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覚醒と天空の姫 最終話

トモちゃん「ふぅ 助かったわ。だけど ハンスがどうしてこんなところにいるの?」

ハンス「メアリー様の ご意思です。さあ ヤツが戻ってくると面倒になります。こちらへ来てください」


・・少し前・・


「モコ まだ走れる?」

「プイプイ!!」


私たちは 黒い魔物に追いかけられていたわ。

モコちゃんが すぐに気づいてくれたから逃げられたけど魔物の足はモコちゃんよりも早いみたい。

でも 体は大きいから無駄に木なんかをなぎ倒して進んでいる分だけ 今は私たちのほうが有利ね。

だけど困ったわ このままメアリーの家に向かうわけには行かないし、森から出たらすぐに襲われてしまうでしょ


どうしようかしら・・助けて ぴょ! 

いいえやめましょう。

「モコちゃん この先に崖があるはずよ。飛ぶわよ」

「プイプイ!!」


私たちが崖に差し掛かったその時 「ガサガサ」と茂みが揺れて隣からハンスが出てきたの。


ハンス「こっちです トモちゃん」


私たちは 急ブレーキをかけてハンスの方へ 飛び込んだわ。

そしたら 木に縛り付けられていたヒモを ハンスがナイフで切ったの。

すると 大き目な砂袋が二つ 崖の方目がけて飛んでいったのね。

黒い魔物は 砂袋を私たちと思い込んだみたいで 崖から飛び降りていったわ。

そして私たちは助かった。


・・・・

トモちゃん「メアリーは元気かしら?」

ハンス「はい メアリー様はトモちゃんが館へ向かっていることもご存じですよ」

トモちゃん「メアリーって 何者? 前に私にくれた占いリストぐらいじゃ 私の行動はわからないわよね?」


ハンス「精霊を使うことで 色々な事を知ることが出来ると以前に話していたことがあります。実はポックルたちがあなたの危険をメアリーさまに伝えてくれたそうですよ。」


そして魔法の館に到着した。


「トモちゃん~!!」

「メアリー!!」


私たちは抱き合った。

まるで1年ぶりに再会したような気持ちになった。メアリーのぬくもりを確かめた。


メアリー「さあ 何があったのか話してくれるかい?」


私は メアリーにすべてを話すと目を細めて「可哀そうに。。」と再び抱きしめてくれた


「力が目覚めてしまったのなら。そろそろ 話さなきゃいけないときが来てしまったね。さあ 知恵のパズルをすべて解いてごらん」


知恵のパズルをすべて解くには 今までの私の経験が必要になる。

一時の意気込みや思いの強さではなく、経験すればするほど 継続していればしているほどに

パズルを解く力は強くなる。


私は パズルにすべての意識を注ぎ込んで、心の中に沈んでいった。


おさらい、みたいなものね。 

もう一人の私が 何を騒いでも それは私自信の心の声ではないと理解すること。。。


パズルが音を立てて解け始めた。

ガチャ ガチャン ガチャ


さらにパズルが解け始めると、心の声が聞こえてくる。


「ねえ やめてよ。 やめて! 私を消さないで お願い。もう 騒いだりしないから!」


でも 気にしない、私はパズルに気持ちを戻す。 

ガチャ ガチャン ガチャ さらにパズルは解けていく


「消えたくないよ。 あなたは私でしょ?どうして私にこんなひどい事をするの?」


トモちゃん「私はあなたを消したりしないわ それにいくら騒いでもいいし、心配してくれてもいい。だけどね あなたは私の心の一部でしかないの。さあ 私の中へ お帰り・・」


ガチャ ガチャン ガチャ パッカ!


パズルの面体が三角形まで減ったときに 真ん中が割れてパズルの中から一本のカギが出てきた。


メアリー「おみごと! それは古代のカギと呼ばれるアイテムだよ。よくここまで頑張ったね」


カギは淡く虹色に光っていた。


「メアリーこのカギは 何なの?」

「それはね ピョンタがその昔 あんたを救い出すために使ったカギなのさ」


ピョンタが私を救った? 何があったの?私って何?


「わかっているのは、1000年以上前から空に浮かぶ島に眠り続けていたと言うことだけさ。

伝承では天空の姫とも 呼ばれているね。私たちが生まれるはるか以前の文明には神も存在していたと言われているが実際のところは もう 誰にもわからない。


でも トモちゃんの存在を知ったピョンタは、助けるために島に向かい、トモちゃんを連れ帰ってきたわけさ。

あたしも驚いたよ。だって 空の上にある島だからね。どうやって行ったのか最後まで教えてくれなかったよ。

ただ 目覚めたトモちゃんは記憶を無くしていたからね。

すでにとてつもない魔力を秘めていたトモちゃんは精霊の住む農園から外へ出してしまえばたちまち魔物の餌食になってしまうだろうし、

出来るだけ早くトモちゃんの心を育て上げなければならないという問題があった。

そこで ピョンタは親子としてではなく、対等の立場。

つまり 夫婦としてトモちゃんを育てることにしたのだと思う。

血はつながっていないかもしれないが ピョンタの愛は本物の父親の愛ってやつだったのさ」



「うそよ!!」


ピョンタが父親だなんて ウソよ。

だって だって 釣りを教えてくれたり モルたちと過ごしたり 下手な歌を歌ったり

私が病気になったときはずっと看病してくれたし 私のために怪我をしたこともあるのよ。

いつも 気持ちの片隅で私のことを想っていてくれた。

それが 愛じゃないだなんて 信じられないわ。。


「今は信じられないかもしれない。きっと ピョンタはとても優しくしてくれたんだね。

でもね もういいんだよ。自分の幸せを見つけなさい。ピョンタは最初からそれを望んでいたはずさ」


!!!!


ギュルルル!!



!!!!



目の前に 黒い魔物が現れた。

崖から落ちたはずなのに ここまで追ってきたのかしら?


ハンス「メアリー様・トモちゃん 逃げてください」


トモちゃん「大丈夫よ ハンス 怪我をするといけないから下がっていて」


トモちゃんはハンスの方に ポンと手を乗せると余裕のある表情で微笑んで見せた。

そして 魔物に向かって魔法の呪文を唱え始めた。


「長き長き時を超え 悲しみと痛みを伝えし者よ。我に使えよ!」


「チャーム!!!!」


ギュルルル クンクン。。


魔物からは殺意が消え、そして魔物はひざまずいた。

魔物はトモちゃんの仲間になった。


ハンス「魔物ですよ 魔物が仲間に?そんなバカな!」

メアリー「チャームは古代魔法だよ。私たちの常識はもはや通用しないのさ」


トモちゃん「まだ 気持ちの整理はつかないけど、でも私 魔導都市メキストへ 帰るわ。

ハンバーグのことも教えてほしかったけどそれどころじゃないみたいね。 

この子が教えてくれたの。そうだ お前の名前はドッグにしたわ。モコちゃんも仲良くするのよ」


「ギュルルル ワンワン」


「グルルルル」 ブルブル

モコは 毛が逆立って羊のように丸くなっていた。


メアリー「それは 辞めるわけにはいかないのかい? 私は戻ってきてくれてよかったと思っているんだよ」


トモちゃん「「もる・もる~ず」は知っているわよね?そこに メアリーが若い頃に残した すごく はずかし~いメタルのレリーフがあるのよ。 私が取り返してきてあげるわ」


メアリー「まだ あのレリーフが飾ってあったのかい? なんてこったい。。。でもね そうじゃないのさ」

トモちゃん「わかっているわ 暗黒の魔王が目覚めたんでしょ?」


・・・・・

一方 魔導都市メキストでは 


兵士「第一砲門を開け! 魔石充填! 撃て!!!」

兵士「どうだ!! さすが 魔導砲の威力だぜ がははは」


魔導都市メキストには魔導砲が設置されており、魔法の光は 黒い魔物を溶かすように消し去っていった。

しかし

兵士「なあ あれを見ろ! 山の様に大きな黒い塊はいったいなんだ?」 


一方 バールとリフトは行方不明になったトモちゃんの痕跡を追って街を出たまではよかったが

魔導都市メキストから大きな火が上がり 魔導砲が何発も放たれているのが見えた。


リフト「トモちゃんが族の手から逃れてくれてよかったです」

バール「だが 街は襲われているしトモちゃんは行方不明だしいったいどうする?二手に分かれるか?」

リフト「いいえ、トモちゃんを探しましょう。 バールは自分の気持ちがバレていないとでも思っていたのですか?」

バール「はあ? 別に隠してねぇし。それよりリフト お前も白状しやがれ」

リフト「そうですね トモちゃんを助け出して、そしてこの戦いが終わったら伝えようと思っています」

バール「そのセリフ いったら最後、死ぬやつだぞ」


「プイプイプイプイ!!」


遠くからトモちゃんとモコたちが駆けてきた。


「よかった あなたたち 早く逃げるのよ。私はみんなを助けにいくわ」

「ギュルルル ワンワン」


バール「トモちゃん モコの後ろにいるヤツ!大丈夫なのか?」

リフト「ほかの魔物の気配とは違うようですね。」


トモちゃん「ドッグって名前なの私の友達よ」


ドッグ「ギュルルル ギュルルル」


トモちゃんは行ってしまった。

リフト「私たちはどうします?」

バール「決まってるじゃないか? トモちゃんを助け出して、そしてこの戦いが終わったら告白をする!」

リフト「そのセリフは いったら最後じゃなかったでしたっけ?」

バール「トモちゃんが 助かればそれでいいさ」

リフト「同感です ではいきましょう」


みんなのおかげで私は 暗黒の魔王のところまでたどり着くことが出来たわ。

そして魔王と私との対決が始まったの。

でも 対決と言っても魔王は山のように大きいから、人の子一人の私は目に入っていないようだったわ。

それにしても なんとか アイツの額に直接チャームをかけられないかしら??

少し困っていると 聞きなれた声がした。


ミリア「やっぱり あなたね。私を差し置いて魔王討伐なんてずるいわ!」


部下の魔族「ミリアさま お逃げ下さい。スパイダー様が心配なされます」


ミリア「黙ってなさい。そもそも トモちゃんを誘拐する手引きをしたのはあなたたちでしょ?

ミリアそういうやり方は 大っ嫌い!!

だから 私は借りを返しに来たのよ。

トモちゃん 私のクモの糸の能力。使ってくれるかしら??」


トモちゃん「ミリア ええ 一緒に戦いましょう」


こうして クモの糸で山の様に大きな暗黒の魔王の額まで登りきった。

私たちが小さすぎるから 気づく様子もないようね。

私は詠唱を始めた。


「・・・・・ チャーム!!!!」


暗黒の魔王「ギュルルル・・」


こうして私たちの戦いは終わった。

・・・・

魔導都市メキストは 外壁が壊れてしまい街の人たち総出で修繕が行われていた。

修復作業は 肉体労働だし汗もかくし服も汚れる。

そんな中 楽しみなのはお昼ご飯の時間だった。


トモちゃん「えーと 伝説のハンバーグが入ったハンバーガーいかがですか?」

バール「マスタード入りもありますよ!」

リフト「手軽に食べられる。ハンバーガーはいかがですか?」


あの戦いの後 二人は仕事を辞めて「もる・もる~ず」で働きたいと言い出した。

そして 二人から別々に告白を受けたわ

・・・・

バール「トモちゃん 実はオレ。とある国の王子だったんだ。オレの妃になってくれないか?」

・・・・

リフト「トモちゃん 私はあなたのことを愛しています。

これは我が家に代々伝わる魔法の宝石です。どうか受け取ってください。」

・・・・

でも 二人には「もし 待っていてくれるなら3年だけ待ってほしいの」と伝えた。

せめて もう少しだけ時間が欲しかったの。

レストランに残されていた本は やっぱり ピョンタが書いた本だったみたい。

メアリーの力も借りて本の翻訳も一気に進んだわ。

そして ピョンタが残してくれたハンバーグのレシピを少し改良して 復興中でも手軽に食べられるようにハンバーガーにしたの。

スパイダーのお店もオープンして色々な方法で オムライスを売ろうとしたけれど

手軽に食べられるハンバーガーには勝てなかったみたいね。

ミリアが ときどき 悔しがりながら会いに来てくれるのよ。笑っちゃった



そして ついに


グレイス「トモちゃん 約束通りハンバーグのレシピの使用料を払うよ。でも重たいから気を付けて。

おめでとう!金貨150枚さ!」


パチパチパチパチ

パチパチパチパチ

私は 精霊の農園を取り戻した。


そして さらにある日

魔導士A・B「トモちゃんさん 最後のページの翻訳が終わりました」


トモちゃん「あら? まだ翻訳を続けていたの? でもせっかくだから読ませてもらうわ。ありがとう」


手紙にはこう書かれていた。


ピョンタ「異世界に飛ばされた時に 神様から眠り続けている、わが同胞を助けてほしいと頼まれた。

ポックルたちも助けてあげたいし やることが目白押しだ。

でも 辛くてもめげずに頑張れるのはやっぱり 眠り続けている君に会える日を楽しみにしているからだと思う。

君は 食べ物は何が好き?

モルモットは乗れるのかな? 

ずっと 眠っていたんだから話したい事だって いっぱいあるだろ?

君のことが知りたいんだ。あ~ 早く会いたいな・・・」


この本はピョンタの日記だった。

この先もずっと 続いていくけど沢山の想いがつづられていた。

読んでいくうちに目じりが痛くなって涙が止まらなくなっって シクシクと涙があふれてくる。


「どうして顔も見たことのない人に そんなに想いを募らせることができるの?笑っちゃうわ」

だけど 私ってなんて幸運なのかしら。

ピョンタが愛を向けてくれた相手が私でよかった。


・・・愛は小さな偶然なのかもしれない。でも想いは重なって 大きな愛になるかもしれない・・・ 


最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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