッ
と俺は机に突っ伏しながら思った。
やっぱり教師ってすげぇ。
いやあーテスト期間で小説更新できず・・・・。
つらいっす。
今回は運動ものを中心としてみました。いかがだったでしょうか?
さて次回は地獄のテスト。翔太と冬華はテストの点争いである勝負を・・・・・・。
次回「勉学は人の心を作り上げるものだ」です。