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10.思ったより大変な事になってた

笑いどころはありません。

 はい、2024年4月15日です!


 さて、皆様。うすらいさんの受難のお時間ですよ。


 今日の受難は病院着いたら採血7本。

 あれ、なんか多いね?

 いつも3~5本くらいじゃね?

 まぁ、いつもより多いけど内視鏡突っ込まずに寛解かどうか調べる為じゃね?

 とか思ってました。


 そして、採血終えたら呑気に紅はるかの蒸しパン食べて、足りないからと更にチーズパンを食べました。

 パートナーとLINEしながらもぐもぐタイム。幸せです。

 今日はお昼食べる暇ありませんでしたから。(月曜は午前中忙しい)


 そしたらいつもより早く呼ばれて、診察室へ。

 パートナーには「しんさち」という謎のメッセージをうっかり送信しました。

 しんさちってなんだよ、しんさちって。

 診察だよ。察してくれたパートナーありがとう。


 さてさて、診察内容ですが。

 まず、なりゆきで歯を抜いた事。母と和解した事。お通じが良い事。ステロイドで2日間程普段の半分しか眠れなかった事。それでも寝るのは寝てた事。などなど伝えました。


 抜歯についてはS先生に「うん……タイミングが…だねえ」と微妙な顔をされました。

 私も微妙だよ。サワシリンとかいう抗生物質のせいでカンジダ疑惑なんだもの。

 あ、私は「アレルゲン:カンジダ菌」の人です。抗生物質を飲むとかなりの確率でカンジダに感染します。

カンジダ菌なんて人間の常在菌なのになんで弱ったら襲いかかって来るんだよ。理不尽な。


 そんな事はさて置いて。

 S先生は今日の採血の結果を教えてくれました。

「CRPは0.08。いいね! 血沈は1時間で17。2時間後でも39。過去イチいいよ!」

「やったぁ」

 無邪気か、私。

「寛解導入、とします。ステロイドは40mgから30mgに減らします。1日8錠から6錠。朝と夕で3錠ずつにしましょう」

「はい」


 そこまでなら良かった話でした。


「うすらいさんには本当に謝らなければならないんですけど……うすらいさんってB型肝炎キャリアだよね」

「はい」

 これ本当。母が幼い頃は注射器の使い回しとかでB型肝炎のリスクが高かった。

 私を産んだ時、母はB型肝炎だと知らされ、私も生まれつき保菌者(キャリア)だった。

 保菌者とは菌は持ってるけど発症してないってやつねー。


「そのウイルスが、ステロイドで活性化して”陰性”じゃなくなってきてしまったので、本当なら先週ステロイドを出す時に一緒に出すべきだったお薬を飲んでもらいます。エンテカビルって言うんだけど」

  「え?」


 陰性じゃない? つまり陽性?

 って事は? ウイルスが居るだけで悪さしてないって意味じゃないの?


「陽性って意味ですか? 元々生まれつきキャリアなんですよ。ウイルス居るだけですか?」


 S先生は言いにくそうにしています。


「今、ステロイドで活性化しているウイルスを治るまで抑えつけるお薬なの。とりあえず一週間飲んでもらいます」

「ふむふむ」

「内科のM先生にも相談して出すことにしてあります。もうすぐCTの季節だよね? その時にM先生からもご説明あると思います」


 そういや来週木曜に腹部CTだった。

 半年に1回やるやつで、今回珍しく腹部超音波検査の用紙、取ってあるんだよ。

 てか肝臓診てもらってるM先生にも話行ってるって事は……?


 頭が上手く回らない。能天気に笑ってる私。寛解導入? それとは別に増える薬?

 もう、意味がわからない。だから笑う。


「だから今日は採血7本もあったんですねー」脳天気に笑う私。

「ああ、それはね……うすらいさんのDNA型を調べようとしてたの。血液検査の紙の2枚目見るとね。色々DNA検査を実施してて検査は外注だからまだ結果出てないんだけど……」


 なにやらズラズラと(検査中)の文字が並んだ項目があります。

 その中に【NUDT15遺伝子 codon139 多型解析】というのがありました。


「ステロイドは長く使えるものじゃないから、代わりに使いたいアザチオプリンってお薬があるんだけど、それがこのNUDT15遺伝子に深く関わるのね。遺伝子とぴったり合えば100パーセントくらいの勢いで寛解(かんかい)が維持出来るの。その傍らで遺伝子に全く合わないと副作用しか出ないんだけど、少しズレてるくらいなら量を減らすとかして使えるかなって」

 寛解維持! なんと耳障りの良い言葉でしょう。私はすっかりさっきの疑念も忘れて関心を示しました。


「すごいですね!」

「うん、先生の潰瘍性大腸炎のお師匠さん2人居るけど、2人ともアザチオプリンが得意で、先生も見習おうと思うんだけど大丈夫かな?」

 もし、遺伝子型にマッチして副作用出ない、また再燃しないなら歓迎ですよね? こんな耳障りのいいお話。


「血液検査は外注だから一週間くらい掛かるけど、早ければ来週に持ち込みたいな。ステロイドに被せるように使います。ステロイドは徐々に減らさないと」

「はい、よろしくお願いします。あ、そういえば、IBDサプリ見せてませんでしたね。下痢は多いんですが血は出てないです」

「本当だ。お通じは落ち着いて来てるね! ……ん? ちょっと食べ過ぎじゃない!? いくらステロイドで食欲増進してるからって、これはヤバイよ!?」

 S先生の申し訳なさそうな顔が一気に真剣味を帯びました。


「あ、ステロイドのせいでしたか」

 マヌケ面を晒す私。

「うん、この日(※中等症再燃日)から、あっさり系の食べ物になってるけど量がヤバイ! あ、この日お好み焼き (苦笑)」

 少し笑う先生。


「ヤバイってここ?(肝臓の辺りを示す私) それともこっち?(大腸の下行結腸辺りを指す私) ……それとも、全身?(全身を指す私)」

「全身です!」

 ガチですか。


「あー、人間は一生の内に食べられる量が決まってるからですかねぇ?」

「今の半減ぐらいに食事量を落とさないと、本気で危ないよ! 幸い肝臓の数値は全く問題ないけど、このままじゃ全体に来ますよ! 」

「あんぱん()められなくて」

「……あんぱんはセーフ! ジャムパンよりは……いいです。お散歩もして、月2kg痩せましょう! そしたら健康問題だいぶ改善するよ!」


(ヤッベ、お散歩してないのバレる!)


「わかりました! 先生と看護師さんが大好きだから頑張ります!」

「好きって言ってくれてありがとう!」

 明るい顔を見せるS先生と看護師さん。


 私は診察室を笑顔で後にしました。


 私はまだ能天気でいました。

 月2kg。半年で12kg。一年で24kgの減量を求められて居ることも気づかずに。



 そして調剤薬局で出された例の薬。

【エンテカビル錠0.5mg】が。


【B型慢性肝疾患】の【治療】に使われるお薬で、薬剤師さんから


「この先ずっと服用する事になると思います」と言われるまで。




 私、前世でなんか悪い事しましたか?

 なんでこんな目に遭うん?( '-' )???


 まあ食べる量減らさなきゃ、本当にヤバイんだな、とだけ解った。

 100kgあるもんね。

 先生言ってた。体重と薬の比率は同じだから、体重が重いと薬の効きが悪くなるって。


 その正直さで【医療過誤でうすらいさんの肝臓をやりました、ごめんね】って素直に言ってくれてたらここまでビミョーな気分になってないよ、先生。


 どのみち脂肪肝だったから慢性肝疾患は秒読みかなって、思ってた。

 でもはっきり言ってくれないのは悲しいよ、S先生。

思ったよりショックではありません。

ただ、後から読んだら泣けてくるかもなぁ?


今は、ただ、いいねでも押してくれませんか?

なんか、そういう、応援?みたいなの。欲しいなぁ。


でも一生飲む薬が増えただけでだっせぇなぁ、私。

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