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17.「一生に一度しか出来ない検査、私が貰っちゃった☆」

今回の調査兵団採血部隊の私の順番は49番でした。しかも採血を受けたのは9時15分。

あの病院で一番忙しい人たちではないかと恐れてたりする。

さて、今回のうすらいさんの受難だよー☆


前回ステロイドの減薬を延期してもらったものの、

6月7日頃、ステロイドの副作用で足首というか(すね)が「ぷっくぷく」にむくみ始めました。

いや、前からむくみ気味だったけど。

顔もこころなしかムーン・フェイス気味。(顔がむくんでまん丸になるやつ。ただし私はデブなので元からなのかムーン・フェイスなのかわからない)。


あと、ステロイドの副作用の中に下血(血の便、黒いタール状の便)とあったので、それに当てはまるんじゃないかとS先生に聞いてみた。


先生「むくみ、は現れてるけど……減量すれば治るからね。あと、下血の副作用はわずか数%だから違うと思うよ」


残念。最近お通じが朝は普通で、出すもの出したら血しか出ないから、下血の副作用出てるんじゃないかと疑ったのだが。

しかし私は5%の副作用を引き当てる女だぞ?


私はこの2週間、お通じが来る度にLINEに設けた専用画像庫にお通じ写真を収めつづけてた。

ス〇ト〇の趣味は無いが仕方ない。

それくらい異常なお通じが出続けたのだから。

その写真も見せた。

先生は「赤いね」とか「同日10回目? 多いね」とか言っていた。

一通り情報を出した後、先生の説明タイム。


先生「仮に下血が出てたとしても、ステロイドは減らしながら飲み続けていつか切らなきゃいけないです。できれば早くに。…うすらいさんは【難治性(なんちせい)の潰瘍性大腸炎】で【ステロイド依存性(いぞんしょう)】になってる」


難治性。治るのが難しいという事か。

ステロイド依存性ということはステロイドが切れると悪くなるということで、やはりこれも良くない傾向。


現に血液検査の結果もCRPが0.09。血沈(けっちん)は1時間後数値が20。2時間後数値42。先生は「燻ってるね」と渋い顔。


先生「ステロイドは一刻も早く減らしましょう。今回は1日10mg…2錠から7.5mg…1.5錠に減らします。アザチオプリン(アザニン)は半錠から1錠に増やします! これで2週間様子を見ましょう」


大丈夫かな? 私の胸に不安が立ち込めます。だってアザチオプリンって脱毛の副作用あるんだもん。がんとかもね。


しかも前にも書いたように、私はアザチオプリンが十二分に効かないリスク・ヘテロ。アルギニン-システイン型です。


私「リスク・ヘテロって、日本人の中でも20%しかいないアザチオプリンを使いづらい方の遺伝子型ですよね?」


先生「うん、でも1番使えないのはシス-シスで1%しか居ないし、うすらいさんの遺伝子型のアルギニン-システインでアザチオプリンを飲んでる人、結構います。大丈夫」

私「あ、そうなんですか」


シス-シスとはシステイン-システイン型の遺伝子です。これはアザチオプリンが副作用しか出ず、全く使えないタイプ。


ここからはS先生の独壇場になります。

オタクの萌え語りと同じくらい早口でした。


先生「そもそもアザチオプリンって、昔からある安全なお薬で、薬価が安くて、扱いやすい薬なんだけどそれは専門家の話であり、他のお医者さんや薬剤師さんには扱いづらいものなのよね」


そりゃそうだ。餅は餅屋だろう。

ましてや潰瘍性大腸炎は指定難病。

しかも私なんか難治性だと来た。


先生「で、うすらいさんなら調べたら解ると思うんだけど、他にも難治性の潰瘍性大腸炎には生物学的製剤を使うんだよね」


いや、わからんよ。


ここで薬の名前を5つ早口で羅列。当然聞き取れないので、私は目を白黒させていた。1つだけ聞き取れたのがシンポニーでした。後述します。


先生「 ……でもこれらはアザチオプリンが効かなかった時に使う為に取っておきます。これらを使う為にNUDT15遺伝子検査をしたんだけどね、あれって【一生に一度しか検査出来ないんだ】。その検査を私が貰っちゃいました☆」


なんとも嬉しそうにドヤるS先生。

なんか、遺伝子検査処女を奪われた気分です。いや実際その通りなんだが。


私「ところでアザチオプリンって一生飲むお薬ですか?」

S先生「そうです」

私「知ってた~☆(親指立てながら)」


理解(わか)ってたぜ。

でも一応確認したかったのよね。


お薬を出されて、予約の日を決めて診察終了。

次回の診察は7月1日です。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ちなみにS先生が早口で説明してた薬はこんな感じ。

↓↓↓


「潰瘍性大腸炎でステロイド依存性の場合、免疫調節薬のアザチオプリン(イムラン、アザニン)などを併用します。ステロイドを使用しても症状が改善しない場合(ステロイド抵抗性)は、免疫抑制薬や生物学的製剤などの使用を検討します」

「潰瘍性大腸炎に対する免疫抑制薬には、タクロリムス(プログラフ)、生物学的製剤にはインフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、ゴリムマブ(シンポニー)、ベドリズマブ(エンタイビオ)などがあります。」


これはネットの引用。

()内の名前が製品名……だと思う。

下に行くほど新しく承認された薬だった筈。

私に解るのはここまで。

生物学的製剤についてのwebページを見つけてくれたのはパートナーです。

これから勉強しようと思います。


ちなみにS先生に「うすらいさんなら調べたら解るだろうけど」と言われて『私、高く評価されてるゥ』と浮かれていましたが

(アザチオプリン(アザニン)の添付文書を自宅で印刷して持参して「ここにこう書いてあるんですけど」と質問をぶつけるような人間だから)


パートナーが言うには

「それ、インフォームド・コンセントを省かれて丸投げされただけやで」とお怒り。

うん。それもそうやな。


てか、生物学的製剤て何ー?

流石に解らんよ!

3年前くらいに泌尿器科でもらった薬の副作用で浮動性めまいに4ヶ月間悩まされ以来、もらった薬を自分で調べる癖が付いています。

かといって医師の専門分野まで自力でカバーは無理だよ。


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