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1.暴食からの虚血性腸炎

薄氷恋がいかに懲りない奴かという事がよくわかるエッセイ。

面白おかしく書いていきます。

これは2023年の下半期に私が体験した病気と入院と検査の実録である。


 はじめましての方も少なくないと思うので、まずは自己紹介をさせて頂きたい。


 私のP.Nは薄氷恋(うすらい れん)


 普段は【蝶々姫シリーズ】という小説を書いている、鳴かず飛ばずのなろう作家です。


 2004年からサーバーを転々としながら、自分で作ったり、パートナーに作ってもらったりしたwebサイトで蝶々姫シリーズを連載していましたが、あまりに人が来ないのと、さくらインターネットのサーバー代が地味に痛かったので、2021年頃から小説家になろうに作品を引越しさせてサイトは閉じました。


 なろうでは、本当にひっそり生息していますが、それでも3年掛けて代表作の「恋の花咲くこともある。─蝶々姫第一章─」は5000pvを突破しました。

 ありがたいことです。


 でも公募は箸にも掛からず、感想を下さってた読者様と連絡が途絶えたり、上半期からは持病の腰痛や痔が悪化したり、メニエール病に掛かったりと、ストレスは地味に溜めていました。

 あとは歯も何本か虫歯で失っているので、食事時に咀嚼回数が足りない傾向アリ。


 さて、ここからがエッセイの本題。


 夏といえば辛い物が美味しい季節。

 私は前から好きだった韓国料理の中でも、興味があったインスタントのトッポギに手を出した。

 カップにトッポギ餅と水と調味料を入れてレンジで加熱するだけのシロモノである。


 最初はチーズ味の「ヨッポギ」に挑戦し、甘辛いソースと、グラタンみたいなトッポギ餅の味に見事にハマった。

 次に「甘辛」と書かれた「トッポギ」にチャレンジした。


 が! これは何処が甘辛やねん!?

 ほのかに甘い激辛やないか!

 からっ!つらっ!(どちらも辛)


「トッポギ」は一度食べて懲りた。その後はまた「ヨッポギ」に手を出した。


 思えば、腸も尻も問題のある人間が韓国料理(キムチ系)食べたら駄目だったね。


 それに好き嫌いが多く、特に葉物野菜を食べる習慣がなかった。


 色んな要因が重なったのだろう。

 2023年8月20日。

 盛大に血便が出て、私は1日に20回トイレに篭った。


 その前から既に私の腸は調子が悪く、消化不良を起こしていた。汚い話で申し訳ないが、食べた物が消化されないまま排泄されていた。前述の通り、咀嚼回数も少ない上に、腸が弱りきっていたのです。

 トッポギやらヨッポギは私の大腸にトドメを刺しただけ。


 元々、痔主でもあり血便など見慣れていたし、貧血もあった。

 だが、8月20日のお通じは血と便が混じった洪水で、私はたちまち衰弱しました。


 丁度、日曜日で病院にかかる事も出来なかった。

 例え平日だったとしても、数分、数十分置きに、とめどなく襲いかかる下痢では、病院まで到底行けそうになかった。


 病院に行ったのは2日後の8月22日(火)。

 痛む腹と、フラフラする体を引き摺って20年近くお世話になっている地元の開業内科医に駆け込んだ。


 そこの医者は、白髪の交じる口髭と顎髭と寂しくなった頭髪が、枯れ専の私にはとっっっってもチャーミングに見えるおじいちゃん医師。

 確か御歳70歳の大ベテラン。


(実はその病院は、私の作品「柘榴と氷片」に出てくるシャロアンスが開業している医院「シアリー診療所」の雰囲気や外観のモデルだったりする)


 私の症状を聞くなり、先生はこう言った。


「虚血性腸炎やね。【大腸に潰瘍があってそこから出血したか】、それとも腸に出来たポリープが破裂して出血したか。消化器に詳しい大きな病院で診てもらいなさい。うちには大腸カメラは無いから」


 さすが大ベテラン先生。

 この時点で潰瘍性大腸炎の可能性を察知していた。

 私が潰瘍性大腸炎という病名を正式に告げられたのは2ヶ月後だったのに。



 この頃になると貧血はかなり進行していて記憶は朧げだが、薬は三種出た。


 腸の痙攣を鎮める薬。

 ビオフェルミン配合散。

 抗生物質。だったと思う。


 とにかくこれを飲めば少しは助かると思い、雑炊やらなんやらお腹に優しいご飯を食べて薬を飲んでいたが、

 たまに食事制限の鬱陶しさにキレて、バターとチーズたっぷりのマカロニアンドチーズを作って食べていた。

 私はマカロニサラダ以外のマカロニ料理に目が無かった。

 懲りない奴だと笑え。


 血液検査の結果は数日後に出たが、その頃には遅かった。

 あまりの出血で、身体中に酸素を運ぶヘモグロビンが7.5まで減っていたのである。


 成人女性のヘモグロビンの下限値は12.0。成人男性なら13.0以下で貧血だ。

 私はものっすごい貧血だったのに、この期に及んで、まだ気付いていなかった。


 とにかく体に力が入らない。

 頭も身体も始終フラフラする。

 昼間は暑いからエアコンの恩恵でスヤリと眠れても、夜中はエアコンが寒すぎて下痢が止まらない。

 午前0時~2時に目が覚めて血便の下痢を繰り返して眠れず、朝になってから眠る生活。

 おまけに畳の上に布団を敷いて寝ているので、起き上がると必ずグラリグラリと目が回った。世界が回っているようなグラグラ感だった。


 転機は8月31日(木)。

 いつもかかっている大病院の外科(痔を診てもらっている)の定期診察日に、おじいちゃん医師の病院でもらった血液検査の結果を見せ、腸の調子が悪かったと言うと、血液検査をされ、腹部CTも撮影された。


 1時間後。


 N医師「ヘモグロビンが6.9しかないね(焦った声) 22日の結果より下がってる。腸も炎症が残っているし……この数値見たらこのままお家に帰す訳にはいかないというかね…うん……入院出来る?」

「え’’」


 そこで、初めてヘモグロビンが6.0以下で輸血必至ラインだと知った。遅っ!

 あまりにフラフラするので車椅子まで持ってこられ、生まれて初めて乗りました。

 けど、私の体重が重すぎてパートナーは押すのが大変だったそうです。

 私も乗り心地の悪さに吃驚したよ。

 そりゃ99kgもありゃあな。車椅子が可哀想すぎるわ!(自爆)


 こうして人生初の入院生活が始まるのでありました。

てんやわんやで入院編に続きます。

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