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異界のソラ  作者: ミケイト
第2章 王立学院
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第07話 禁断の魔具

次話投稿します。


たくさんの感想、応援をいつもありがとうございます^^

学院が終わった俺たちは、4人そろって"薔薇の香り亭"へ向かった。


受付にいたカレンさんに案内してもらい奥の部屋にいくと、そこではローラさんとレイアが難しい顔をして何かを話している。



「おかえり。 ……ソラちゃん達に、いくつか話があるわ」


「奇遇ですね、俺たちもローラさんに報告したいことがあります」



レイアがちょこちょこと歩いてきて、俺の左に座った。

どうやら、そこが収まりがいいらしい。


俺の肩の上では、ネスカがレイアのポニーテールに手を伸ばし始めた。


ミリア、リーゼ、ビノも丸いテーブルを囲むようにそれぞれ座る。



「……じゃあ、ソラちゃん達の情報からお願い」



俺は二つの物を取り出した。

ウリー先生からの手紙と、シルフィの見た紋章の絵だ。



ローラさんはまず、手紙の方を手に取った。



「これは……?」


「ウリー先生からヘンティさんへの手紙です」



俺は手紙の内容と、使用されている"ひらがな"について話をした。

ローラさんは何か知っているような様子だが……



「ローラさん、この文字知ってるんですか?」


「読めないけど、心当たりがあるのよ」



そんな話をしていると、後ろから肩を叩かれた。


振り返ると……リーゼとビノだ。



「ソラ、異世界ってどういうことなんですか?」


「僕もそろそろ教えて欲しい!」



学院じゃ話す時間なかったもんな。


――仕方ない、教えるか。

リーゼがキレる前に……。



俺はザックリと、「前世の記憶があること」「それが異世界であること」を説明した。


2人ともすぐには信じられないといった様子だが、実際に知らない文字を読めるため、一旦は納得して先に進むことにしたようだ。




話も一段落したところで、次はローラさんからの話だ。


ローラさんは1枚の紙を取り出すと、テーブルの上に置いた。



俺は紙の一番上に書いてある文字を読んだ。


「"魔具開発証明書"?」


「本当は持ち出し厳禁なんだけど、あるルートから特別に(・・・)その写しを入手することができたのよ」



俺はその書類を手に取り、そこに書いてある文字を読み上げた。



「魔具開発証明書……魔具師ギルドの名において、魔具師ヘンティが次の魔具を開発したことをここに証明する――"火種の魔具"!?」


「そうよ。 今や多くの旅人が携帯しているアレ、開発したのは"当時8歳"のヘンティらしいの……」




そういえば、俺も前にヘンティさんからもらって一個持ってたが……。


すごく小さい集魔石で、スイッチを押すと火が出る魔具。

あんな簡単なもの、誰でも考えつきそうなものだが。



「当時は安価な火打石が主流でね、誰も"高価な魔具"を"火をつけるためだけの道具"として開発しようだなんて思わなかった……まぁ、スイッチ機構は斬新だったようだけれど、思いついた者勝ちなんでしょうね」



なるほどな……


ずっと疑問に思っていた。


ヘンティさんが、貴族になれるほどの大金をなぜ持っていたのか。


魔具を開発すれば、魔具師ギルドを通して"アイデア料"が手に入る……

火種の魔具は平民でも手が届く比較的安い魔具だが、それ故にたくさん売れたのだろう。


……でも、なんでヘンティさんは"火種の魔具"を開発した事を俺たちに黙っていたのだろう。




「驚いている所悪いけど、見て欲しいのはココなのよ」




ローラさんが紙の一番下を指さす。


ん……?




「魔具師ギルド ヤナギ支部……」


「そう……12年前、8歳のヘンティはヤナギ魔具国で魔具を開発していた」


「それが、何か……? 確かに初めて聞きますけど、何か問題でもあるんですか?」


「……繋がるのよ」


「?」



ローラさんは調べていたことを話す。



「あくまで事実だけを述べるわ」


「……はい」


「去年の秋くらいかしら、ソラちゃん達を誘拐しようとした連中がいたわね」



そういえば……そんな事もあったな。



「あいつらの身元が分かったの。 出身は"ヤナギ魔具国"よ」


「え……」


「ウリーとかいう女についても……昔は"ヤナギ魔具国"の魔具師だったという情報が出てきたわ」


「ウリー先生も?」


「そう。 そしてね、最近いろいろな貴族の家や博物館から、古い魔具や強力な魔具が盗まれる事件が起きてる。 この前、犯人の1人が捕まった――」


「その人も?」



コクリとうなずくローラさん。



「さっきの手紙の文字――ソラちゃんが"ひらがな"って呼ぶそれは、魔具国の中でも限られた人にしか使えない"暗号文字"。 さらに言うと、シルフィちゃんが見たって言うその紋章は、間違いなく魔具国の貴族の紋章よ……」



……全てが繋がっていく。


"ヤナギ魔具国"へと。



そして、そいつらは強力な魔具――"力"を集めようとしている。


……"クロウリー家の天才"がヘンティさんの研究によるものだと思われたなら、狙われるのも頷ける話だ。



「ローラさん、やつらの目的は予想できますか?」


「それは……予想は出来るけど、直接聞いてみましょう。 間違いなく何かを隠してる(・・・・)男に、ね」




ヘンティさん。


ここまで来たら、知ってることを吐き出してもらうしかないだろう。


俺たちは全員でクロウリー家の屋敷に向かったのだった。





※  ※  ※





10日後。

教室の隅で、俺たち4人はこっそり会話していた。

それぞれ調べてはいるものの、新しい情報はない。



窓の外から、二人の精霊が現れる。



「シルフィ、ネスカ……何か手がかりは?」



二人は首を横に振る。



「ヘンティさん、どこに行ったんだろう……」



薔薇の香り亭での相談の後、クロウリー家に向かった俺たちだが……


「タニア姉! ヘンティさんは?」


「今朝、急にどこかに出かけたわよ?……帰ってくるまで何日もかかるって言ってたわ」


くそ、タイミングが悪い。


……いや、何かに巻き込まれてる可能性も考えなきゃいけないな。



ヘンティさんの行き先についてはタニア姉も聞いていない。

俺たちはそれぞれ、ヘンティさんを捜索することにしたのだった。




教室にウリー先生が入ってくると、俺たちも席に戻る。

ウリー先生の周辺ももちろん探っているのだが、ヘンティさんに繋がる情報は得られていない。



「今日は魔術科と魔具科の子たちは遺跡見学よ~! この後、前庭に集合してもらうわ。 他のみんなは通常授業ね」



魔術科の生徒たちは無邪気にはしゃいでいる。


悶々としながら、俺とリーゼ、ビノは出発の準備をした。


……心配しても、出来ることは限られてるしな。


校舎を出て、前庭に向かう。

そこにはたくさんの馬車がいた。


生徒の数は90名と少し。

にしては、馬車の数が多い気がするが……



「魔具科の生徒はこっちの4台に8人ずつ乗れー! 魔術科の生徒は4人ずつだ! 自宅の馬車を持ってきている者はそちらへ――」



あぁ、貴族たちはこういう所でも見栄を張りたいワケか。

無駄に自前の馬車だらけだ……



魔具科・魔術科の生徒を乗せ、馬車は王都の北側――古代城跡へと向かうのであった。





※  ※  ※





王都を出て馬車で3時間ほど。


遺跡の前では、さっそく先生による解説が始まっていた。


遺跡見学は、バラバラと数人のグループ毎に自由に見学しながら、所々にいる先生に話を聞く形だ。



俺とリーゼとビノは、3人で遺跡をまわることにした。




「ここは古代の城下町だった所だ。 推定2000年以上は昔……神聖歴500年頃に栄えた都市であると言われている。 それほど古い都市であるのにも関わらず……この水路を見ろ。 今の王都と比べても遜色ない作りだ」



確かに……

建物は風化して無くなっているが、水路は割と綺麗に残っている。

街に張り巡らされた水路は、実に合理的な作りをしていた。



公衆浴場や教会跡、石切場。

当時の人たちは、俺たちとはまた違った生活を送っていたのだろう。


その様子に思いを馳せる。



「先生、これは何ですか?」



リーゼは文字の書いてある石板のようなものを指した。

風化してボロボロになっているから、文字は読めないが……



「ふむ、最近まで紙とインクは存在してなかったからな。 製紙ギルドの発足以前は、保存したい情報はそうやって石板に刻んでいたのだよ」



なるほど、確かに木の板に黒炭で記録するのは簡単だけど、長持ちしないからな。



「目的のわからない物もまだたくさんあるがな。 さて――」



と、先生が奥に見える岩山を指さした。



「あの山の上に見える大岩が古代城跡……自然の岩山を利用した要塞だ。 ナイトメアの侵攻が活発だった頃までは、王族の避難場所としてもずっと活躍していた、攻め難く守りやすい城である」



小高くなっている岡の上に大きな岩山がドンと存在している。


よく見ると下の方に穴が開いており、早く進んでいる生徒はもうその中まで入っていっているようだった。




「ソラ、私たちも早く行きまし――きゃっ!」



――ドンっ



リーゼが地面の出っ張りにつまずいて転んだ。


幸い、ちゃんと手をついていたようなので大事には至っていないが……



「大丈夫か? リーゼ」


「はい……手のひらを擦りむいてしまいました」



見ると、リーゼの手のひらは浅く擦りむけて痛そうだ。


すると、突然ビノが俺たちを手招きする。



「……ソラ、リーゼ、ちょっとこっち来て」



ビノに誘われ、崩れかけの壁の陰に入る。


なんだ……?



「リーゼ、怪我した手、見せて?」



リーゼが擦りむいた手を差し出すと、ビノは突然歌い始めた。



「♪アールーン……」



ビノの両手から、歌に合わせて小さい無数のルーンが紡ぎ出される。


出来上がったのは小さい銀色の光。

それはリーゼの怪我を包むと、すぅっと治してしまった。



「……聖魔術?」


「死んだお母さんが聖術師でね。 僕が怪我をすると、いつもこの"聖歌"を歌ってくれたんだ……僕は小さい怪我を治すだけでヘトヘトだけどね」



息を切らして尻餅をつくビノに、リーゼが駆け寄る。



「ありがとうございます、ビノ。 おかげで助かりました」


「本当に大したことないんだ……なんならリーゼも、覚えてみる?」



俺たちは3人で歩きながら聖歌を練習するが、これがなかなかに難しい。

聖術師は子供の頃から聖歌を歌って練習しているし、一朝一夕で身に付く物じゃないのだろう。



「僕はお母さんの歌を――聖魔術を、魔具で再現したくて魔具科に入ったんだ。 道のりは遠そうだけどね」



そう語るビノの姿は、小さい体なのにとても大きく感じた。





※  ※  ※





3人で話ながらしばらく歩くと、古代城跡が近づいてきた。


すると、だんだんリーゼが震え始め……ついに立ち止まってしまった。



「私……あそこに近づきたくありません」


「どうしたんだ?」


「変な"音"が……唸るような、ゾワゾワするような音が聞こえくるんです。 我慢してましたが、気持ち悪くなってきました」



俺は耳を強化して周りの音を集める。



「俺の耳には何も聞こえないな」



ということは、何かのマナの揺れを検知している……?


あの遺跡に何かあるのだろうか。

今も生徒が出入りしているようだが。



「……すみません、私は引き返しますから、二人で行ってきて下さい」


「僕もリーゼについてるよ。 ソラ、あそこには"始祖"の情報があるかもしれないんでしょ?」


「あぁ、分かった。 俺一人で行ってくるから、リーゼは休んでいてくれ」



俺は一人、城の中に向かった。



大穴から入ると解説役の先生がいて、さっそく生徒たちに城について教えている。



「自然の岩を掘って作られたこの城は、ほぼ昔の状態のままその姿を保持しており――」



確かに、強固な岩はそう易々と崩れたりはしなそうだ。


城には平民が立ち入れるエリア、下級~中級貴族のエリア、上級貴族のエリア、そして王族しか入れないエリアがあったようだ。


といっても、現在はそんな区分けに関係なく立ち入れるようになっているのだが。


壁画のある待合室。

謁見室。

王が妾たちと遊んだ奥の間。


様々な部屋を、教師の説明を聞きながら進む。



そのまましばらく進んでいくと、広い壁のある部屋が見えてきた。



「ここは祭壇前室、"始祖の魔具師"ヤナギが死んだ場所である。 彼女は28歳という若さでこの世を去ったが……最後にしていた研究がこの遺跡の魔方陣の研究だ」



ここで、この場所で"始祖の魔具師"が死んだ。


俺は壁を見て――自分の目を疑った。



「このように、魔具師ヤナギ……彼女は様々なメモを壁に残しているが、現在この文字を解析できるものはいない……この壁を私は50年研究し、そのいくつかを読み解いた」



書かれていたのは"日本語"だ。


ひらがなどころか、カタカナも漢字もアルファベットも……



……始祖の魔具師ヤナギは日本人だ。



そうとしか思えないような記述が、あたりにいくつも見られたのだ。



教師はメモの一部を指し示す。




「例えば、これは風の魔術について考察だと思われるが――」



教師が指した記載を見る。



『自分のオナラを握って臭いを嗅いでしまうのは何故だろう』



ヤナギさん……おい。




「これは強力な魔物やナイトメアについてのメモと思われ――」


『BLについて熱く語ってたらターニャに飯抜きにされた。 ターニャまじ鬼畜』




「これはまだ読み解けていないが、何かに対する深い考察だろう……」


『納豆食べたい。 納豆って何?って聞かれたから説明したら、"やっぱり脳みそ腐ってた"って言われた。 やっぱりって何だやっぱりって』




「このメモに類似した物は、元魔具国の資料館にも多く残されている」


『ジョン×ダリオかダリオ×ジョンかで喧嘩になった。 一見ジョンは押しが弱いけど――』




「このメモについて諸説あるが、魔具師ヤナギの絶望を記載したものであろうと推察されている」


『ターニャのパンツの匂いを嗅いでいたら見つかった……もう死にたい』




「私は頻繁に出てくる"BL"と"×"と"匂い"……この3つのワードがメモを読み解く鍵だと考えている」


「……何年研究してるんでしたっけ?」


「50年だ……死ぬまで研究を続けるつもりである」


「が、頑張ってください」



言えない……


本当のことなんて絶対に言えない……!



始祖の魔具師ヤナギ。


罪作りな女だ。



しばらく懐かしい日本語を眺めていたが……いつまでもここにいるわけにはいかない。


俺は"祭壇前室"を後にすると、さらに奥――"祭壇の間"へと進んでいった。



階段を上がると、入口が見えてくる。




「ソラくん、いらっしゃい」




待っていたのは、ウリー先生だった。

俺は警戒しながら祭壇の間に入る。


目の前には一段高くなった台があり……台の上には、ルーンの形をした溝が数多く刻まれていた。


ルーンは円形に並んでいて、溝同士が繋がっている。

円の中にも様々な図形を型どった配置にルーンが並んでいて――


何か別の機材を取り付けられそうな穴も開いている。




「これが、魔方陣?」


「えぇ……正確にはその"型"だけどね」


「型?」


「そう……この型に、溶かしたミスリル銀を流して固めたものが"魔方陣"と呼ばれているの」



……それが魔具の原形、か。



「古代ではこの状態で利用していたのでしょうけど、その使い方はわからないわ。 ……この"祭壇の魔方陣"は一部崩れて使い物にならなくなってるけれど、文字の多さからも保存状態からも非常に大事な資産とされているの。 解明されていない文字も、たくさんこの中にはあるのよ」



なるほど。

この解明されていない文字を研究してみるのも、面白いのかもしれないな。


一通り説明が終わった後、俺は部屋を出ようと振り返った。




そして――出口の近くの壁に、"日本語"が掘りこまれているのを見つけた。




『この門から現れた人へ


私はあなたと同じく、この門を通ってこの世界に来た日本人です。

信じ難いかもしれませんが、ここは私たちの世界から見て異世界になります。


いくつか、あなたに"注意"と"お願い"があります。


まず注意が2点。


1つ目。

言わずとも感じているかもしれませんが、私たちはこの世界にとって異物です。 常にあなたの体を攻撃しているのは、"マナ"と呼ばれる"この世界の構成要素"です。


私はこの世界に来てから、マナの"匂い"を感じるようになりましたが、あなたにはどのような形で認識されているでしょうか。


魔術を使うのはすぐには無理でしょうから、私が作った"集魔石"で体に集まるマナを吸いとれば、少しは楽になるかと思います。

長くは生きられないと思いますが……。


2つ目。

元の世界に帰ることですが、少なくともこの門を研究しても不可能だということだけが分かりました。

そもそも呼び出すためだけの門であり、帰るようにはできていないようです。


次に……』




この筆跡。

先程のものと同じだ。


始祖の魔具師は……日本から直接、あの魔方陣――"門"を通ってやってきた日本人ということか……。


とにかく続きを読み進めよう。




『次に、お願いが2つ。


1つ目。

私は自分の延命のために魔具の研究を続けましたが、その結果、恐ろしい魔具を作ってしまいました。


"魔具と人の融合"


私自身の体に施した実験によって、生まれてきた私の息子は恐ろしい存在になってしまいました。


"生まれたときから無詠唱であらゆる魔術を使い、非常に高い身体能力を持つ存在"


なにより、彼は精霊を滅ぼします。


彼の存在のために、エルフ族の多くは精霊を連れて聖域の奥深くへと移り住んでしまいました。


私に残された時間は少ない。


私は彼の力を封印し、長い眠りにつかせました。

そして、国を作り、彼を守らせ、いつか彼を助けてくれる人を待つことにしました。


異世界から来た人には、特別な力が1つ授けられると聞きます。


厚かましいお願いですが、私の息子を助けていただけないでしょうか。

……最終的な彼の生死は問いません。



あと、お願いの2つ目。


祭壇前室の壁は見ないで下さい。

絶対に見ないで下さい。


"始祖の魔具師" 柳澤めぐみ』





俺は口をあけてこの文章を眺めていた。




トントンと肩を叩かれる。




振り向くと、ウリー先生が俺に満面の笑みを向けていた。




「読めるのね?」




「読めませんよ」




「隠さなくてもいいわ……私はあなたの敵じゃない」




ウリー先生は俺を……ぎゅっと抱き締めた。




「ずっと探してたわ……"禁断の魔具"……いえ――」




ウリー先生は体を離し、俺をまっすぐ見つめた。




「"魔人"はあなたでしょう?」




……違う。




そう言い切れない俺は、ただその場で立ち尽くすしかなかったのだった。


さて、いろいろな要素が出てまいりました。

続きも楽しみにしていて下さい。


そして!

月間ランキング2位になってました……本当にみなさんの応援のお陰です。


最近、文章評価やストーリー評価をつけていただける人が多いようで、嬉しい限りです。


これからも頑張ります^^

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