第46.5話 秀吉の墨俣一夜城、ホントはなかった?
※ 本編にはあまり関係ないですので、興味がある方のみお読みください。
大田勇介と藤田吉郎の対話コーナーの第47弾です。
今回のテーマは、秀吉の墨俣一夜城、ホントはなかった?です。
今作では、有名な墨俣一夜城はなかったとしており、そのかわり秀吉が墨俣砦の普請奉行となった話を創作しております。
ナレーション
さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「秀吉の墨俣一夜城、ホントはなかった?」です!!では、おふたり、お願いします。
藤田吉郎
墨俣って第47話で出てきたけど、一夜城ってどんな話なん?
大田勇介
信長が美濃攻めの拠点として墨俣に目をつけ、重臣の佐久間信盛や柴田勝家に城を築かせようとするんやけど、工事を始めると敵が襲って来て、なかなか成功しない。そこへ俺がやると名乗り出た秀吉に任せたところ、短期間で築城に成功したって話や。
ヨシロー
えっ、どうやったん?
マタスケ
まず「川並衆」という木曽川などの水運を握っている集団を味方にして、その協力を取りつけた。そのあと、長良川の上流で秘かに木材を切り出し、イカダを組んで流し、下流の墨俣で拾い上げて「柵→櫓→その他の建物」の順番に建てていった。敵軍がジャマしにきても、夜間に作業を始めてすでに柵などの簡単な防御設備はできてたから撃退に成功し、わずか数日で城を確保した、というもんや。
ヨシロー
おぉ、スゴイやん!!何でそんなオモロイ話、今作では入れんかったんや?
マタスケ
理由は2つあって、『信長公記』に出てないことと、信憑性が怪しいことやな。
ヨシロー
信憑性が怪しいって?
マタスケ
この話は『武功夜話』って本に出てくるんやけど、この本は偽書説もあって、鵜呑みにするのは危険なんや。一応、秀吉の家臣・前野長康の記録を子孫がまとめたものとなってるんやけど、文体が当時のものと異なったり、当時にはなかった地名が出てきたりと怪しい点がある。だから、他の資料に出てこない記事は史実と断定できん。
ヨシロー
つまり、元々『武功夜話』って本だけにしか書かれてないホントかどうかわからん話やから、外したってことか。
マタスケ
そういうこと。ただ、完全に捨て去るには惜しいんで、『信長公記』に出てくる話に絡めて秀吉を墨俣砦の改修工事の責任者として登場させた。
ヨシロー
墨俣使って、がっつり創作はしたんやな。
マタスケ
ちなみに、人夫を班分けして競争させた話は、秀吉が清洲城の塀や石垣の修理を短期間で終わらせた逸話をもとにしてる。
ヨシロー
ちゃんと元ネタがあったんか。
マタスケ
うん。今後も筆者が明らかに信憑性が怪しいと判断したもの以外で、『信長公記』の記述と矛盾せずに落としこめる逸話があれば、挿しこんでいくこともあるやろな。
ヨシロー
じゃあ、怪しげな説でも、コソッと今作にまぎれ込む可能性があるわけか。
マタスケ
新しい資料が発見されたら、一夜にして学説が変わることもあるからな。当然、筆者のスタンスも変わるし。
ヨシロー
なるほど、一夜城だけにな。
ナレーション
お後がよろしいようで。




